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TOSSランドNo: 2310267 更新:2013年01月01日

自信を持たせる指示


 子供を伸ばす誉め方の指示を体育の授業の中から見ていく。
 私は、体育で技術指導をしていくときに信念にしている考えがある。

原則1 技能を伸ばす時には、絶対に叱らない。誉めて誉めて誉めまくって伸ばしていく。

 自分がへただなと思っている子供に、次のように言ったとする。

だめだな。何回言ったらできるんだ。そんな簡単なことがどうしてできないんだ

 言われた子供は、運動に自信を無くし、体育が嫌いになる。
 車の運転免許所を取るために自動車教習所に通ったことがある。教官から指導を受けて今でも覚えていることがある。

何回言ったらできるんだ。

 教官にすれば簡単なことでも初めて車を運転する私にとっては、難しい技術であった。
 同じように、できない子供を叱ることは禁物である。伸びようとしている芽をつぶしてしまう。
 子供の悪いところには目をつぶって、いいところだけを見て誉めていく指導をしている。

原則2 短い言葉で誉める。

 誉める第一条件である。
 マット運動で側方倒立回転を行った。動きをさせた後、即座に誉めていく。長い言葉で誉めていたのでは、次の子供を見ることができない。
 できるだけ、短い言葉でスパッと誉め言葉を入れて指示していくのである。

指示1:

手の着き方はとても良いです。目を上げて、腰を伸ばして回るようにしなさい。

 動きポイントを短く言われるので、子供のほうも印象が深く、いつまでも心に残る。
 歯切れよくいうためには、動きに即応する誉め言葉を用意しておくことである。
 引き出しの中にたくさんの誉め言葉があれば、子供の動きに応じて使うことができる。
 「うまい。きれいだ。上手になった。」と言うだけでは伸びない。誉めるだけで、どこがいいのかを示して行かないとわからない。

原則3 具体的な事実を誉める

 どこが上手なのかを具体的な事実で誉めていく。子供は自分の目で動きを見ることができない。
 動きの変化を具体的に捕らえ、しかも誉めてもらえば自信がつく。やる気も出る。努力の跡が認められたからである。

指示2:

上手になりました。前よりも足が10cmも伸びました。手の着き放しがとてもいいです。

 このように、どこがどのようになったのかを数字を使って、具体的に指示していく。
 そうすると、子供は自分の変容がわかる。その後に、どうして伸びたのかの根拠もいってあげる。するとよい動きが定着していく。
 動きの原則を示して指示したからである。

原則4 小さな伸びを見つけて、大きく誉めて上げる。

 できない子供ほどおどおどしている。そういう子供には、小さな小さな伸びを見つけて誉めていく。
 Aさんは両手が同時に着き、着地も両足であった。模型を使いながら、ゆっくりと手と足の着き方を教えた。
 その後やらせると、ほんの少しだけ足の着き方がずれた。すかさずその動きを捕らえてA子さんにいった。

指示3:

それでいいんだ。さっきよりは少し足の着くのが良くなった。右足を着いてから左足を着くようにするんだよ、今のように。

 拡大をして誉めてあげると、A子さんはにっこりとしてうなづいた。
 誉められることによって、動き方が肯定され方向が見えてくるのである。
 上手な子供に比べればうまいとは言えないが、A子さんにとっては大変な進歩である

原則5 人と比較しないで、その子の持っている良さを誉める。

 子供が伸びるのは、自分の良さを認められたときである。自分だけしかない良さを誉めてもらった時に自信が付く。
 運動が苦手で、普段から友達に嫌われていた三年生にK君がいた。
 他の運動は苦手であったが、側転は上手であった。とりわけ、片手側転がうまかった。

指示4:

K君に片手側転をしてもらいます。どんなふうにやるかよく見ていて下さい。

片手でバランスをとり、見事な側転を行った。一斉に拍手が起こった。

指示5:

片手でも側転ができるんです。みんなもK君のように側転を練習してみましょう。

 教師が認め、みんなも認めてくれたのでK君は大きな自信をもって、生き生きと運動するようになった。
 S子さんは、飛び込み前転が得意であった爪先が残り、膝の伸びた前転をすることができた。

爪先をみてごらん。S子さんの爪先は真っ直に伸びてきれいですね。爪先が伸びているから、膝も伸びて大きな前転になったのです。

 S子さんは今まで自分の飛び込み前転のどこがいいのか分からなかった。爪先が伸びていると言われ、納得したのである。
 自分だけの良さを認めてもらえたS子さんは、その後「マット運動がとても好きになった。」と感想に書いた。
 その子供のよい動きを取り上げて誉めていくところに伸ばす秘密がある。
 教師は、常に子供の持っている宝を発掘し、発見していく努力が大切である。


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