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TOSSランドNo: 9616865 更新:2012年12月29日

入門 向山実践の楽しい授業~算数ノート-算数おもしろ問題覚書き


(実践者 TOSS栃木・八巻 修)

1.準備物  問題を印刷したA4プリント

2.指導のポイント
  (1)2人一組で問題を解かせる
   (2)問題文をたくさん読ませる
   (3)解く方法は絵でも文でも構わないこととする

3.私の実践(6年生で実施)
   原文には、問題文のみ覚書きとして「算数ノート(1)」から「算数ノート(8)」まで示されている。
  これは「算数ノート(1)」を取り上げ、授業として実施した記録である。知的な興奮につつまれた。

 【問題文】 算数ノート(1)
 プロタゴラスは弁護士になる弟子に、「第1回目の訴訟に勝ってから、これまでの月謝を払えばよい」という約束をしました。
 弟子はまもなく看板を出しましたが、客が1人も来ません。プロタゴラスは、いつまでたっても弟子が月謝を払わないので、
腹を立ててこの弟子を告訴しました。
 プロタゴラスは弟子に向って
「この裁判は私が勝つか君が勝つかのどちらかである。もし私が勝てば判決によって当然月謝を払ってもらう。もし君が勝てば、
君は第1回目の訴訟に勝ったのだから約束によって月謝を払ってもらう。いずれにしても私は君から月謝をもらえる。」
 といいました。ところが弟子は、
「いやそれはまちがいです。もし私がこの裁判に勝てば判決によって月謝を払わなくてよいのです。もし私が負ければ、私はまだ
1度も訴訟に勝ってないので、はじめの約束どうり月謝を払わなくていいのです。いずれにしてもあなたに月謝を払わなくていいのです」
 といいました。
 さて、どういう理由でどちらが正しいのでしょうか?

 プリントを配布。名前を書いた後に以下のように指示する。 

指示1:

 算数ノート(1)を指で押えます。お隣と確認。同じならば手をあげます。
 先生が、算数ノート(1)を読みます。指で追いながら聞きなさい。

 算数ノート(1)を読む。しかし、長文でなじみの薄い語句。「訳が分からない。」という声が聞こえてくる。

指示2:

 各自、立って1回座って1回読みます。全員起立。

指示3:

 念のため、お隣さんと1文交替読みをします。終わったら交替。はじめ。

 「訴訟」「告訴」「月謝」の読みや意味について尋ねられたので、短く教える。

発問1:

 さて、どういう理由でどちらが正しいのでしょうか。
 お隣さんと一緒に考えて、プリントの空いている所に理由を書きなさい。
 絵でも文でも構いません。先生が、ひと目で分かるように書いてらっしゃい。
 ただし、1人だけではダメです。二人一緒に持ってきなさい。

 1人では、最初から投げ出してしまう子がいる。 
 2人一組で解かせる。これによって、議論が生じる。
 図を描いたり、矢印で関係を整理したりしながら、あちらこちらで隣りの子と話し合っている。
 やがて、自分たちの意見がまとまった班からプリントの空いているところに考えをまとめ始める。

 教師は、2人で一緒に持って来たプリントそれぞれに丸を付け、2人一組で板書させる。(4組に板書させる)
 ここで板書させる理由は「全くお手上げ」の2人組への配慮。分からなければ写せば良い。
 意見はプロタゴラスと、その弟子に分かれる。板書が終わった組から、発表。

発問2:

 では、他のみんなの意見を聞いてみます。どちらが正しいと思いますか。
 プロタゴラスが正しいと思う組。(挙手)弟子が正しいと思う組(挙手)

挙手の少ない方から、指名なし発表をさせる。
【子どもの発言例】
「プロタゴラスの方が正しいと思います。弟子は、裁判に勝っても、約束したのだから
判決では払わなくていいことになっているけど、月謝は払う必要があると考えます。
なぜなら、裁判には勝っているからです。」
一通り少数派の意見が出たところで多数派の発表。終了後、討論に入る。

指示4:

これまでの、意見に対して反論、質問、または賛成など
何でも構いません。意見のある人は、立って言いいます。

2人で考えた意見や相手に対する反論を言う子どもたち。
それぞれに理由がある。相手の意見を聞いて揺らぐ子たちもいる。
子どもたちなりの論理が楽しく、それでいて知的な面も生まれる場面。

結局、どちらが正しいかは明確にならない。
最後に、次のように子どもたちに伝えて終了した。

説明1:

この問題では、答えは明確に「どちらが正しい」ということは難しいと思います。
先生も、どちらが正しいと明確には言えません。
しかし、今皆さんが討論の際に発表したように、きちんとした理由や筋道があることが
大切なのです。先生は、答えが知りたかったのではなく、君たちの考え方を知りたかったのです。
とても、よく考え、発表しましたね。よかったです。


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