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TOSSランドNo: 6742236 更新:2016年03月23日

【向山実践の追試】算数「□△○の授業」


【向山実践の追試】算数「□△○の授業」

近年発表された向山洋一氏の算数授業「□△○の授業」。子供たちが、熱中し、自然と討論が起きる。
図形で、○、△、□の定義を学んだ学年から追試可能。

1.実践の概要

2.実践の内容

算数ノートを開かせてから、次のように指示する。

指示1:

今から、指示する通りにノートに図形を描きなさい。

①ノートに、「真四角」を描きなさい。
②その中に、「三角形」を描きなさい。
③その中に、「丸」を描きなさい。

子供たちから、質問が出るかも知れない。
「先生、真四角って、正方形ですか?」など。
それに対して、教師があれこれ説明すればするほど、授業がつまらなくなる。
「真四角を描くのです。」などと答える。

指示2:

ノートに描けたら、もっていらっしゃい。

ノートを見て、チェックをし、丸を付けてやりながら、順次、黒板に描かせていく。
同じものが重ならないように、違う形を描いた子を優先的に黒板に描かせていく。
すると、下の写真のようなバリエーションの□△○が出来上がった。
しかし、クラスと算数少人数とで、まったく同じ授業を展開しても、子供集団が変わると出てくるバリエーションが異なるのが面白かった。

Ts3j2053

ここから、討論の定石どおりに進行していく。
討論は二者択一になった時に、最も論理がスッキリと盛り上がる。
多種多様な意見が出てきた時には、次のように指示する。

指示3:

この中から、「これはおかしい」と思うものに手を挙げなさい。

1つ1つ挙手していき、人数が多いものから、検討していく。
意見を尋ねる際は、少数派から意見を言わせていく。
多数派の意見に圧倒されてしまうのを防ぐためである。
この時は、次の図形が反対意見が多かった。

Sankaku

賛成派と、反対派の意見は次のとおりである。

反対派:「その中に、丸を描きなさい」だから、三角形の中に丸がすっぽりと入っていないとおかしい。(26名)
賛成派:「その中に」の「その」は、「三角形」を指しているのではなくて、「真四角」を指している。だから、三角形の中に入っていなくても、真四角の中に、丸が入っていればそれでいいはずだ。(1名)

両者とも、意見を言うと教室全体が、「あ、そうか!」「おぉ!!」などと素晴らしい反応だった。
その反応も褒めた。最初の意見を聞いた後で、人数を確認すると次のように変動した。

反対派:26名→12名
賛成派:1名→15名

劇的な逆転現象である。たった1名しか支持していなかった意見を、15名もが支持したのである。
「人の意見を聞いて、意見を変えるのは、人の意見をよく聞いている証拠です!」と言ってこれも褒めた。
子供たちは、なぜか意見を変えることに、罪悪感をもっている傾向があったので、そのようにお墨付きを与えた。

子供たちは、三文目の「その中に」の「その」が指す内容を検討し始めた。
(子供たちが気づかなければ、教師がここの内容がポイントだね。」と教えてやってもよい)

発問1:

三文目の「その」が指す内容は、「三角形」ですか?
「真四角」ですか?

結局、算数の授業なのに、「先生、辞書を見てもいいですか?」と質問されて、許可すると、「その」を調べ始めた。
すると、両者とも、次のように意見を述べた。

三角形派:辞書の「その」の説明は、「直前の言葉を指す」と書いてあるから、直前の「三角形」が正しい。
真四角派:「直前の言葉」は、「三角形」も指すかも知れないが、「真四角」だって、「その」の場所からすると、「直前」だ。

両者とも、様々な子供たちが、黒板に出て、図形を実際に指しながら、意見を述べていった。
本当は、他の図形も検討していきたかったが、最初に子供たちが選んだ図形だけでも、教室中が熱狂してしまい、「指名なし討論」の形が自然と出来上がった。

Ts3j2047
Ts3j2046
Ts3j2048

結局、授業終了のチャイムが鳴るまで、討論は延々と続き、決着がつかなかった。
討論は、討議とは異なり、結論を出す必要はない。
1つの物事をあれこれと検討していく過程に意味がある。
算数の授業の合間や、行事指導の連続でダレが見られた時に実践すると、とても効果のある実践である。

3.児童の感想

1.
今日は2時間目に算数の討論会をしました。
内容は、
①正しい四角形を書きなさい。
②その中に三角形を書きなさい。
③その中に丸を描きなさい。
で、Mさんの図が正しいか、正しくないかです。
私は正しくないと思いました。
私の家には辞典が2冊、学校に1冊あります。
家のもので、「その」を引いてみました。
すると、
「すぐ前に述べた事柄に関係することを表す言葉」
「すでに述べた(次にすぐ述べる)事柄に関係する意味を表す言葉」
と書いてありました。
そして、反論が、
「すぐ前と書いてあるんだったら、その図形を指している意味だとすればこの図形は正しいと思います。」
と言っていました。
私はこの反論がうれしかったです。
それは、私の意見をしっかり聞いていてくれたことになるからです。
そして、家でその反論を考えてきました。
でも、やっぱり見つからなくて、意見を変えて、「その意見は正しい」にしました。
思ったことは、反論の人達も人の意見を受け入れていることです。
面白いと思ったことは、最後のNさんの「どっちも合っている」という意見でした。
それは私は想像もつかなかったので、想像力があるなぁと思いました。
討論で、人はそれぞれの意見を持っているのが理解し合えることがわかったので、よい勉強になったと思います。

2.
今日は、算数でMさんの意見について討論しました。
私は賛成意見でした。
だけど、賛成意見はもちろん、反対意見にも「うんうん。」とうなずいてしまうものがたくさんありました。
新しい意見が出てくる度に、
「Mさんの意見はちがうのかな。」
「やっぱり、合ってるよ。」
と、自分の意見がフラフラしました。
みんな、討論がとてもうまいからだと思います。
討論は、とても楽しくて、ワクワクしたので、またやりたいです。

①ノートに真四角を描きなさい。
②その中に三角形を描きなさい。
③その中に丸を描きなさい。

まず、真四角をかく。その中に三角形をかく。
③の「その」は、前のことを指している。なので、②までにかいた形の中に丸をかけばいい。
なので、あっていると思う。

3.
今日の算数討論で、Mくんの発表はすごいと思いました。
なぜなら、ぼくはあんな考えはできないからです。
ぼくも最初は、「ちがうんじゃないかな」と思いました。
でも、よく考えてみたら三角形の三つの中に一つの丸があるのだと思いました。

4.
私は意見を言うときに、とってもどきどきしました。
その緊張を乗り越えて意見を言いました。
きっと、成長しましたよね。
なので、これからも、自分に自信をもって、意見を言うときは、言うようにしたいです。
そして、その緊張をのりこえて、どんどん成長していきたいです。

5.
今日は、算数の討論のよかった人は、Kさんです。
なぜなら、みんなが拍手するぐらいすごい意見を言っていたからです。
後はHくんもいい意見を言っていました。
ぼくは、もう少し意見が言いたかったです。

6.
「算数の討論」でいろいろな意見が出て来ました。
多く言ってた人が、Nさん、Oさん、Yさんです。
ぼくは1つしか言えないので、この人たちのように意見を1つでも多く言えるようになりたいです。

7.
今日の討論は、私は正しいと思います。
先生は数のことは言っていないので、三角形は何個あってもいいと思います。
だからMさんには賛成です。
私も1回発表で来て良かったです。

8.
今日も討論をした。
先生から「君は討論のキーマン(keyman)だね」と言われた。
とてもうれしかった。
たくさん発言してよかったです。
あと、班のみんなが手伝ってくれたので、とても気持ちが良かったです。

9.
□△○の形でみんなで討論をした。
私はMさんの意見に最初は反対だったけど、最後は賛成の意見になった。
みんなの意見がどれも、「なるほど~!」と思ってしまって、意見がよくわからなくなってしまいました!

10.
いや~なかなか討論というのは決着がつきませんね。
ぼくは今日1回だけ、意見を言えました。
ぼくはもうちょっと意見を言いたいです。

11.
今日は、算数討論で、意見を1回しか言えなかったけれど、納得してくれた人がいたので、嬉しかったです。

12.
意見を言えてよかったです。
この前の国語の討論が生かせてできました。
あれは正しいのか正しくないのかは分からなかったけど、他の討論に生かしたいです。

13.
今日は、算数の討論でMさんの形はどうなのかという問題でNさんやAさんIさんZさんがすばらしいなと思いました。
Nさんは何回もあきらめずに間違えていてもやっていたのですばらしいなと思いました。
AさんとIさんとZさんはすばらしい発言をしていたので私も理解できました。
私は一番最後に言う事になってしまったので、これからは、AAAがもらえるようにがんばりたいなと思いました。
私はまだまだと思っています。
声もしっかり出せないし、なかなか発表できないので、これからもがんばりたいと思います。

14.
今日は算数の授業で討論をしました。
私は1回だけ意見を言えました。
私はMさんの意見が正しいと思います。
Nさんや、Sさんは、意見をたくさん言っていてすごいなと思いました。
自信をもって意見を言えるようにしたいです。

15.
今日の算数の討論ではMくんの図形が指示に従っているか、ということを話題として討論をしました。
Nくんは今回もよいところを発揮し、たくさんの意見を言っていて、キーマンとなっていました。
このごろのNくんはすごいと思う事ばかりしているので、僕もNくんからどんどんぬすんでいきたいです。
後半で、「従っていない」派が増えてきたので、面白かったです。

16.
今日は算数で討論をしました。
私は理解するのがおそいので、質問された時に困っていたら、NKさんが代わりに答えてくれました。
私もNさんみたいに代わりに答えられるようにしたいです。
そのためには、人の意見をノートに書いたり、話をちゃんと聞いたりしたいです。

17.
今日の討論についての意見は、反対でした。
でも、かなり心がゆらいでいて迷っています。
どちらかの意見からもいい案が出たのでよかったです。

<参考文献>

「向山型算数教え方教室 2012 3月号NO.153」明治図書 P6~7
「教室ツーウェイ 2011 11月号 NO.419」明治図書 P52


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