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TOSSランドNo: 1211173 更新:2012年12月31日

高跳び・ベリーロールの指導を通して


1.植屋清見氏のベリ-ロ-ルの指導

 1992年10月、法則化体育上達講座が山梨市で開かれた。講師は山梨大学の植屋清見氏で、陸上運動の走り高跳びの指導である。
 植屋清見氏の指導ははさみ跳び、正面跳びではなく、ベリ-ロ-ルの指導であった。
 小学校高学年から、ベリ-ロ-ルの指導を行っていこうというものである。
 ベリ-ロ-ルの指導について、植屋氏は次のように説明している。

第一段階
 2人1組で、一人は膝に手を置いた前かがみ姿勢になり、他方は前かがみになったパ-トナ-の背中に2~3歩助走で手をつき、腕の支持を用いて脚を大きく振り上げながらお尻の方を回り、安全に着地する。

第2段階
 側転の要領でマットに両手をつき、脚を振り上げて、背中からマットに落ちる。

第3段階
 マットの前に第1段階の状態の前かがみの人間を置き、第1段階の動作を行い、着地は背中(身体全体)からマットに落下する。

第4段階
 いくらかの(3~4歩程度)助走を用いて、低いバ-を跳び越す。背中(身体全体)から気持ち良く落下する。

第5段階
 踏み切り局面にロイタ-板を設置して、ロイタ-板の弾性を利用しながら「脚の振り上げ-右肩の巻き込み-バーへの腹ばい-背中からの落下」の一連の動作を高さを上げながら行う。助走距離はそれほど長くない(高さに合わせて少しずつ長くはする)。

 ①セイフテイ・マットと、
 ②資質のある教師『自らこの跳躍法を経験し走り高跳びの体育的意義を知り、体育的表情を持った指導者』がいれば、「危険な」跳躍法ではなくむしろ、
 ③「楽しい」跳躍法として、楽しみながら自己の記録に挑戦できる教材であることを体験し、
 ④併せてバイオメカニクス的観点からの有効性を検討し、小学校体育への導入の可能性を感じていただきたい。

 植屋清見氏は講座の最初に以上のような説明をされ、そのあとベリ-ロ-ルの段階指導を実技を通して行われた。
 植屋氏の示されたベリ-ロ-ルの段階指導は、次のようである。

2.指導計画

 植屋清見氏のベリ-ロ-ルの実技指導を受けて、小学校の5、6年生から授業でもできると感じた。
 ベリ-ロ-ルは正面跳びよりも、重心が低くとべる。ロイター板を使っての練習であったが、正面跳びよりもダイナミックであった。
 正面跳びよりも子供の実態に応じて、跳び方が工夫出来るので、高く跳べるのではないかと思った。
 特に運動能力の低い子供や肥満の子供にとっては、跳びやすい跳び方ではないかと感じた。
 実技指導を実際に自分の目で見て、植屋氏の提供された課題を「追試」を通して検討したいと考えた。
 ベリ-ロ-ルの指導計画を次のように立てた。(六時間扱い)

次          内      容           時間 

第1次 はさみ跳びで記録会をする。 1時間
第2次 ベリ-ロ-ルの練習をする。 4時間
第3次 ベリ-ロ-ルで記録会をする。 1時間

 ベリ-ロ-ルの指導は4時間である。
 第1段階から第5段階までを順に指導していくようにした

第1段階 ・第2段階 …1時間
第3段階 …1時間
第4段階 ・第5段階 …1時間
第6段階 …1時間

3.指導の結果

 段階毎にステップを踏んで指導していった。指導する前には大変だろうと思っていたが、やってみるとさほど難しくはなかった。
 第一時は、ベリ-ロ-ルの学習をする前にはさみ跳びでの記録会を行った。
 ベリ-ロ-ルの指導と比較するためである。はさみ跳びの記録をみると、100cm前後の記録が多い。
 5時間の指導の後、どのくらいベリ-ロ-ルで跳べるか、記録の変容をみていった。  
 第5時はロイタ-板を使っての記録であるが、第1次に比較すると伸びている。
 意識の変容も調べたが、ほとんどは楽しかった。またやってみたいという意見が多かった。女子の一部には、はさみ跳びの方がよいという声もあった。


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