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TOSSランドNo: 2556534 更新:2015年03月29日

「なまえつけてよ」実践記録


■1時間目

黙読、読み聞かせ、音読、感想を書く。
(考えたこと、思ったこと、疑問点)

■2時間目

音読のあと、登場人物について扱う。

発問1:

登場人物は、誰ですか。

ノートに書かせる。

春花 
勇太

牧場のおばさん
勇太のおかあさん
近所のおばあさん

これらに加えて、

子馬
ぽんすけ

が出る。
動物は、登場人物に含めるか含めないかが、問題になる。

「通常は含めませんが、詳細な描写があり、この物語は動物が主要な役割を担っているので、今回は、含めることにします。」

と説明した。

発問2:

主役は、誰ですか。

春花である。

説明1:

主人公の次に大切な人物を、対役と言います。
対役は、主人公の心の変化に、最も重要な影響を与える人物です。

発問3:

「なまえつけてよ」の対役は、子馬ですか。それとも、勇太ですか。

 子馬か、勇太で、意見が分かれる。

  勇太・・・ 6名
  子馬・・・23名

 意見をノートに書かせ、教師のところへ持ってこさせる。
 一人ひとりを褒めて、自信をもたせる。

 その後、討論を行った。

 子どもたちからは、次のような意見が出た。

【勇太】

 ・春花と直接、話をしている。
 ・「ありがとう」と心の中でつぶやいている。
 ・最初は態度が悪いと思っていたけれど、
  「ありがとう」という気持ちに変わった。
 ・春花が落ち込んでいたとき、励ました。
 ・最後の場面で、勇太が活躍している。
 ・勇太の行動が、春花を元気付けたから。

【子馬】

 ・子馬がいなければ、勇太と関わりがもてなかった。
 ・子馬がいなけければ、話が進まない。
 ・子馬の名前を考える話である。
 ・題名が「なまえつけてよ」で、子馬に関係している。
 ・春花は、布団に入っても、ずっと子馬のことを考えていた。
 ・子馬の姿に、春花は、目がすいこまれそうになった。
 ・子馬の名前が付けられなかったことに、ショックを受けたから。
 ・名前を付けられなくて、がっかりしたから。
 ・子馬の名前を決めることになったとき、
  「まるで知らない道を歩いているような気がする」
  といいうくらい、喜んだから。
 ・子馬のことで、1日の生活の仕方が変わったから。

 討論では、勇太派の
 「春花を元気づけたのは、勇太である」という意見に対して、
 子馬派から「子馬がいなければ、勇太が元気付けられない」
という反論がなされた。

 討論の後半、勇太派の子から、次の意見が出た。

 「題名の『なまえをつけてよ』は、平仮名で書いてある。
  最後の場面で、勇太が書いた文字も、平仮名。
  作者は、わざと平仮名にして、
  大事なところを題名にしている。」

 このことは、討論の最後に教師が言おうと思っていたことであったが、子どもから出されたので、驚いた。

 授業の最後に、この子の発言を取り上げて、整理をした。

 「先生は、この話を読み始めて、
  あれっと思ったことがありました。
  牧場のおばさんは、『名前、つけてよ』と言っています。
  でも、この物語の題名は、『なまえつけてよ』。
  なぜ、作者は、ひらがなにしたのだろう。
  何か、意味があるはず。
  この疑問がずっと頭に残りながら、話を読み進めました。
  最後の場面。勇太がペンで書きました。『なまえつけてよ』
  つまり、春花の心に、
  最も大きな影響を与えたのは、勇太である、
  この物語は、子馬をきっかけとした
  春花と勇太の物語であることがわかります。」

■3時間目

音読のあと、主人公と対役の心情の変化について扱う。

発問4:

春花の気持ちが、最も大きく変化したのは、どこですか。

 その一文を見付け、線を引かせた。

 子どもたちの意見は、次の3つに分かれた。

 A 受け取ったものを見て、春花ははっとした。(12名)
 B なまえつけてよ。(6名)
 C 勇太って、こんないいところがあるんだ。(11名)

 理由を書かせた後、討論を行った。

【A】
 ・春花は、はっとした書いてある。
 ・びっくりしている。
 ・気持ちが変わった感じがする。
 ・勇太のやさしさに気付かされた。
 ・辞書で「はっと」を引くと、
  急に気付いたり驚いたりする様子と書いてある。
 ・落ち込んでいたけれど、
  折り紙を受け取って気持ちが変わった。

【B】
 ・言葉を読んで、傷ついた心が癒やされた。
 ・メッセージを見て、勇太の印象が変わった。
 ・勇太に励ましてもらえた。
 ・今まで勇太とは仲良くなれないと思っていたけど、
  なれそうな気がした。
 ・態度にいらついていたけど、ありがとうと思った。
 ・勇太のコメントが、うれしかった。

【C】
 ・勇太に対しての気持ちが変化した。
 ・いらついていたけど、やさしいと思った。
 ・勇太とは親しくなれないと思っていたけれど、
  こんなところがあるのだと思った。
 ・勇太はしゃべらなかったのに、メッセージをくれた。
 ・勇太のことを知らなかったけど、気持ちを知ることができた。
 ・勇太の意外な性格に驚いた。

Aの意見に対して、
 「受け取った時点では、まだメッセージを読んでいない」
 「勇太の気持ちを知り、ありがとうと思ったのは、メッセージを読んだ後だ」
という反論がなされた。

 B,あるいはCであるという話になったところで、もう一つ、課題を出した。

 この物語の対役、勇太にも、大きな気持ちの変化がある。

発問5:

勇太の気持ちが、最も大きく変化したのは、どこですか。

 教科書に線を引かせた。

 子どもたちが指摘したのは、次の4カ所。

 A 「名前、なんて付けるんだ。」 (11人)
 B 勇太と陸は、何も言わない。 (12人)
 C 二人とも、こまったような顔をして、春花の方をじっと見ていた。(4人)
 D わたすと、勇太は急いで行ってしまった。(2人)

討論をしている時間はない。
代表者に、簡単に理由を言ってもらった。

 A → 春花に、話しかけているから。
 B → 大丈夫かな、と思っているかな。
 C → 春花のことを心配しているから。
 D → 折り紙を渡したから。

最後に、教師の考えを述べた。

「勇太の気持ちが変化したのは、なぜか。
 それは、春花のいいところを見付け、
 すごいと思ったからだと考えます。
 春花のことをすごいと思ったのは、どこでしょう。
 それは、
 『春花は、子馬の鼻にふれたまま、明るい声でそう答えた』
 です。
 嫌なことがあって、普通は落ち込む場面なのに、
 明るく振る舞う。
 これは、なかなかできることではありません。
 この文の直後、勇太の行動が変化します。
 今まで、目を合わせず足元を見たり、
 すぐに目をそらしたりしていた勇太が、
 春花のことをじっと見たのです。
 先生は、このとき、気持ちが変化したのだと考えます。」

 子どもが見えていないところ、読み落としているところに目を向けさせた。

■4時間目

音読のあと、主題について扱った。

説明2:

作品が伝えるテーマ、表現されている中心的内容を、主題と言います。

  登場人物の名前は、含めないこと、
 ことわざのように、短く、格好良い言葉でまとめるとよいことを指導する。

 子どもたちが知っている昔話を例にして説明をする。

 『桃太郎』 ・・・  「正義は勝つ」「仲間と協力しよう」
 『ありときりぎりす』 ・・・ 「楽あれば苦あり苦あれば楽あり」
 『金の斧 銀の斧』 ・・・ 「正直者が幸福を得る」

発問6:

「なまえをつけてよ」の主題は、何ですか。

  できた子は、教師のところにもってこさせ、板書をさせる。
 言葉が足りないところや、無駄な部分がある際は、ヒントを出すこともある。

 以下、出された主題である。

 A やさしい心
 B 思いやり
 C 明るく生きよう
 D 助け合い
 E やさしい友達
 F きっかけがあれば、仲良くなれる
 G やさしさのカタチ
 H かたい絆
 I 名前を付ける大変さ
 J 人のいいところ見付けよう
 K どんなときでも、笑顔でいよう
 L 見付けよう!いいところ
 M 人のことを思うと、見えないものが見えてくる
 L 小さな事件がきっかけで近づいた二人の心 

発問7:

ずれているもの、おかしいものはありますか。

 D → 助け合っていない。
 H → かたい絆というのは、言い過ぎ。まだ、絆になっていない。
 I  → テーマとしてはずれている。

という意見が出た。

 作品から何を感じ、どんなメッセージを受け取ったかは人それぞれ。
 内容から大きくずれていなければ、よいと教えた。

 最後に、教師がつくった主題を紹介した。

 【友情の芽生え】


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