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TOSSランドNo: 1133087 更新:2012年12月12日

てこのつりあいのきまりを発見させる (「てこのはたらき」第3・4時)


5年・理科 てこのはたらき
てこのつりあいのきまりを
発見させる 
 (「てこのはたらき」第3・4時)

                       2006年9月17日更新 TOSS長崎 善能寺 正美   

 「てこのつりあいのきまり」は、子どもに発見させるべき内容である。

 この部分の授業は、仮説実験授業の授業書が優れている。

 授業書の構成をもとに、追試した。

第3時
 

           

 

発問1:

次のようにつるすと、てこ実験器はどうなりますか?

1133087-1

   左…1人    釣り合う …0人     右…大勢

これは、支点からの距離と重りの数を、かけたり足したりして算出する必要性はなく、単に、「支点から等距離に重りをつるした場合、重りが重い方に回転する」という例である。

 4年生の学習内容をもとにすれば、容易に予想がつく。

 演示実験で正解を見せた。

 右に回転した。

 

発問2:

次のようにつるす、てこ実験器はどうなりますか?

1133087-2

左… 4人  
釣り合う… 大勢
右… 4人
 

これは、「1番の問題で右に回転したのだから、左の一個が一つ左にずれたので、今度は釣り合うかも知れない」という予想をしている。

 右に回転するという予想は論外としても、左に回転するという予想はあってよい。

 演示実験で正解を見せた。 

 釣り合った。

左     …… 全員
釣り合う  …… 0人
右     …… 0人 

発問3:

次のようにつるすと、てこ実験器はどうなりますか?

1133087-3

 2が釣り合ったのだから、左の一個の重りが左にずれているので、左に回転すると予想をする。

 演示実験をして見せた。

 予想通り、左に回転した。

 

 ここまでは、ウオーミングアップの段階である。

 支点から遠いことと、重りが多いことが回転する方向に関係しているということを、何となく分かっている段階だと言える。

 

 

発問4:

右の二つの重りを、どこにつるせば、釣り合いますか?

 4

1133087-4

                1 …… 0人
                2 ……11人
                3 ……18人
                4 …… 1人
                5 …… 0人
 

子どもには、3(18人)を選ぶ傾向がある。

 3(18人)に賛成の意見として、次のようなものがあった。

 2番の問題は釣り合った。
 この問題は、2番の問題の、左の1個を二つ左に動かしたのだから、右の2個も2つ動かしたら釣り合う。

 

 今度は、子どもに実験をさせる。

 2の11人が正解になる。

 残りの18人+1人が、「あれ?」と思うわけである。

 そこで、つりあいの決まりを見つけさせるべく、次の問題を出した。

 

発問5:

問題 おもりを左右につるして、棒が回らないのは、どういう時ですか?
    予想をたててから実験しましょう。

 ただし、

左右の同じ所に同じだけつるす。 

という方法は、4年生で学習済みであることを確認し、この方法は除外した。

 また、

指示1:

いろんな場所にたくさんつるさない。 

ということも確認した。

 つるす場所は、左右それぞれ一箇所ずつである。

 そうしないと、複雑になってしまう。 

 

 子どもは、次のような「きまり」を発見していた。

 (1)重りが多い方の数だけ目盛りを動かす。
 (2)片方を1目盛り動かすと、重りを1個増やす。
 (3)上がったら、下がった方の2倍つるす。
 (4)左の2の目盛りに3個の重りがあるのなら、右につるす2個の目盛りは3にする。

 

どうしても、「かけ算でやる」というような表現の仕方はしない。

 

 普通なら、ここで子どもが発見した「きまり」を発表させるところであるが、次の 2問を出した後に発表させることにした。

 自分の見つけた「きまり」が適用できるかを、判断させるのである。

 腕試しをさせてみるのである。

 

   

    

発問6:

次のようにつるすと、てこ実験器はどうなりますか?

1133087-5

左     …… 5人
釣り合う  ……12人
右     …… 9人

 

 子どもに実験をさせた。

 左に回転した。 

 7の予想である。

1133087-6

 左…多い    釣り合う…2

 いよいよ、ここで「きまり」を発表させる。

 子どもは、5と6の問題で、自分の発見した「きまり」の腕試しをしている。

 「きまり」がうまく適用できた子どもは、自信を持って発表ができる。

発問7:

 「こうすれば当たるよ」というのを、教えてくれない?

発表させる。

例えばこんな時、2番目に3個ぶら下げているので、左は3番目に2個下
げなければ、釣り合わない。
  なのに、もっと左にあるので、左に下がる。     

 単に「かけ算」で計算をするというのではなく、この子のような説明の方が自然
であるようだ。

 どうしても「かけ算」という抽象の仕方が子どもの中から出てこなければ、教師
が教ればよい。

 この点について、向山洋一氏は次のように言う。

1133087-7

 

1133087-7

抽象の世界の前に具象の世界がある。     ※2

この授業の場合、「『かけ算』でやるということが言えること」よりも、「自分が考 えた『きまり』が使える」ということが、前なのである。

 

 他に、次のような考え方をする子どももいた。

支点から一つ横に移すのを10グラムとして、横に行くごとに20グラム
30グラムとして計算をする。 

第4時

 日を改めて次のように問うと、「かけ算」の方法を説明してくれる子が出てくる。

 教科書を読んだりして勉強をしてきている子である。

 

発問8:

すっきりとした「きまり」はないかな?

 さっそく、説明してくれる。

1133087-8

 誰も言わなければ、教科書に書いてあることを教えればよい。
 この方法が出たところで、次のような練習問題をさせる。

 計算をして予想をした後、各自で実物を使って実験をさせる。

1133087-9
1133087-10
1133087-11

9は、 「この1個のおもりをどこにつるせば釣り合うか」という問題である。

1133087-12

 この後は、子ども自身に問題を作らせる。

 作った問題を自分で予想し、実験をして確かめる。

 その後、友達にその問題を出題させる。 

文献

※2 向山洋一年齢別実践記録集 四年理科「乾電池と豆電球」
   全授業記録 38歳 東京教育技術研究所

※1 「科学教育研究 №3 授業書 トルク(モーメント)と重心・分数の除法」
    仮説実験授業研究会 国土社    


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