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TOSSランドNo: 1116146 更新:2012年11月07日

「海のいのち」の実践


 向山実践「やまなし」の授業の単元構成、発問などから原理原則を抽出し、「海のいのち」に応用した。
 全単元の授業のうち、ほとんどが子どもたちだけの指名なし討論で進められた。
 以下に、指導案を示す。

               第6学年国語科学習指導案
                                   指導者 八代真一

1 単元名 主題をめぐって

2 題材名 海のいのち<立松和平作>

3 目 標  ・色のイメージをもとにして、主題に迫ることができる。
        ・作品の文章表現に即して読むことができる。
        ・他人と意見交換ができる。
        ・作品を分析し批評することができる。

4 単元展開の構想
 (1) これまでに、視点、文の構成、モチーフなどを用いて、「父さんの宿敵」
    「ヒロシマのうた」の物語、「春 安西冬衛」の詩を読む学習を行ってきた。
     これまでの学習では、主に文章の構成を分析する学習に力を入れてきた。
 (2) 「海のいのち」は難解教材の一つに入るであろうと思われる。子どもたち
    の初発の感想では、「よくわからなかった」と答えた子どもが二人いた。
     この教材を難解にしている原因の一つに、目に見えない生命が主題に関わ
    っていることが考えられる。
 (3) 本作品の特徴は二つある。
     特徴の一つは、物語全体を通して、<生>と<死>をめぐって展開されて
    いることである。
     太一の父の死、与吉じいさの死、タイやイサキなどの魚たち、瀬の主である
    大魚のクエ、そして、海で生きる太一、それらすべてが<生><死>をめぐっ
    て表現されている。
 (4) もう一つの特徴は、色が散りばめられていることである。直接表現されている
    いる羽、緑色、金いる、青、銀色、黒、灰色である。そして、この色の周辺には
    <生>と<死。がある。
 (5) 以上に述べた学習歴、及び本教材の特徴から考えて、単元展開の基本を、
    <対比されている言葉、色を手掛かりに作品を分析する>ことに置く。

5 表現の分析
 ◎「海のいのち」について
 (1) 題名になっている「海のいのち」とは何なのかを追究することで主題に迫ることができる。
     文章中に登場する「海のいのち」は二カ所である。
    p.18 l.2「大魚はこの海のいのちだと思えた」
    p.18 l.8「千びきに一ぴきしかとらないのだから、海のいのちは全く変わらない。」
 (2) 「海のいのち」の「いのち」とは、生物が生きていく原動力。生命力。(広辞苑)
    または、生物が生きている限り持続している肉体や精神力の統一的・根元的な働きの
    単一総称。(新明解国語辞典)である。
     では、助詞「の」は次のどの意味であろうか。
     ①所有
     ②全体と部分の関係
     ③同格による限定
    ①であれば、「海のものであるいのち」または、「海が持っているいのち」となる。
    ②であれば、「海に関するいのち」となる。
    ③であれば、「海すなわちいのち」または「海そのものがいのち」となる。
     p.18 l.2の一文から考えると、①所有と考えられる。しかし、p.18 l.8 の一文を合わせて
    考え、さらに作品全体から考えると②関係または③同格と考えることが妥当であろう。
     よって、「海のいのち」とは、言い換えると「海に関するいのち」または「海すなわちいのち」
    「海そのものであるいのち」となる。

6 指導計画(全17時間)→【実際にかかった時間 47時間】

 第一次 全文を通読し、語句を調べる。 3時間→【実際にかかった時間 5時間】

 第二次 色以外の対比されている言葉を検討する。 4時間(本時2/4)→【実際にかかった時間 5時間】

 第三次 色について対比されている言葉を検討する。 6時間→【実際にかかった時間 16時間】

 第四次 海のいのちについて検討する。 2時間→【実際にかかった時間 9時間】

 第五次 「海のいのち」を論評する。(作文) 2時間→【実際にかかった時間 12時間】

7 本時案
 ねらい ○ 対比されている色をてがかりにしながら主題に迫らせる。

学習内容・活動 支援
1 学習課題を確認する。

2 個人・グループで意見をまとめる。

3 討論する。

4 自分の考えをノートにまとめる。
・教師に相談にきてもよいことを伝える。

・子どもたちだけで進める。
・介入するのは、次のときのみとする。
 (1)意見が出ないとき
 (2)課題から大きく逸れたとき。
・意見が出尽くしたら、次の課題を考える。

実際の授業での単元の流れ ※以下の「討論」とは全て「指名なし討論」である。
全47時間

第一次 全文を通読し、語句を調べる。(5時間)
11月8日(水)4校時 ・漢字スキル ・範読 ・一言感想 ・意味調べ
11月9日(木)1校時(20分間) ・漢字スキル ・各自音読 ・一字読解1~6の途中
11月9日(木)5校時 一字読解6の途中~33
11月10日(金)1校時 ・漢字スキル ・P.4~6音読一回 ・一字読解
11月14日(火)1校時(15分間) ・各自音読一回 ・一字読解

第二次 色以外の対比されている言葉を検討する。(5時間)
11月14日(火)2校時(15分間) 

発問1 二つの対立するものは何か(色以外で)(板書)。
発問2 この中で、一番大切な対立したものはどれか。

 ・ノート作業
11月14日(火)4校時 ・ノート作業(10分間) ・討論(30分間) ・ノート作業(5分間) 
                                        →海のいのちとは何か
11月15日(水)2校時(10分間) ・ノート作業(個人・グループ)
11月15日(水)4校時(40分間)【研究授業 参観者:教頭、3年担任】 ・ノート作業(10分間)
                                  ・討論(25分間) ・ノート作業(5分間)
11月16日(木)3校時 ・討論

第三次 色について対比されている言葉を検討する。(16時間)
11月16日(木)4校時 

発問 色のイメージをもとにして、主題を考えなさい(板書)。

    ・ノート作業
11月16日(木)5校時 ・前時のつづきのノート作業
11月17日(金)3校時(35分間) ・討論(20分間)
11月18日(土)1校時(30分間) ・音読各自1回以上 ・課題の確認、板書を写す
                             ・イメージ(色)の考え方(ウエヴ図) ・ノート作業
11月18日(土)2校時【研究授業 参観者:教頭、教務主任、5年担任、4年担任、1年担任】
                      ・課題確認 ・ノート作業 ・討論(20分間)
                      ・発問「色を手がかりにしながら主題を考えなさい。
                       とりあえず色はおいておきます」 ・ノート作業
11月20日(月)1校時(20分間) ・前時の最後に、Iさんが作者の立松和平さんの言葉(パンフレット)
                      を言った。 ・「山のいのち」のパンフレットを読む。 ・では「海のい
                      のち」ではどうなのか ・作者(物語)は、作者が気づかない主題を
                      表現していることがある。 ・だからこそ立松さんは言っている(光
                      村図書のホームページから)①「海のいのち」をどう理屈をつけて
                      読むかは、読む人に任せる。②全国の子どもたちから「どうして
                      太一はクエを殺さなかったのですか?」と手紙が来るが、
                      私(立松さん)はわからないと言っている。 ・もしも仮に、立松さん
                      と考えが同じだとしても、そう考えた証拠、根拠がいる。
11月20日(月)2校時 ・ノート作業
11月21日(火)2校時(40分間) ・ノート作業 ・討論
11月21日(火)4校時(40分間) ・討論(33分間)発問「色のイメージを手がかりにしながら主題を考え
                      なさい。できるだけ色にふれるようにしなさい」 ・ノート作業(7分間)
11月24日(金)1校時(40分間) ・色から出た対比を2つの大きなグループに分ける。 ・「生と死」の
                      対比の人から、それぞれをあらわす色を発表してもらう。 
                     ・色を仮に決める(一つずつ子どもといっしょに確認しながら)
                     ・緑はどちらか?

発問 緑は、生(平和・・・・・・)をあらわしているのですか。それとも死(戦争・・・・・・)をあらわしているのですか。

                     ・ノート作業(5分間) ・指名なし発表 ・ノート作業(11分間)
11月27日(月)1校時(40分間) ・スラスラ音読各自で一回 ・課題確認 ・ノート作業(7分間) 
                      ・討論(20分間) ・ノート作業(5分間)
11月27日(月)6校時(途中より録音テープが不調)【研究授業 参観者:2年担任】
               ・課題確認(5分間) ・ノート作業(5分間) ・討論(30分間) ・ノート作業(5分間)
11月28日(火)2校時(30分間) 

発問 青は、生(平和・・・・・・)をあらわしているのですか、それとも死(戦争・・・・・・)をあらわしているのですか。

 ・ノート作業
11月28日(火)4校時(40分間)(途中より録音不調) ・ノート作業(10分間) ・討論(30分間)                                  

発問 青は何をあらわしているのですか。

11月29日(水)3校時(40分間)(Sさんお休み) ・ノート作業(10分間) ・討論 ・ノート作業(5分間) 
11月30日(木)2校時(45分間) ・ノート作業(10分間) ・討論(30分間) ・ノート作業(5分間)

第四次 海のいのちについて検討する。(9時間)
12月1日(金)2校時 

発問 海のいのちは、何をあらわしているのですか。

     ・ノート作業

12月2日(土)1校時(35分間) ・ノート作業(7分間) ・討論 
12月2日(土)2校時【研究授業 参観者:教頭、4年担任】 ・ノート作業 ・討論
12月5日(火)1校時(40分間) ・各自音読一回(5分間) ・各自、自分のノートを一回読む(5分間)
                               ・ノートに付け加える(5分間) ・討論 ・ノート作業
12月5日(火)4校時(45分間) 

発問 海のいのちの位置はどこか図で示しなさい。

     ・ノート作業
12月6日(水)2校時(45分間) ・「の」の種類について(20分間) ・ノート作業(5分間) ・討論
12月7日(木)1校時 ・4種類の「の」について整理する。 ・ノート作業
12月7日(木)3校時(40分間) ・ノート作業(5分間) ・討論(30分間) ・ノート作業(5分間)
12月8日(金)2校時 ・なぜ太一は、だれにも話さなかったのか。 

第五次 「海のいのち」を論評する。(12時間)
12月12日(火)1校時
12月12日(火)4校時
12月13日(水)3校時
12月13日(水)4校時
12月14日(木)2校時
12月14日(木)3校時
12月14日(木)4校時
12月15日(金)1校時
12月18日(月)1校時
12月18日(月)3校時
12月19日(火)1校時
12月19日(火)4校時


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