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TOSSランドNo: 7359775 更新:2012年12月13日

「そこに僕はいた」でピナクルを検討する


「そこに僕はいた」は、主人公の「僕」が、義足を付けたあーちゃんと自然に接することができるようになる話である。「少年の日の思い出(ヘルマン・ヘッセ)」で「クライマックス」を指導しているので、この教材ではもう一歩踏み込んで、「ピナクル」(心情が最も大きく変化する、文と文の間のこと。また、大きく変化したことが分かる文、とも用いられる。ここでは後者で扱う。)を指導する。
本文を以下のように分け、要約させている。

事件1 はじめ~百五十五頁・下・七行目
あーちゃんとよく言い合いをする僕。

事件2 百五十五頁・下・八行目~百五十七頁・上・六行目
あーちゃんと遊ぶことが憂うつになる僕。

事件3 百五十七頁・上・七行目~百五十八頁・上・十九行目
あーちゃんと遊ぶことが苦痛でなくなる僕。
事件4 百五十八頁・上・二十行目~終わり
あーちゃんが義足になった理由を聞く僕。

授業の展開
【 】内は本文からの引用を示す。

発問1:

クライマックスはどこですか。事件1~4の番号で答えます。

挙手をさせ、人数を確認する。
この場合は大部分が、「事件3」だと答える。

さらに、「ピナクル」を探させることで、理由を考えさせる。

発問2:

特に、どの文で変わったと分かりますか。線を引きます。できたら見せに来ます。

出てきた答えを、どんどん板書させる。
たとえば、次の意見が出る。

A【片方の目がふさがれたことで、僕には違う何かが見え始めていたのだ。】(百五十七頁・下・十八行目)

B【泥の深みにはまって抜け出せず悪戦苦闘しているあーちゃんに、僕はほんとうに自然に手を出していたのだ。】(百五十八頁・上・八行目)

C【あーちゃんがそう言ったので、僕はただ照れるしかなかったが、あーちゃんのそんな言葉を聞くのは初めてのことでとてもうれしかったのである。】(百五十八頁・上・十七行目)

複数の意見が出るので、大事なのは、それらを教師が分類することである。

まずは、「明らかにおかしい意見はありますか。」と問う。
簡単に反論される意見は削られていく。

次に、残った意見に賛成する人数を確認する。
この後、お互いに意見を言いやすくするため、少数意見はできるだけまとめる。
教室の多数派に対して、一人や二人だけで論陣を張り意見を主張するのは、よほど鍛えられていないとできないからである。
特に、似たような箇所を指摘したものは一括りにする。

そしてできれば、ほぼ半数ずつになるよう二つに分けられれば理想である。
たとえば、Bが多数派だとしたら、「B対それ以外」で論陣を張らせる。
(以下、B対B以外を対立させた展開だとして述べていく。)

発問3:

Bですか、B以外ですか。理由をできるだけたくさん書きます。

個人で書く時間を十分に取る。五分間くらい欲しい。
各自がたくさん書き、意見を持った上で発表に移る。
列指名でも良いが、発言数の多い鍛えられた教室なら、指名なしで発表させても良い。
生徒の発言が途切れたら、討論を促すための補助発問を入れる。

指示1:

最後の段落を読みます。(【そして僕たちは暗くなってもいつまでも帰ろうとはしなかった。】)

発問4:

最後にこれだけ仲良くなるために、欠かせなかったのはA~Cのうちどれですか。

これで、新たに言いたくなった生徒に発言させる。
もし、Bのように【自然に】手を差し出すことができていなかったら、彼らはこんなに仲良くなれないはずである。
なぜなら、事件2で【心が恥ずかしかった】という気持ちで僕が手を差し出した時には、あーちゃんは僕の手を借りていないからだ。

説明1:

これらA~Cのように、主人公の心情が最も大きく変わったと分かる一文のことを、「ピナクル」と言います。

指示2:

ノートに写します。

ピナクル…心情が最も大きく変わったと分かる一文。

授業の最後に、各自の結論を書かせて終わる。
使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語1」


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