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TOSSランドNo: 1216157 更新:2013年01月01日

岩田史朗氏のハンドボールの指導


 ハンドボールは中学校、高校の教材としてで扱われるが、ルールの工夫によっては小学校でも学習できる。
 小学生でも1週間で指導できる方法を岩田史朗氏がわかりやすく述べている。
 高野亮氏はハンドボールの特色として次の6つをあげているという。

 ① 男子と女子が同じように楽しめる。
 ② ボールが小さくて扱いやすいので、ビギナーでも相応のプレーができる。
 ③ ルールが難しくない。
 ④ 全身運動として最適である。
 ⑤ ルールを厳守するかぎり、危険性はない。
 ⑥ スピードとスリルに満ちていて、プレーそのものが非常におもしろい。
 (高野亮著『ハンドボール』成美堂出版)

 ハンドボールのよさはボールが小さいことである。小学生でも扱うことができる。そのためにパスやドリブルがしやすい。
 ポートボールと異なり、シュートの醍醐味が体験できる。合わせてスピードのあるプレーが楽しめる。小学生の教材としても価値ある内容である。
 岩田氏の実践をもとにして、ハンドボールの授業作りに挑戦してほしい。

1.ハンドボールの基礎感覚づくり

 ハンドボールの授業を初めて行う場合、どのようにしたらよいか分からない。岩田氏は、基礎感覚作りから実践している。

① 「ボール」を投げること、受けること」に必要な基礎感覚
 ア 平行感覚
 イ 跳感覚

 「ボール」を投げること、受けること」に必要な基礎感覚として平衡感覚と跳感覚がある。
 ハンドボールの特性としてジャンプシュートがある。ジャンプしてシュートするものである。他の種目では味わえないダイナミックなシュートである。
 ジャンプシュートができるには、投げることと受け取ることと合わせて、跳ぶ感覚が必要である。

② 「走ること」に必要な基礎感覚

 「走ること」に必要な基礎感覚として走感覚がある。走感覚とは、ただ走ればよいのではない。ボールをもらうために、相手のいない場所に動いていく感覚である。
 オープンスペースに走りこんでいくことが、頭ではなく体で身につけていく。相手のいないところに走りこんでボールを受け取れるようにしていく。
 走るとは直線を走るだけではない。ジグザクに走ったり曲線を走ったりすることも必要である。あるいはゆっくりと走ったりダッシュしたりすることもできなければならない。
 そのような走り方を十分身につけてからハンドボールの授業を行っていく。

③ 「ドリブルすること」に必要な基礎感覚

 「ドリブルすること」に必要な基礎感覚として、視覚調整感覚がある。ボール操作は手で行う。しかし、ボール操作で大切なのは「目と手」の調整感覚である。
 相手からボールをもらう、相手にボールを投げる、ボールをドリブルするという動きは、全て「目と手」の視覚調整感覚が働いている。
 相手の動きを見て、瞬時に動きを予測し、活動していくためになくてはならない感覚である。
 以上の基礎感覚を育てるために、岩田氏は次のような感覚作りを紹介している。

ア 平行感覚
 片足立ち 片足ジャンケン 片足ずもう

イ 走感覚
 フリー走 ギャロップ ターン走 スラローム走

ウ 視覚調整感覚感覚
 転がしターン競争 なわとび 輪跳び

エ 跳感覚
 ケンケン跳び ジャンケン陣取り グリコジャンケン

 これらの動き作りはハンドボールだけの基礎感覚作りではない。サッカー、バスケットボールにも共通する感覚作りである。小学生の低学年から意識して以上の感覚作りを行っていくことが大事である。

2.バレーボールの基礎技能づくり

 基礎感覚づくりの次は基礎技能づくりである。岩田氏はハンドボールの基礎技能をパス、シュート、ドリブルの3つのスキルに分けて紹介している。基礎技能をゲームにより身につけるようにしている。

① パス

 ア ショルダーパス
 イ チェストパス

 ハンドボールは「スピードとスリルにあふれたスポーツ」である。すばやいパスよって行われる速攻プレーによって成立する。そのためにもパスの習得は欠かせない。
 基本となるシュートはショルダーパスとチェストパスである。

② シュート

 ア ステップシュート
 イ ジャンプシュート

 ハンドボールの魅力は速いパス回しと同時にシュートである。1試合で100本ものシュートが打たれるという。シュートチャンスが多いスポーツなのである。
 シュートには二種類ある。一つはステップシュートである。数歩ステップを踏んだあとシュートをするものである。ハンドボールの代表的なシュートである。
 二つ目はジャンプシュートである。ハンドボールは「空中の格闘技」と言われる。進んだ子どもにはジャンボールの醍醐味を体験させたい。

③ ドリブル

 ハンドボールの移動はドリブルでなければならない。そのためパスの練習と共にドリブルの練習も必要である。
 ドリブルの出来具合によってゲーム展開が変わってくる。どの子どももドリブルができるようにしていく。

3.ハンドボールの運動課題づくり

最後は運動課題作りである。ハンドボールの技能を高めるために次の指導を行っている。

① パスの技能を高める課題ゲーム
 ア 円形パス回し
 イ 円形パスまわし鬼
 ウ パスアンドラン
 エ ナンバリングパス1
 オ ナンバリングパス2
 カ かわしてパスゲーム
 キ 3対

② シュートの技能を高める課題ゲーム
 ア 的当てシュートゲーム
 イ かわしてシュートゲーム

③ ドリブルの技能を高める課題ゲーム
 ア コピードリブル
 イ ドリブルバトル
 ウ ドリブル鬼ごっこ

 岩田氏の実践で優れているのは、授業で行う運動と課題ゲームを次のように行っていることである。

(1) 準備運動・基礎感覚作り

 ① フリー走
 ② 片足立ち
 ③ ギャロップ
 ④ 片足ジャンケン
 ⑤ ボールキャッチ

(2) 基礎技能づくり  パス

 ① 2人組でパス
 ② パスアンドラン
 ③ 3対1
 ④ 4対2(3対1の人数を変えたもの)

(3) 基礎技能づくり  シュート

 ① 的当てゲーム
 ② ゴールに向かってシュート
 ③ ステップシュート
 ④ パスをもらってシュート
 ⑤ ジャンプシュート

 この流れは分かりやすい。7時間の中でハンドボールの楽しさが体験できるようになっている。ハンドボールのはやいパスまわしとダイナミックなシュートが身に付くように構成されている。

4.ハンドボールの発展学習と補充指導

 発展学習と補充指導がまとめられている。発展学習と補充指導として岩田氏はパスとシュートの実践例を紹介している。

① パスの場合

 診断チェックシートとして、「30秒間にパスが15回以上できる」としている。できる場合には「3回パスゲーム」に発展し、できない場合にはチェスとパスの練習とキャッチの練習を行うようになっている。

② シュートの場合

 診断チェックシートとして、「ボールを4m以上投げることができる」としている。できる場合にはワンマン速攻に発展し、できない場合には投げ方の練習から指導を行っている。

 楽しいハンドボールの授業作りをしてほしい。


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