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TOSSランドNo: 3857142 更新:2014年02月03日

新型学級崩壊を生還するために必要なこと


新型学級崩壊を生還するために必要なこと

通常の学級崩壊や、子供たちの「荒れ」は、担任が交代したり、中堅やベテランの教師が受け持てば収まっていた。
しかし、いわゆる「新型学級崩壊」は、旧来のように力のある教師が受け持てば改善したり、教師の授業力さえ改善したりしても、改善されない。そういう現象が、全国に広がっているという。原因が多重的、複合的であるからだ。
 それを乗り切るには以下、3つの条件が必要である。

一、いかなる事態にも笑顔で対応する
二、言葉を削り、淡々と進める。隙を与えるな。
三、もっている情報・技術をアップデートし続ける。

一、いかなる事態にも笑顔で対応する

 「新型学級崩壊」に立ち向かう上で、最も重要なのは、治療者(敢えてこの表現を用いる)の心が壊れないことである。しかし、最も難しいのが、治療者が「心を壊されないようにすること」である。
 まずは、子供たちへの要求レベルを思い切り下げる。「低空飛行」「現状維持」がいかに大変なことなのか、そこに価値を見出すようにする。ただ、只管努力をし続けて、すり減っても、荒れてしまっている子供たちからの攻撃や、一部の心ない保護者からの攻撃を日々受ける時点でかなりきつい思いをするからである。
 彼らは、何らかの理由で、教師の怒らせ方、追い詰め方の「プロ」になってしまっている。
 子供の落とし物を拾ってやると、放り投げられる。
 落ち着かせてやろうと優しく心を砕いてやると、「こいつ、なんもできねー、バカだよ!!」などと物凄い罵り方をする。または、陰で、誹謗中傷をしたり、メールやLINEなどでコソコソと人格攻撃をしたりする。
 教師の最も傷つくポイント、劣等感を瞬間的に見抜いて、そこを攻撃してくる。
 これらに、まともに付き合うと、一気に病む。
 だから、子供たちが元に戻るまでは、一時的に、心に一定の「バリア」を貼りながら、笑顔で淡々と対応する。
 媚びる必要はない。怒らず、穏やかに笑顔で対応していく。
 挑発には一切乗らず、笑顔で正しい方法、指示をし続けていくイメージだ。
 しかし、実はそれ以上に、職員室での心ない攻撃が一番キツい。
 本来、ここが矢面に立たされている学級担任の一番の「心の砦」になっていかなければならないのだが、残念ながら現実はそうでないケースもある。
 そして、最も苦しんでいる現担任を責めるような発言をする職員室も確かに存在する。
 職員質での酷い発言に対しては、通常なら管理職に相談をしたり、弁護士に相談をしたりする。
教室で散々我慢しているのだから、職員室で無用に我慢してはいけない。子供のためだ。
 また、職員の共通理解として、年度当初に申し合わせる教育計画「生活指導部」の中に、次の一文を入れておくことも必要だ。

◇すべての教職員は一丸となって騒乱状態の担任を支えるために努力し、水をさすような発言、態度は厳に慎む。

二、言葉を削り、淡々と進める。隙を与えるな。

 荒れている子供を見ると、つい、慌てて語ろうとしたり、無駄な言葉を入れたりしたくなってしまう。
 一切辞めた方が良い。すべて挙げ足を取られ、本当に伝えたいことは何も言えず、無用なトラブルやクレームの原因となる。
 淡々と必要な言葉のみ伝えればよい。
 これは、子供が挑発・甘言・罵詈雑言・無視・憮然たる態度などあらゆる心かき乱すことをしても、まったく関係なく淡々と進めていくことも含める。
 今、心を痛め辞めて行く教師には、ひどい人よりも、誠実な教師が多いという。
 今まで、子供や保護者からの信頼も厚かったのに、傷つき辞めてしまうのだ。
 それは、「子供はかわいい」「子供は純粋だ」ということをずっと信条になさっている方なのだと思う。
 もちろん、子供はかわいいのは確かである。しかし、子供の一面でもある。
 わるさをしてしまう部分も含めてかわいいと思えているのが本当だ。
 しかし、「新型学級崩壊」状態の子供たちは、本来いい子たちだが、今は話しても分からない状態だから、荒れているのである。別のところに課題があるからだ。ピント外れの対応はしない方が良い。
 また、私は、以前は、クラスの子供たちの悪い点を指摘されると、いちいち心かき乱され、傷ついていた。
 その正体は、自分の指導が悪いと指摘されて居るような感覚になるからだ。保護者が担任に子供の欠点を指摘されて頭に来るのも同じ様な感覚なのだろう。
 実際にそういう嫌味な言い方をする同僚というものはいる。
 しかし、惑わされず、淡々と進めていくようにする。

三、情報をアップデートし続ける。

 学級が荒れている時には、「楽しいことをしまくれ!」とか、「楽しい授業や学級経営を追試しまくれ。成功体験から学べ。」という言葉を耳にする。
 TOSSに学ぶ教師なら、楽しい向山実践やTOSS実践を追試し続けて、乗り越えようとするだろう。
 しかし、新型学級崩壊では、1度指導して改善したかに見えても、再び同じ様な問題が起きる。
 原因が複合的だとそのような現象が起きる。
 また、学校だけではなく、家庭が原因の場合もあるから、治療改善には時間もかかる。
 普通なら、途中で疲弊してしまう。
 そこを切り抜けるには、何が必要か。

情報を常に、アップデ―トし続けるタフさと、執念
(長谷川博之先生の言葉)

である。
 簡単に言えば、集中力をフルに活用し、学び続けている期間を1年間~2年間維持し続けることができるかということだ。
 過去に学級が上手くいった経験があると、その当時の手法に拘泥して、アップデートすることは拒みがちになる。しかし、それでは対応できない事態に陥った時、太刀打ちができなくなってしまう。多くの方々の検証を得た優れた情報を取り入れ続ける必要がある。
 向山実践・TOSS実践の多くは極めて有効である。
 なぜなら、これらの実践は、多くの方々の検証を経た成功事例だからである。
 しかし、引き出しが10個程度では、新型学級崩壊に立ち向かうことは不可能である。
 新型の学校崩壊ともいえる中学校を立て直した長谷川博之先生は、そのような学校の生徒指導について、次の様に述べる。

1度言ってできなければ、400回語れ

長谷川先生が、なぜ、非常に厳しい実態の学校で、奇跡の実践を成し遂げることができるのか、
それは、元々力があっても、留まらず、常にアップデートをし続けているからだ。
1つの指導事項に対して、引き出しが400あるというのは、もの凄い事だ。
「自由自在」と言っても、さしつかえない。
10年程度前なら、「自由自在」に、最高の指導をし続けることは、「名人」と呼ばれる人の専売特許のような空気があった。しかし、「新型学級崩壊」に立ち向かう以上は、各々が「名人」と呼ばれる人の域に達する必要があるのだ。
「名人」とは、「情報を常に、アップデートし続けるタフさと、執念」をもって努力をし続けた方なのだとも言える。
従来は、「名人」と呼ばれた教師にのみ求められた力量を、普通の教師が当たり前のように求められている時代である。
上手に、「自分自身の機嫌」を取りながら、淡々と立ち向かっていきたい。


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