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TOSSランドNo: 2066284 更新:2013年01月01日

最初の国語授業で一年間を見通した布石を打つ


5年生、新年度最初の国語授業の記録である。
始業式の日に「次の日自己紹介を行う。練習してくること」と宿題にしてきた。
学級通信より引用する。

▼火曜日に始業式の宿題の自己紹介を行いました。
 朝から「先生、いつやるの?」と聞いてくる子がいました。
 発表の前に聞きました。
 「原稿を書いてきた人?」「書いてきてないけど練習してきた人?」原稿を書いてきたのは数人、練習してきたのは半数以上というところでした。
 こうやって事前準備しているというのは、5年生の勉強が一歩リード。素晴らしいです。
 逆に「練習してない人?」と聞きました。とても手を挙げづらい質問でも恐る恐る手を挙げる子がいました。
 それはそれで素晴らしいです。やっていないものをやったと言っても仕方ありません。やらなかったことを正直に自分から言えるのは大事なことです。でももちろん練習したほうがいいのですよ。
▼みんなの自己紹介を聞いて、得意なことや好きな教科等よくわかりました。発表の後に「緊張した人?」というと多くの子の手が挙がりました。
 人前で緊張して発表する。とても大事なことです。
 最初は誰でも緊張します。でも発表するから勉強になるのです。
 授業でも同じ。発表せずに黙って授業を受けているのと、自分の考えを発表しながら授業を受けるのは全然違います。
 子どもたちには「1日1回以上発表するのを目標にしなさい」と話しました。
 授業の中で挙手をしてなくても意見を求める場面を作っていきます。
 間違えたっていいのです。間違いの中から発見が生まれることもあります。
 自信がなくてもいい、間違ってもいい、どちらも成長の糧になるものです。
 一番いけないのは発表しないこと。何もしないことです。
 どんどん挑戦していってください。挑戦して失敗したことでは叱りません。
 挑戦もせずに、最初からあきらめることについては叱ります。

 スピーチを宿題としていたが、目的はスピーチの指導ではない。

 1つ目は、「正直に自分の考えを表明すること」である。

 上記の「練習して来ない人?」と子どもに尋ねた後の語りである。例え悪いことでも正直に話す。その躾だ。高学年ほどこういう躾が重要である。

 2つ目は、「1日1回以上発表しなさい」という指導である。

高学年になると発表への抵抗が増してくる。高学年でも教師がきちんと指導をすれば発表をする。現に、このクラスの子は5年生の3月になっても全員が指名をしなくても発表するし、女子でも普通によく発表する。
 子どもの発言を待っていても、子どもは自ら動こうとはしない。教師の手入れがあるからこそ子どもは発表するのである。
よって、私は子どもたちに「一日一回は発表しなさい」「先生が指名することもあります」と語っている。

 3つ目は、「間違いことの不安を取り除く」ことである。

高学年の子どもが嫌うのは「間違えること」である。間違いを恐れて発言しない、間違うことがいけないという子どもたちの常識を打ち破らないといけない。これは教師にしかできない仕事だ。
 向山型算数で「一番いけないのは何もやらないことです」というフレーズがある。
 それと一緒だ。国語の授業で一番いけないのは、

 何も意見を書かないこと。発表をしないこと。

である。
 だから私は例え間違った意見でも、どんなに突拍子も無い意見でも、発表したことに関しては最大限に賞賛する。
 国語の授業に限ったことではないが、そのような教師の対応を続けることで、子どもが自由に発言できる学級の雰囲気が作られるのである。
 以上の3つは、これからの授業への布石である。
 2学期、3学期に指名なし討論を目指すための布石だ。
 一つ一つの教師の対応が積み重なり、子どもたちに入っていくのである。
 指名なし討論は、優れた発問があればできるわけではない。
 4月からの教師の小さな指導や対応によって生まれた学級の雰囲気や、子どもの意識変化によってできるのである。
 最初の国語授業はスピーチだけでは終わらない。暗唱も行った。
東京教育技術研究所から発刊されている「中学生のための暗唱詩文集」を学級費で購入し、子どもたちに配布した。
 暗唱も子どもの発表に対する意識を変化させるための重要なパーツである。
 教師や友達の前で発表する機会が増える。練習すれば誰でも覚えることができる。
 一人一冊与えるのがポイントである。研究所の暗唱詩文集を初めて使ったが、子どもが驚くほど意欲的に練習する。休み時間だけでなく、家でも練習する子が続々出てくる。
 冬休みの時点で、収録されている51の詩文を全て暗唱する子もでた。51の中には源氏物語や白浪五人男のような、大人でも覚えるのが難しいものがある。それも覚えるのだ。
 効果は子どもだけではない。保護者にも喜ばれる。
 「こんなにも覚えることができるとは思ってみませんでした」
 「熱心に練習して、今まで見たことの無い子どもの姿が見ることができました」
という声をもらった。
 新年度最初の授業で、一気に学級を知的な自由な雰囲気にしてほしい。


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