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TOSSランドNo: 1132202 更新:2012年12月12日

向山実践完全追試 3年「じしゃく」 第1時 教室に磁石はあるか・磁石につくもの


向山実践完全追試   

 3年「じしゃく」 第1時  教室に磁石はあるか・磁石につくもの 


黒板はじしゃくか?

                                                2002年10月25日更新 善能寺 正美

第1時の研究授業を終えて            第1時の指導案

 第1時は、大まかに次のような流れになった。

 1 教室に磁石はあるか。
   ※「それは磁石か」が問題に。
 2 磁石につくものを予想させる。
   ※NとSの読み方。
 3 磁石につくものを調べる。
  

ここで重要なのが、「1 教室に磁石はあるか。」である。
 普通、これについては、どこの教科書でもふれられていない。
 いきなり、「磁石につくもの探し」から入るようになっている。
 いわゆる「磁石さがし」から入るのには、いくつかの理由があるのだろうが、その大きな理由の一つに、「磁石か否かを調べる実験方法が問題になる」ということがある。
 ある意味で実態調査なのである。
 向山洋一氏の実践の中で、VTRにもなっている、「ここはじしゃくか」という問題に対する実験方法がこの「磁石さがし」の中に出てきていた。
 向山洋一氏のVTRの中の子どもの論理と比べれば、レベルの差はあるので、これからの自由試行の中で十分に情報を蓄えさせ、どの子にも一人残らずその子なりの論理を持たせたい。

 「教室の中に磁石はあるか」という問題に対して、「黒板は磁石か」ということが問題になった。
 最初の予想は、
 

  じしゃく     11人
   じしゃくではない 17人
 

であった。いろいろな実験をさせて、証拠を上げさせると、「じしゃくだ」というのが1人になった。「よくわからない」というのが4人残っているにすぎない。
 次のような理由が出てきた。

   ・はさみをつけても付かなかった。
   ・じしゃくに砂(注:砂鉄のことだ)をつけたらくっついて、黒板に砂をつけても、たぶんつかない。
  ・黒板は鉄だから磁石ではない。
  ・じしゃくについたふでばこの銀のところがつかない。
  ・オセロ(注:おそらく磁石のオセロであろう)では、ついたりつかなかったりしたが、黒板はそうはならない。
  ・磁石につくものを黒板に近づけてもつかなかった。
  ・磁石ははさみをつけたらつく。しかし、つかなかったからじしゃくじゃない。
  ・机の鉄のところに磁石は付くけど、つくえの鉄のところは磁石につかないと思う
  ・鉄ならSとNが付くはずだけど、Nしかつかないので、黒板はSの磁石だ。
 

これが、現在の私の担任する学級の子どもたちの論理である。 
 自由試行で蓄えた情報によって、例えば次のような向山学級の子の論理を持たせなければならない。
 U型磁石の中央部分が磁石なのか磁石ではないのかについての論理である。

1132202-1

「もし(その部分が)砂鉄なら、(磁石と砂鉄の境目に)SとNがあるはず。(方位磁針を動かして行くと、向きが変わるはずだ)しかし、一つの方しか(方位磁針は)指さない。(だからそこは砂鉄ではない)久保さんの意見は間違っている。」

 久保さんは、そこが砂鉄だと言っているのである。
 この子は、授業の終わり頃になっても、また、次のように発言している。

 私が行った授業では、第1時は、大まかに次のような流れになった。

1132202-2

「U磁石で、ここが砂鉄なら、方位磁針でやったら、向きが変わるはず。しかし、変わらない。」

このような論が出るためには、U型磁石は大きくなければならない。
 うちの小学校の理科室には5個の大型U磁石がある。
 自由試行の中で、このような大きなU型磁石は使わせる必要があるのである。
 この問題の場合、砂鉄が付いたり付かなかったり、子どもによって実験結果が違ってくる。
 したがって、どの子も自分なりの論理ができ、しかも、どれが正解なのかは分からない。
 そこが、この発問(子どもが考えた問題であるが)の良いところである。
 このようにして比べれば、これからどのようなモノを用意して、どの程度の情報を蓄えさせるべきかがわかってくる。このレベルに到達しない限り、あの、向山学級の子どものような論の展開を期待することははじめから無理なのである。

「黒板は磁石だ」と、ただ一人主張した子が、その日の自学ノートに作文を書いてきた。

私は、黒板は、磁石! と思って、先生が「磁石か、磁石じゃないか」の多数決をして、磁石が11人でした。「磁石じゃない」が17人でした。そのあと、またしたら、私一人でした。けど、一人で、がんばったので、黒板に、棒磁石のSをくっつけたら、つきませんでした。その時、私は、心で「みんなの、言うとおりなのかな。」と、思いました。次に、Nをつけたら、つきました。私は、心の中で思いました。「やった。けど、ほんとに磁石かな?」そして、理科のノートには、「私は黒板は、磁石だと思います。じしゃくで、すると、Sはつかないで、Nがついたので、黒板はSで作られたんじゃないかな。と、思いました。」と、書きました。先生、こんどの理科の時に、答を言ってください。おねがいします。 

彼女は、実験によって「S極がつかない」という事実を確認しているのである。
この点について、全員で追試してみればはっきりする。
このような「事実」の差が生じることがあるので、全員で追試することが大切になってくるのである。


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