テストを含めて3日間のサイクルで
2学期の残りの週を数える。スキルの20問の復習ページを数える。そして、両者を比べる。
「月、火で水がテスト。金、月で火がテスト。・・・」といったように、割り振っていく。そのペースで間に合うのか。間に合わなければ、送り仮名の多いページがあるので、そこで詰めるなどして、学期末には終了できるようにする。
1日目は自習または宿題
学期末、スキルの指導をきちんとしていれば、この時期には子ども達が何も言われなくても動ける状態になっているはずである。そして子ども達の多くが、新出漢字でも覚えやすい状態になっている。そのため、1段目のなぞり書きと2段目のうつし書きは、そばに教師がいなくてもできるようになっている。
もし、できなかったら、時間をとるしかない。
朝自習の前、もしくは前日の連絡の時に
指示1:
漢字スキル○。ここは20問あります。今まで習った漢字です。まず指書きをします。そして、読み仮名となぞり書き(1段目)とうつし書き(2段目)をやっておきます。
説明1:
明日は3段目をプレテストします。
これだけ言っておく。
もしクラスに漢字が苦手な子がいたら、なぞり書きとうつし書きは、朝自習の時間にさせるべきだろう。その際、全員に必ず一言、言い添える。
「5時間目までには終わらせて、提出します。」
こう言っておいて、「終わらない時は昼休みにしなければならなくなる」という強制力を働かせるのである。そうすれば、朝自習の時間にはだらだらと時間をかけて書かない。
しかし、漢字が苦手な子は書くのも遅い場合が多い。時間がかかりそうな子がいる場合には、「5時間目まで・・・」とは言わない。もちろん、昼休みにはさせない。給食準備の時間を使うのである。「4時間目まで。」と言っておく。このような時は、4時間目を5分ほど早く終わらせるなどの、配慮が必要な時がある。
「漢字スキルが終わった人から給食。」と言えば、もし当番だとしても
「終わってないから、Aさんは給食にはできません。」で、すます。
準備には10~15分かかるので、朝自習とトータルしても30分近く、あるいはそれ以上ある。2段目までなら、十分終えられる時間である。
2日目は3段目をテストする
翌日
指示2:
昨日言っておいたところを見せにきます。
教師の前を通過させる。ここまでの積み重ねの指導があるため、まるつけは終わらせている。していなければ、させる。
指示3:
一人書き。
5分。
(国語のノートを出します。
上を隠して、3段目だけ、見えるようにしなさい。
一番下の読み仮名を見ながら、3段目を書きなさい。
時間は5分です。)・・・これを簡潔に言うと、「一人書き。5分。」となる。
学級の実態にもよるが、4分~5分で書ける量である。
時間で終了させ、まるつけをさせる。
指示4:
まるつけ。
チェック。
(お隣さんとかえっこして、まるつけをしなさい。
書けなかった所は、スキルにチェックを入れておきます。)
1,2分で終了。
指示5:
明日はテストですから、テスト勉強をしておきなさい。
宿題をテスト勉強にする。
間違えた漢字、書けなかった漢字を練習させる。
3日目は、テスト
テストの日、まずはノートチェックから。
指示6:
テスト勉強のノートを見せます。
間違いのあった人から見せに来なさい。
全員のノートチェックをしてから、テストを始める。
学校にいる時間に学習時間を確保する。そのため、朝自習を練習時間にあてる。
指示7:
「今日は漢字テストがあります。絶対100点、自信満々の人は読書。勉強したい人は漢字練習をしてもいいです。」
テスト時間は5分程度。途中時間の経過と何問終了しているかを言い、目安にさせる。漢字が苦手な子は書くのも遅い。しかし、その子を待っていると早く終わった子が待てない。時間の経過を言うことで、「後、どのくらい待てばよいのか」を知らせられるし、速く書かせることにもなる。
説明2:
30秒経ちました。2番まで終わっています。
20問5分なら、1問15秒のペースでないと、終了しない。30秒毎に知らせるか、または、用紙を指さして知らせる。
指示8:
1分経ちました。後4分です。
全体には最初の30秒、最後の30秒前と1分間隔を伝える。
スピードトレーニングをし、日常的に速く書く指導も入れる。そしてことあるごとに速く書くこと、そして時間内に仕上げることの趣意説明をする。
説明3:
「将来、学校の入学試験だとか、就職試験だとか受ける時が来ます。そんな時、必ず、何分までと時間が決まっています。その時に、分かっていたけど書けなかった、ではだめなのです。書けないのは、できないのと同じになるのです。」
テスト後は点数を言わせる。
これも、通常のテストと同じである。
言わせることによって、不思議と個人の点数が伸びる。スキル指導の詰めである。
何が何でも3日でしなくてもいいのだから、練習1日、翌日テストでも構わない。
ただ、クラスで最も漢字が苦手な子が、100点をとれるように。配慮するのはそこだけだ。
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