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TOSSランドNo: 2185135 更新:2012年12月24日

子どもの心を引き出す保護者との連携


今から十年以上前,初めて不登校の子を担任した。彼女は,丸三年間登校していなかった。毎年変わる担任があの手この手と試みても事態は変わらなかった。私も,放課後の家庭訪問,友達を連れて遊びに行く,保護者との懇談など考えれられる方法を試した。しかし,状況は変わらなかった。その子が何を考え何をしているのかがわからなかった。前が見えず手探り状態であがいている心境だった。
 しかし,万策尽きてはいなかった。
 母親と懇談の折,話題が当時普及し始めた電子メールになった。私は提案した。「メール交換をしましょう。子ども達にも参加させます」軽い気持ちで始めた試みだった。こんなことで,事態が改善されるものかと思っていた。しかし,もう後はなかった。
 お母さんから毎日届けられるメールにはその子の生活や考えがほんの少し垣間見られた。こちらも,学級の様子と気持ちをほんの少し返した。少しして,お母さんから「本人が学校の様子を聞いて来ました」と連絡があった。チャンスだと思った。すぐに返事を書いた。「明日から,家庭科の製作を始めます。友達と迎えに行きます。いかないということになっても全くかまいませんから,Aちゃんに伝えてください」次の日,その子は,まる三年ぶりに自分の教室で授業を受けた。私は,感動に打ち震えた。その後,その子は,そのまま登校を続け,卒業した。
 それから三年後,母親から手紙が届いた。「Aは先日三年間の中学校生活をインフルエンザで二日休んだだけで,無事卒業しました。桜が咲くころ高校に行きます。河田先生だったから...先生の力をかりて今があるんだと本当に感謝!です」
 全ての不登校が,これで解決するなんていうつもりは毛頭ない。しかし,電子メールが,一人の不登校児を変えたのは事実である。
保護者との連携は,様々な形と可能性がある。子どもの為にあらゆる可能性を探っていくことが大切である。自分自身の体験から強烈にそう思う。


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