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TOSSランドNo: 6559874 更新:2012年12月31日

支援を要する子どもに対応する「あかねこ計算スキル」のユースウェア


【準備】
あかねこ計算スキルは、授業の最後約7分間で使う。
教科書の「例題」「練習問題」「あかねこ計算スキル」の3部構成で1時間の授業を行う。
習熟のための教材である。

熊本県こども総合療育センターの小児科医長・山田みどり氏は、「あかねこ計算スキル」について、次のように述べている。

どんどんできる子はどんどん進んでもやることがあるので飽きない一方、ゆっくり考える子は自分のペースで考えられる。
そして、教師が全体の中での個別指導の時間を取りやすくなっているのではないかと思う。

指示1:

計算スキル。

指示2:

1番。

指示3:

「勉強した日」に日付を書きます。

説明1:

時間は2分間です。

発達障害の子どもは見通しを持つことが難しい。
新しいことを始める時は、このような趣意説明が重要である。

説明2:

コースを選びます。
ゆっくり確実にやりたい人は2問コース。1番と2番をやります。1問50点、2問できたら100点です。
もう少し速くやりたいという人は5問コース。1番から5番までをやります。1問20点、5問できたら100点です。
もっと速くできるよという人は10問コース。1番から10番までやります。1問10点、10問できれば100点です。

学習状況が厳しい子どもでも、成功体験を味わうことができるコース選択システムである。
「あかねこ計算スキル」は、2問コースといえども、易しい問題だけを2問並べたわけではない。
易しい順に10問の問題を並べるとして、2問コースは1問目と6問目をやるイメージである。
この2問ができれば、その日の学習内容は達成できたと言えるのである。

説明3:

かけっこだって水泳だって、速い人もいれば、遅い人もいます。
速い人が優れているわけではありません。
最後まできちんとできればいいのです。

発達障害の子どもには、ワーキングメモリーが1つに集中する子どもが多くいる。
一時に一事で、短い言葉の指示を出す。

指示4:

コースを聞いてみます。
2問コースをする人?
5問コースをする人?
10問コースをする人?

全体に指示を出し、自分で学習を進められる状態にしてから、個別に当たる。

指示5:

「早く終わったらやってみよう」はやりません。

言葉はできるだけ削った方がいい。慣れてくると、次のような指示で十分である。
 指示1 計算スキル。
 指示2 10番。
 指示3 時間は2分。コースを選びます。
 指示4 手を挙げます。2問コース?5問コース?10問コース?
 指示5 はじめ。

指示6:

はじめ。

1問目は、解答欄の薄い文字をなぞるようになっている。
誰でもできるようになっており、成功体験を味わいながら、解き方を確認することができる。
子どもが「これどうするんですか?」と聞くことがほとんどない。
また、「あかねこ計算スキル」には、余白がたっぷりある。
ごちゃごちゃ問題が書かれている問題集は、学習が厳しい子どもほど、やるのが嫌になる。
また、余白に子どもは堂々と筆算をすることができ、ミスも少なくなる。

説明4:

1分経過。残り1分。

説明5:

1分30秒経過。残り30秒。

説明6:

まもなく時間です。

時間の経過を伝えることで、子どもは計算スピードのペース配分ができる。
また、教室に緊張感が生まれる。
ただし、時間はタイマーなどで厳密に計ることはしない。
学習が厳しい子どもがあとちょっとで成功体験を味わうことができるという時など、子どもの様子を見て教師が微調整する

指示7:

やめ。

指示8:

答え合わせをします。

説明7:

10番からです。
10番、16.4×8=131.2
9番、53.4×6=320.4
8番、15.2×3= 45.6
7番、 3.4×6= 20.4
 6番、 8.7×2= 17.4
(10~6番は、間を空けずにすばやく言う)

10番から答え合わせをすることで、空白の時間を生まないようにする。
2問コースの子どもも集中したまま答え合わせを待つことができる。
1番から答え合わせをすると、2問コースの子どもが3問目以降、何もすることがなくなる。
騒ぎ出す可能性がある。
発達障害の子どもは、別のことに集中が言ってしまう。

説明8:

5問コースの人、お待たせしました。
 5番、39.8×4=159.2
 4番、 3.6×8= 28.8
 3番、 5.7×2= 11.4
(5~3番は、少し間を空けて言う)

10問コースを選んでいる子どもは、勉強ができる子どもである。
答え合わせを速くやっても付いてくることができる。

説明9:

2問コースの人、お待たせしました。
 2番、21.4×2= 64.2
 1番、 4.5×3= 13.5です。
(2~1番は、ゆっくり言う)

逆に最後の2問は、答えをゆっくり読み上げて、どの子どもも丸つけができるようにする。

指示9:

100点だった人?
すごいなあ。

指示10:

100点と書いておきなさい。

授業はドラマチックにすることも重要である。
間を空けずに「100点だった人?」と言い、「すごいなあ。」としみじみ言う。
成功体験をより味わわせるための演出である。

指示11:

残った時間が2分ほどあります。
2問コース、5問コースの人は残った問題をやります。

2回目の緊張場面が訪れる。
ここで子どもがさらに力をつけるのである。

指示12:

10問コースの人は「早く終わったらやってみよう」をやります。

この場面でも自分の力に合ったコースを選択するのと同じような状況になる。
できる子どもも、学習状況が厳しい子どもも自分に合ったコースで、集中して取り組むことができる。

指示13:

今度はテストではありません。
鉛筆から煙が出るぐらい速くやります。

「鉛筆から煙が出るスピード」というのは比喩である。
発達障害の子どもの中には、比喩を理解することが難しく、「煙が出ません」とやる子どもがいるかもしれない。
その場合はこの言葉は使わない。
しかし、逆にこのような言葉を少しずつ使うことで、比喩表現を理解させることも大切である。

指示14:

はじめ。

指示15:

(終わった子どもが3、4人になったら)
終わった人は、自分で答えを見て丸つけをしなさい。

指示16:

ちょっと難しいなという人は、答えを参考にしていいですよ。

「答えを見ながら、丸つけをする作業」と、「答えを参考にしながら写している作業」の動きは似ている。
そのため、「あいつ答えを見てるよ」など周りから言われることを心配する必要がない。
答えを写す作業を目立せることなく、堂々とすることができる。

指示17:

答え合わせが終わった人は、シールを貼りなさい。

時間調整のためのシールである。
誉めるためのシールではない。
空白の時間を生まないように、シールははぎにくくなっている。

指示18:

まだ途中の人もやめなさい。
できたところまで答え合わせをしなさい。

「あかねこ計算スキル」の答えは、途中経過が書いてある。
答えだけが書いてあるのとは違い、どこで間違えたのかがすぐに分かるようになっている。
どこまでも学習状況が厳しい子どもにとって配慮された作りになっている。


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