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TOSSランドNo: 2210295 更新:2012年12月31日

子どもの失敗からとらえる


1.失敗から子どもを理解する

 子どもをとらえる技術は多くあるが私は,子どもの失敗からとらえるようにしている。
 失敗をした時に、「なぜ、失敗したのだろう。」と考える。
 そうすると子どもが何を考え、どんなこと望んでいるのかが見えてくる。
 失敗を通して、子どもとのコミュニケーションが図れるのである。
 失敗した時に叱るのではなく、子どもの行動や家庭生活について考えていくようにする。
 普段気が付かなかった子どもの様子が見えてくる。

2.家に帰らなかったN君

 N君は時々遅くまで学校に残っていることがあった。その都度早く家に帰るように注意していた。
 「N君、下校の時間が過ぎたからもう帰りなさい。」
 「先生、何か手伝うことはありませんか。僕、お手伝いします。」
 N君がどうして学校に残っているのか、理由がわからなかった。
 2月の午後6時頃、母親から、N君がまだ学校から帰ってこないという連絡があった。
 2月の午後6時頃であったので、外は真っ暗になり、寒くなっていた。
 残っていた先生方で公園や空き地を捜して歩いたが、見つけることができなかった。
 9時過ぎになって、プレハブ校舎の前に人影があった。誰だろうと近づいてみるとN君であった。
 「N君、どこにいたんだね。」
 「プレハブ校舎の後ろのところで寝ていました。」
 「こんな寒い中でよく寝られたね」
 「友達と遊んでいて、疲れて寝てしまいました。」
 N君を送って家までいき、母親に会った。母親と話をしているうちに、N君の家に帰らない理由が分かった。
 N君には、家に帰りたくない理由があったのである。事件の後、N君の気持ちが理解できるようになった。
 複雑な家庭の事情で、N君は寂しかったのである。誰にも言えない気持ちを学校に残って慰めていたのである。
 事件の後、できるだけN君と接するようにした。N君が何を考え、どのようにして欲しいのかを理解するようにした。
 もし、N君がいなくならなかったらN君の生活や気持ちが分からなかったかもしれない。
 一つの事件を通して、今まで見えなかった部分を発見することができた。
 失敗を通して、N君とのコミュニケーションを深めることができた。

3.目の悪かったHさん

 5年生のHさんは、理解力がありのみ込みの早い子どもであった。
 算数の計算問題はクラスで一番早くできて、「先生終わりました。」と持ってくる。
 百人一首をやると二週間で百首を覚えるほどであった。
 そんなHさんがテストをすると、必ずミスをした。100点取れる力がありながら、いつもつまらないところで失敗をするのである。
 どこに原因があるのだろうとHさんを観察していた。すると、時々目を細めることに気がついた。
 私も目が悪く同じような経験をしたことがある。細かい字や長く続く文章があると、目が疲れるので飛ばし読みをするのである。
 すると、大事なところを見落として失敗する。集中力にもかけるところがあった。
 4月の視力検査を調べてみると、確かに視力が悪かった。個人面談の時に学校の様子を母親に話した。
 「テストをすると理解力はあるのですが、小さなミスが多いんですよ。授業中、集中力にかけるところもあり、目が悪いようなのですが家庭ではどうですか。」
 「じつは、3年生くらいから目が悪くなり、お医者さんにも相談してメガネを作ってあるんです。」
 「それなら、私からもメガネをかけるようにHさんに言いましょう。見えるようになれば、成績も良くなりますよ。」
 Hさんには、私の経験を話した。私も目が悪かったことを知ったHさんは、心を開くようになった。
 授業中だけでもいいからメガネをかけるようにと説得を続けていった。
 本人も見えなく困っていたので、授業中はかけるようになった。しだいにテストの小さな失敗も減っていった。
 失敗を生かして、子どもをとらえることができる。失敗を子供理解につなげる努力が大事である。


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