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TOSSランドNo: 1235161 更新:2012年12月12日

混声三部合唱「花を探す少女」(鶴見正夫作詞荻久保和明作曲)


鶴見正夫氏はこの曲について「美しい花に命への愛を託し、一瞬にしてそれを奪い取る戦争の悲惨さ」「全篇にこめたものは『祷り(いのり)』の心である。」と述べておられる。胸が張り裂けそうな、静かな悲しみを表現しよう。

1.ピアノ伴奏はしばらく四分音符が続くが、へんにテンポを揺らさないで淡々と弾く。

歌のじゃまにならないように、控えめに、しかし存在感をもって演奏する。
1拍前にソプラノ全員で息を吸う。「ハッ」という吸う音が聞こえるくらい、「あ」の口でたっぷりと。スラーがついているフレーズをひとまとまりに感じて歌う。なおかつ、「はなをーさがすー」ではなくて、「はなを/さがす/しょうじょ」と言葉が聞こえるように歌う。
アルトと男声は、ソプラノより1拍遅れてブレスをする。「u」であるが、口の中を狭くしないで「o」に近い発音でも良い。なにかモヤモヤしたものを表現する。廃墟となった場所のくすぶっている煙だろうか。ブレスを上手にして、途切れることなく、揺れることなく、同じ幅でずーっと響いている、そういうものにする。ソプラノのメロディーはもちろん大切だけれど、この「u」も同じくらい大切、[u]だけでも感情が伝わるように歌いたい。

2.mpになり、ソプラノとアルトでほんのすこし感情が表に現れる感じ。

男声の「オ」はイメージとしては上記と同じ。口の中を縦に広くあけて柔らかい発音で、女声のじゃまにならない大きさで。
続いてアルトがmfでメロディー。もうすこし感情を表に出す。ソプラノの「m」と男声の「ウ」は上記に同じ。アルトが低いので、発声に注意すること。ソプラノに負けるようなら、この部分だけ、ソプラノから助けてもらう方法もある。

3.Allegro tempo giusto(速く 正確なテンポで) 伴奏にmarcato(はっきりと)の指示 ピアノは3連符が転ばないように弾くこと。

3パートとも、スラーのあるフレーズと、スラーのないフレーズを歌い分ける。そのために、「や・さ・し・かっつ・たー」とスラーがない部分はひとつひとつをはっきりと歌う。それに対して、「どーろーにーまーみーれー」とスラーがあるところはつないで歌う。
パートのずれが非常に効果的に使われているので、各パートともブレスを揃ってとって、伸ばす音の切るところまで、全員でそろえること。バラバラでは効果半減。「たー」「れー」などが、いいかげんに短くならないように、全員揃って伸ばすこと。こういう伸ばす音で、エネルギーが持続されていく。「泥にまみれーたっ」と最後の「た」が乱暴にならないようにも注意すること。
男声やアルトに3連符のリズムが出てくる。男声には「や」にアクセントもある。こういうところは特に強調して歌うこと。

修羅の巷・・・どういう情景か想像できますよね。

4.3/2から曲の雰囲気が変わる。Allegretto やや速く(ということは、これまでより少しゆっくり)

美しいハーモニーを聴かせるところ。唯一、幸せだった頃を歌っている部分。太陽が降り注ぐ明るい南国の雰囲気を、みんなも笑顔で表現しよう。聴衆が幸せな気持ちになってくれるように。

ブーゲンビレア(ブーゲンビリア)ってどんな花か調べましたね?

「日に/輝いた 緑の/大樹」と聞こえるように、言葉の頭をはっきり歌う。「まぶしく~ さいた~」も同様に。
「探して・・・」から平和が崩れ、だんだんとこれからの悲劇を予感させていく。

5.「ここは戦場」歌い方は上記と同じ。

「木もなく<草もなく<花もない」パートが増えるに連れて、感情も大きくなる感じで。
「悲しみこらえた」以降はスラーがついている。「悲しみ」のK、S、「こらえた」のK、「少女」のS、「ひとり」のHなどをていねいにはっきりと発音することで悲しみが伝わる歌になる。「歩く」の「くー」が息が足りなければ「あるvくー」でブレスしても良いので弱くなったり短くなったりしないで最後まで「くー」を勢いよく伸ばして切ること。

6.「一瞬 飛び散る」は、たぶん生徒達が思っているよりも、もうすこしゆっくり発音する。

文字ではニュアンスが伝わりにくいが、早口言葉のように歌ってしまわないで、ひとつひとつの言葉を丁寧に歌う。ほんのすこしゆっくりになる場合もあるだろう。それくらい、はっきりと口をカキコキ動かして全員で同じ音を歌う。「いっ・しゅん と・び・ち・る」のように、どの音も、同じ強さで歌うこと。

7.2/2 全パート域をたっぷり吸って、美しいハーモニーを聴かせるところ。

「少女は」のAはもちろん、「少女」のOの母音が狭くならないように、口を縦にあけて、深い発声で歌うこと。こういう部分で全員が一緒に息を吸い、一緒に切ることで、音楽が作られる。伸ばす最後まで気を遣って。

8.Tempo Ⅰ (テンポ プリモ) 初めの速さで

冒頭の部分と同様。「とぶー」でクレシェンドする。その次の「ひーらっ・ひ・ら・と」「はーさっ・は・さ・と」のスラー・スタッカートの歌い方で感情が伝わる。ぜひ練習をして、この歌い方を(模範演奏を何回も聴いて)身につけてほしい。
アルトのメロディーが柔らかく、深い声で歌えるように。
最後のソプラノの部分は、コンクールであれば、全員でなくても声の質がそろった数人を選抜してppを心を込めて歌うのもひとつの方法。

「m-」は心を込めて。無念のうめき声のようでもあり、安らかな眠りへの祈りのようでもあり。

(何も激しい部分はないのに、聴いていると涙がこぼれます。そういう歌を中学生でも十分伝えられると思います。できれば「IN TERRA PAX」全曲を聴いて、作詞者、作曲者の思いを十分に受け止めて歌うほうが、もっとイメージがふくらむのではないでしょうか)


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