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TOSSランドNo: 1270037 更新:2012年11月29日

心理学を応用した「寛容」の授業


法則化シリーズ/道徳/寛容

心理学を応用した「寛容」の授業

                  福島法則化アンバランス TOSS会津 薄井 健文

これは村上浩一氏の実践「心理学を応用した「寛容」の授業」の紹介である。

出典 : 第12期教育技術の法則化 123 6年(2)ー明るく楽しく学ばせるための教育技術 

 まず、次の二つの絵を配って関心を持たせる。

______

発問1:

A,Bどちらが魅力的ですか。 

圧倒的にAという。最初は、「どこが違うかな」と間違い探しを始める。
近視は、少し瞳孔が開きかげんになるため、瞳が大きくなるそうである。
したがって、Aのほうが魅力的にうつりやすいそうである。

さて、本題に移る。次の図を裏返したまま配る。

___

指示1:

今配った図を3秒間だけ見ます。
用意・・・ハイ・・・やめ。
 また裏返しにしなさい。

発問2:

ナイフを握っていた人は、左、右 のどっちですか。

14人中、3人を除いて、みんな「右」だという。これにはがっかりしてしまった。みんなよく見ているものである。これで偏見とか先入観を言いたかったのである。私は「左」と言ってしまったのだ。(初めに読んだ時)
今度は、右のような顔写真を1枚、提示する。

発問3:

この人は、自分の目に、どのような人にうつりますか。 

___

14人中、7人が「優しい人」と答えた。ほかは、「こわい」「どろぼう」「犯罪者」などだった。

 続いて、a,b,cの絵、それぞれを聞いていく。

______

それぞれ述べさせたが、一人だけがこういった。「これは、みんな同じ人じゃないですか。ひげがあるかないかだと思います。だから、全員、私は優しいと考えました」と。
 私は「ひげ」という外観だけで、人を判断してはいけないということだった。が、余りにも、最初の絵で「優しい」と出てきたので拍子抜けしてしまった。
 つまり、電車の中、顔写真とも次のようなことが言いたかったのだ。

説明1:

私たちは、外見だけで、人を判断することがよくあります。
でも、よく話を聞いてみないと、人は分かりません。
だから、人を自分勝手に思い込んではならないということです。

次に、次の指示と発問を出してから、用紙を裏返しにして配る。

___

指示2:

今度は1回だけさっと見ます。

発問4:

何が最初に目に飛び込んできましたか。
1つだけ答えなさい。

次のような結果になった。
 ・教会3人 ・橋2人 ・海2人 ・船4人
 ・空3人
 そこで、次のA、B、Cの3枚を見せる。
 「黒く描いてあるのは、それが見えた、ということです。」とつけ加える。

___

発問5:

Aのように、橋がクローズアップされて見える人は、どんな人でしょうか。

 同じように、B、Cを聞いていく。次のように言ってきた。
・A・・・算数が好き。橋が好き。橋の絵を描く人。人。
・B・・・牧師。キリシタン。ロマンチック。設計師。高いものが好き。結婚する。教会に興味のある人。人。
・C・・・船長。造船師。船員。船が好き。漁業関係者。
 「いろいろな見え方があるし、いろいろな人が出てきましたね。」と言って次にうつる。次の実験図を配って、説明する。

説明2:

さて、次のような実験が行われました。
一人の状態を作るため、学生を防音装置の付いた小部屋に入れ、
めがねをかけさせ、目に入るものを少なくします。
また、木綿の手袋をさせ、食事と便所以外、ベットに24時間横たわることを命じます。

___

「マイクは何のためですか。」と聞いてきたので、
これは学生が何かの連絡の時に使うものです、くらいに言っておく。

発問6:

この実験に、最高何日まで耐えられるでしょうか。

・半年2人 ・3か月3人 ・1か月1人 ・1週間2人 ・3日間2人 ・1日1人
という結果になった。

説明3:

最初の8時間までは、何とか持ちこたえられそうです。
ところが、それ以降は、口笛を吹いたり、独り言を言ったりして、
いらいらし始めるそうです。
しかも、実験終了後、もとの正常な状態までもどるのに、
3日以上かかったそうです。

さて、正解は・・・平均3日間だそうです。
つまり、人間は一人ぼっちには耐えられないということなのです。

最後に、今日の授業を次のようにまとめる。

説明4:

人間は、実験が示すように、一人では生きていくことはできません。
みんなが協力し合って生きていくのです。
ところが、1人ひとりは、顔が違うように性格も違います。
つまり、同じものを見ても、船を見る人もいれば、教会を見る人もいます。
一方、ナイフやひげの絵のように、外見だけで人を判断しがちです。
そうなると、仲良くやっていくのにも無理が生じます。
だから、私たちは、偏見を捨てて、寛容の精神(許し合う心)を持って、
「ああ、この人は、こう見ているんだな」とか、「こんな見方、考え方もあるんだな」ということで、
ゆとりを持っていくと、協力しやすい面が出てくるのではないでしょうか。

「では、見方が変えられるか、テストをします」と言って、次の発問をする。

発問7:

次の「ヒョウ」の絵は、ほかにどのように見えますか。「調教師」がうつったら、合格です。 

___

時間が来たので、宿題にした。

この心理学実験にあたっては、内村博幸氏が『いいところ 見つけられますか』という論文で
「老婆と少女」を使って授業をしているのを、ヒントにして行ってみた。
 
資料出典は、次の通りです。
○橋、教会などの絵・・・『「2+2」を5にする発想』エドガーハーディー著 (講談社 ブルーバックス)
○それ以外・・・『心理学雑学辞典』渋谷昌三著 (日本実業出版社)


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