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TOSSランドNo: 2533129 更新:2012年12月31日

ゴムひもを活用した高跳びの指導


新学習指導要領で第3学年及び第4学年の「走・跳の運動」の内容には,

C 走・跳の運動
 (1)次の運動を楽しく行い,その動きができるようにする。
  エ 高跳びでは,短い助走から踏み切って跳ぶこと。
[例示]
 ◯短い助走での高跳び
  ・3~5歩の程度の短い助走から踏み切り足を決めて上方に踏み切り,高く跳ぶこと。
  ・膝を柔らかく曲げて,足から着地すること。

と書かれている。
 高跳びに関しては,高学年で「走り高跳び」の指導として主にされているが,中学年からの指導はなかなかされていないのが現状ではないだろうか。
 低学年で行ってきた跳の運動遊び(ケンパーやゴムとびなど)を,中学年でも体系的に指導していくことで,高学年の走り幅跳びや走り高跳びへとつなげていくことができるのではないかと考える。
 走り高跳びに必要な主な基礎感覚は以下の3つである。

①平衡感覚・・・・踏み切りの瞬間や空中フォームを維持するときに必要なバランス。
②跳感覚・・・・・空中に体が「フワっ」と浮く感覚。
③リズム感覚・・・踏み切り板に足を合わせる時の助走リズム。

これらの基礎感覚を養っていくため,スキップやケンパー,片足ジャンプなどを毎時間,導入の準備運動の中で扱っていくことにした。
また,教具としては「バー」の代わりに「ゴムひも」を使う。ゴムひもを使うことで次のような利点が考えられる。

①跳ぶことに対する恐怖感が薄れる。
②跳ぶときに当たってもすぐに張ることができる。
③高さの調節がすぐにできる。
④安全である。
⑤多くの場を作ることができる。
⑥子どもの運動量が確保できる。
⑦用意が簡単である。

特に中学年では用具の出し入れなども大変であるので,まずはゴムひもを使った高跳びから指導を始めることにした。

TOSS体育代表の根本正雄氏は今回の新指導要領のポイントとして,

1.身体能力(動きづくり体力づくり)
2.コミュニケーション能力
3.論理的思考

という3つのキーワードを挙げている。
ゴムひもを使った簡単な運動を通して,上記の3つの力を身につけさせたい。

走り高跳びには,

A助走 B踏み切り C空中姿勢 D着地

の4つの局面がある。
 それぞれの局面に関して指導のポイントを述べる。

【A助走】

走り高跳びの助走に関して向山洋一氏は,

実は「リズム」と「スピード」の両方が必要なのだが,「スピード」よりも前に「リズム」を入れるべきだろう。(中略)このリズムが分かるまでは,近い距離で何度も跳ばすほうがいい。

と述べている。
今回は助走を3歩にして,「トン・ト・トーン」のリズムで行う。
「トン・ト・トーン」のリズムを何度も口で言わせたり,口で言いながら跳ばせたりすることで助走のリズムを体感させたい。

【B踏み切り】

踏み切る時には,後傾姿勢になっていることが重要である。そこで,

発問1:

踏み切るときはどこを見たらいいですか。

と問う。「空」「バー」「着地点」の3つから選ばせる。
自分で確かめながら跳ばせることで「バー」を見るのがいいことに気づかせる。
 また足先も,

Aバーに向かって,Bバーと並行,Cバーと反対

のどれがいいか考えさせる。足先を意識させることで効率のよい踏み切りを身につけさせることができる。

【C空中姿勢】

空中姿勢には大きく分けて足の指導と手の指導がある。

①足の指導

足は振り上げ足が重要である。

指示1:

先生に,足の裏が見えるくらい,振り上げ足を高く上げなさい。

と指示する。これは個別評定で全員が出来ているかどうかを確認すると良い。
また,抜き足を高く上げさせるには

指示2:

抜き足を胸に引きつけなさい。

と指示をすると良い。

②手の指導

手の指導は,次の2つの指示が有効である。

指示3:

跳ぶときに両手を胸より高く上げなさい。
肘を高く上げてご覧なさい。

具体的に指示することで腕の動きを意識させることができる。

【D着地】

着地の時に視線を意識させることで動きが変わってくる。

指示4:

着地の時にバーを見るようにしなさい。

と指示する。

単元の指導計画(全5時間)

Keikaku1

本時の指導

指示5:

3人1組になったら座りなさい。

指示6:

グループに1つゴムひもを配ります。代表の人,取りに来なさい。

説明1:

二人で持って残りの人が跳びます。最初は座って持ちます。

指示7:

足首の高さで持ちなさい。
両足で5回跳び越えます。
跳び終わったら交代します。
3人とも終わったら座りなさい。はじめ。

指示8:

ケンケンで5回。はじめ。

指示9:

今度は膝の高さで。両足5回。はじめ。

指示10:

ケンケンで5回。はじめ。

説明2:

今日はゴムひもを使って高跳びをします。
まずは助走の練習をします。
助走は3歩でします。
助走のリズムは「トン・ト・トーン」です。

指示11:

みんなで言ってご覧なさい。(トン・ト・トーン)

立ってご覧。右足から。(トン・ト・トーン)左足から。(トン・ト・トーン)
自分の跳びやすい方の足で跳べばいいのですよ。

指示12:

「トン・ト・トーン」と言いながら3歩でゴムひもを跳び越えます。
ゴムひもは膝の高さです。
一人3回跳びます。
3人とも終わったら先生のところに集まります。はじめ。

指示13:

ちゃんと「トン・ト・トーン」と言いながら3歩で跳んでいるか個別評定します。
1列に並んで。終わった人は自分の場所で練習しておきます。

順番に個別評定する。

説明3:

次は跳ぶときにゴムひもを持っている人に足の裏が見えるようにします。

指示14:

まずはその場で練習。
手を肩の高さにあげて。
足の爪先で手を蹴ります。
5回やったら座る。

指示15:

3人組になって練習します。
足の裏が見えたら「合格」と言ってあげなさい。
ゴムひもは膝の高さです。
「やめ」と言うまで練習します。はじめ。

指示16:

ちゃんと足の裏が見えているか個別評定します。1列に並んで。

順番に個別評定する。

引用文献など
・小学校学習指導要領解説体育編(文部科学省)
・「子どもが熱中する体育授業のシステム化3-4年」(明治図書)
・「楽しい体育の授業」No.204 本吉伸行氏論文
・「楽しい体育の授業」No.209 雨宮久氏論文
・「楽しい体育の授業」No.210 松本久美子氏論文
・「楽しい体育の授業」No.217 上川晃氏論文


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