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TOSSランドNo: 2122869 更新:2012年11月24日

いじめはいけない!」 子どもの心にずしんと響く道徳の授業


「いじめはいけない!」 子どもの心にずしんと響く道徳の授業

「いじめをしない!」「いじめはさせない!」 授業後の感想から子どもたちの力強い決意が伝わってくる授業です。

準備物

1.絵本 松谷みよ子『わたしのいもうと』(偕成社)
2.脳の図(板書してもよいし,掲示物を用意しておいても良い)

「いじめ」とはなにか

発問1:

学校に上がってから,「嫌な思い」をしたこと,みんなあるよね。どんなことがありますか。

たたかれた,けられた,悪口を言われた,無視された,仲間に入れてもらえなかった,いじわるされたetc
子どもから出たものを板書する。
  
山口氏の実践では事前にアンケートをとり,授業の最初に結果を発表しているが,今回は行なわなかった。
始業式当日「過去のことは水に流す」という話をし,その際「嫌な思い」をしたことを洗い出していたので今回は口頭で確認するのみとした。

発問2:

この中で,「いじめ」にあたるのはどれだと思いますか。

一つひとつ挙手で聞いて行った。ばらつきはあるものの,全てに手が挙がった。

説明1:

いじめとは,相手の心や体にダメージを与え続けることです。今みんなが手を挙げたことも,場合によってはいじめになるかもしれません。

『わたしの妹』読み聞かせ

1.お話の前半を読み聞かせる。(「受け取ってくれないというのです」まで)

読み聞かせということでわくわくしていた子どもたちの表情が,次第に真剣な眼差しになっていった。
教室の空気がピーンと張りつめた。

発問3:

この後,妹に対するいじめはどうなったと思いますか。予想して書きなさい。

・おさまった
・続いた
・エスカレートした。

38人中,29人が「続いた」「エスカレートした」と,暗い方向への筋書きを予想した。

2.お話の後半を読み聞かせる。(「とうとう」~「命をとりとめました」まで)

発問4:

この後,妹をいじめた人たちについてちょっとだけ出てきます。どうしたと思いますか。予想して書きなさい。

・あやまった 34
・おこられた  3
・いじけた   1

発問5:

この後,妹はどうなったと思いますか。予想して書きなさい。

・元気になった    11  
・学校に行った    11  
・なかよくなった    6 
・口をきくようになった 2 
・うれしくなった    2 
・あかるくなった    1 
・わらった       1 
・生き続けた      1 
・ないた        1 
・しんでしまった    1
 
話の前半では,多くの子が暗い方向への筋書きを予想したが,ここではほとんどが明るい方向への筋書きを予想した。「しんでしまった」と答えた子は,この絵本を読んだことのある子だった。

発問6:

最後に妹は,自分の思ったことを書いています。なんと書いたでしょう。予想して書きなさい。

・どうして私をいじめるの
・もうやめてほしい
・お母さん,ごめんなさい

発問7:

この話は本当にあった話だと思いますか。

挙手で確認した。ほぼ半分に分かれた。
  
この後,「あとがき」を途中まで読んだ。教室は再びシーンとなった。子どもたちは息を詰めて聞いていた。
松谷みよ子さんへ届いた手紙をもとに作られた事実を知り,子どもたちから「えぇ…」という声が聞こえた。

脳のお話をする

脳の図を板書する。

Nou_ryakuzu

語り1
 今,いじめで自殺までしている人がいます。なぜ自殺まで追いつめられるのでしょうか。人間の脳は3つの層からできています。1番内側は息をしたり,心臓を動かしたりするための脳です。ここが動かないと生きていけません。ヘビなどの爬虫類にもあるので,「ヘビの脳」と呼ばれています。2番目には,喜んだり,悲しんだり,怒ったりするための脳があります。ネコなどの動物にもあるので「ネコの脳」と呼ばれています。ここがうまく働かないと,笑ったり,泣いたり,怒ったりできなくなるのです。そして一番外側にあるのが「ヒトの脳」と呼ばれる部分です。この脳は人間だけにあります。物を考えたり,覚えたり,言葉を話したりするための脳です。このように,人間は,3つの部分が上手く働いているから生きていくことができるのです。

語り2
人をいじめるというのは,脳のある部分を攻撃しているということです。「いじめ」はどの脳を攻撃していると思いますか。

みんな「ヘビの脳」だと言う。

語り3
「いじめ」は「ヘビの脳」を攻撃します。ヘビの脳を傷つけるのです。ここを攻撃されると,生きて行く力がだんだん弱くなって行きます。相手の生きる力を奪っているのと同じなのです。いじめは,生きる力を奪うのと同じことなのです。

指示1:

授業の感想を書きなさい。

子どもたちの鉛筆が,一斉に走り出した。カリカリカリという鉛筆の音だけが教室に響いた。3年生になってまだ10日の子どもたちである。驚いた。

子どもたちの感想

 「力のある資料」は心を突き動かす。以下,子どもたちの感想の一部を紹介する。
  
 1.かなしくなってなきそうになりました。もしわたしがいじめられたら,
   生きてるきぼうをうしなうと思います。だから明るく生きていこうと思います。
 2.いっぱいの人がくるしんだり,つらくなる。いじめをしてはいけない。
   お友だちがいじめられていたら,とめてまもる。いじめはぜったいにしない。
 3.さいごは本当にかわいそうだった。もうなきそうなくらいかわいそうでした。
   今日から人を大切にします!!
 4.その子は何もしてないのにいじめられて,その子はただみんなとなかよくしたいと思います。
   ぼくはそんなことをしている人はゆるしません。
 5.かなしくなった。かわいそう。自分もされたくないと思った。
   もしだれかがいじめられていたら,助ける。もしもいじめられたら「やめて」とはっきり言う。
   いじめをしないようにする。もししちゃったら,「ごめんね」と言う。いじめをさせない。
 6.いじめは人ごろしだと思いました。わたしはいじめが大きらいです。
   私は3年生のみんながすきだから,いじめられていたら助けます。

保護者の感想

授業記録を学級通信に書いたところ,連絡帳で感想を寄せてくださった方が数名いた。家庭訪問の際,話題になった家庭もあった。「力のある資料」は子どもにも,保護者の心にもずしんと響くことを実感した。

参考文献・HP等

本実践は山口佳子氏HP 「わたしの妹」(NO.2210096)の追試記録です(小学3年生に授業)
TOSS道徳「心の教育」9  TOSS道徳研究会 明治図書


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