TOSSランド

コンテンツ登録数
(2017/10/21 現在)

21415
TOSS子どもランド TOSSオリジナル教材 TOSS動画ランド TOSSメディア TOSS-SNS TOSS公式(オフィシャル)サイト
TOSS子どもランド
TOSSランドアーカイブ
TOSSランドNo: 4575734 更新:2012年12月31日

給食の残菜から食の問題を考える


野菜嫌いの子が多く、給食時間、野菜の残菜はいつも多い。
向山洋一氏がおっしゃるように食べることを無理強いはしない。
しかし、野菜を食べるこの大切さは子どもたちに伝えていかないといけない。そこで本実践を行った。

事前に給食の食缶の様子を撮影しておいた写真を提示する。

発問1:

下の写真は、ある日の給食です。
みなさんは、どう考えますか?

子どもたちの意見として「野菜の食べ残しが多い」「残菜が多い」「もったいない」という意見が出た。

発問2:

日本の残飯の量は、1年間でどのくらいだと思いますか。
少し考えて、心の中で予想してみてください。

何人かの子に指名する。あてずっぽうで答えればいいので挙手して発表する子も出てきた。

説明1:

正解は、約2000万トンです。ごみ収集車1000台が残飯でいっぱいになります。
ごはん一杯だと2億5000万杯分です。

「え~」「すごい量だ」と子どもたちから驚きの声が上がった。

説明2:

世界には、食料がなくて1年間で1500万人が死んでいます。
時間に直すと1分で約28人、2秒で1人が死んでいる計算です。
日本で出す残飯の量だけの食料があれば、世界中の飢えで苦しむ人を助けることができるのです。 

子どもたちは教師の話を真剣に耳を傾けていた。具体的な事実を示すことは、子どもたちの興味を引き立てるのに効果的である。

発問3:

それでもあなたは、この写真を見て、何とも思いませんか?

最初に残菜の写真を見て、笑顔でいた子も首を横に振ったり、黙ってしまったりしていた。
続けて子どもたちに次のような話もした。

説明3:

ある学校の6年生でパンの食べ残しの量を調べました。重さを量ったら、約1.5kgありました。
給食に出る1人分のパンの重さは、 約110gです。
計算すると、クラスの半分近くのパンが残ったことになります。

発問4:

残ったパンは、どうすると思いますか。

子どもたちから「捨てる」「動物のえさにする」という意見が多く出た。

説明4:

パン工場に引き取ってもらい、燃やしています。処理するのには、お金がかかります。

発問5:

いくらかかると思いますか。

数人に指名する。「1万円」「5千円」などど意見が出た

説明5:

正解は「約5万円」です。燃やすために、わざわざお金を払っているのです。
給食で嫌いな物を一口でもがんばって食べたとします。
すると1年間で、ごはん40杯、牛乳37本、肉60切れ、キャベツ7玉分の残菜が減ることになるのです。
(この話は雑誌『食農教育』No.15より引用した)

子どもたちは、終始、真剣な表情で聞いていた。その後の給食では、しばらくの間、子どもたちの残菜は減っていった。
しかし、1ヶ月もするとまた元のように戻った。食についての話を今後も続けていく必要がある。
なお、5万円は人件費、交通費などすべての諸費用を含めた金額である。
学級通信にも以下のように書き、保護者への理解を求めた。

僕は、嫌いな物も大人になれば、今よりも食べていけるようになっていくと考えています。
だから、給食では減らすことも認めていますし、「嫌いな物も一口でもいいからがんばろう」と話しています。それでも一口も食べられない物は減らします。
これまでの教育で主張されてきた「知育・徳育・体育」に付け加えて、最近では、「食育」も重要視されています。
「早寝早起き、家族そろって朝ご飯」を続けていくことが子どもたちの成長には欠かせないものだと思います。
これからも、食の大切さについて子どもたちに伝えていきます。お家でも食に関する話をしていただくようによろしくお願いします。

【参考実践】
山口浩彦氏「食べ残しと飢餓の問題を授業する」
              (『“どうしたらいいの?”食の教育QA辞典』明治図書P.110)
下重和也氏「食と環境を考えさせる資料(給食指導にも使えます。)
岡本真砂夫氏「給食の残菜について考える」


0回すごい!ボタンが押されました

コメント

※コメントを書き込むためには、ログインをお願いします。
New TOSSランド