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TOSSランドNo: 2320071 更新:2012年12月13日

たいへん!!下駄箱に「○○死ね」の落書きが・・・


たいへん!!下駄箱に「○○死ね」の落書きが・・・

                                        TOSSアンバランス福島 三瓶まゆみ

下駄箱に「○○死ね」と書かれた紙が入っていた、と女の子が教えにくる。
筆跡がクラスの男の子に似ている。ここで、どんな指導をすればよいか。
こう指導すれば、子どもも傷つかず、もう2度と同じことが起こらない!

1 クラス全体への指導

1 できごとを話す。

実は、□月△日にとっても残念なことがありました。
○○さんの下駄箱に「○○死ね」と書かれた紙が入っていたのです。

 「えっ」という感じで、何が起こったのか真剣に聞く。

2 教師が「いじめを許さないこと」をもう一度確認する。

これを書いた人は、4年2組の人ではないと思います。
でも、4年2組の人である可能性も高いのです。

これは、れっきとしたいじめです。
先生は、4年生のはじめに「いじめは絶対に許さない」と言いました。
ですから、こんなことをやった人は絶対に許せません。(強い口調で)

でもね、人間というのは誰にでも間違いはあるものです。
きっとこれを書いた人は、ふっと魔が差したのだと思います。
今回だけは先生は許します。

でも、2度とこんなことがあったら、絶対に先生は許しません。

私が話し終わるまで聞いている。中には、うなずくもいる。
書かれた女の子は、元気がないが顔はこちらを見ている。

3 「わたしのいもうと」松谷みよ子(偕成社)を読み、
エンドルフィン、ノルアドレナリンの話をする。

この子はわたしのいもうと 
むこうをむいたまま 
ふりむいてもくれないのです

いもうとのはなしきいてください

から

くさはらにすわると 
いつのまにかわたしも 
つるをおっているのです

まで読む。

誰も話をする子がいない。はりつめているような雰囲気。

ここから、
藤倉欣浩氏の実践(やんちゃ坊主も熱中するクラスをつくる原理原則)の追試である。

いじめられた妹さんはどうなったと思いますか。
実は、妹さんは死んでしまったのです。
いじめでここまで追いつめられてしまうんですね。

いじめた方はどうなったでしょう。

子ども達から、
「いもうとは死んでしまった」
「いじめた子も、悪い大人になった」
などという意見が出た。

「大丈夫ではない」とみなさんのほとんどは考えました。
その通りです。いじめた子も大丈夫ではないんです。
人間の脳というのは、とても不思議なんですね。

人に優しいことや親切なことをしたりすると
脳からはエンドルフィンという薬が出るのです。

例えば、小さいころお母さんにおなかをさすってもらったとき、
少し気分が良くなったりしますね。
そのとき、エンドルフィンが出たのです。
エンドルフィンはよい薬で痛みをやわらげてくれるのです。

ところが、人に悪いことやいやなことをしたり、怒鳴ったりおこったりすると
ノルアドレナリンというものが脳から出てきます。
ノルアドレナリンは猛毒で、
世の中にある1番強いと言われる蛇の毒の次に猛毒なのです。
この毒のせいで年をとったり、ひどいときには胃に穴があいたりするそうです。

「死んじゃったなんてかわいそう」
「ええっ」

書かれた女の子は、涙ぐんでいる。
全員が「いじめはひどい」と思っている。

人をいじめて「やっていないよ」「知らないよ」とごまかします。
口ではそう言っても自分は知っているのです。
それなのに、「やっていないよ」「知らないよ」と言っても
自分の脳はノルアドレナリンを出し続けるのです。

人はだませても、自分や自分の脳はごまかすことができない。
いじめた人は大丈夫じゃないんです。

脳の中の神様から罰をちゃんと与えられるのです。

この日の日記で、書いたと思われる男の子が
「いじめは許せない、人が死んじゃうから。いじめた人も傷つくなんて知らなかった」
と書いてきた。

書かれた女の子は、泣きながら
 「自分も(絵本と同じように)ショックだった。これから、やらないで欲しい」
と話してきた。

それ以来、このようなことは起こらない。

2 書かれた女の子の家への連絡

1 学年主任、教頭先生、校長先生に連絡。
 ありのままの事実を報告し、家への連絡のとり方をきく。

2 家へ連絡する。
 (1) 事実を告げる。

本日、学校で○○さんの下駄箱に「○○死ね」と書かれた落書きが入っていました。
5時間目の体育が始まる前に、○○ちゃんが
私のところにその落書きを持ってきてくれました。
そして、クラス全体へ
「これはいじめであり、絶対に許されないことだ」
と確認しました。

3年生の時も同じようなことがあったと聞く。

そして、自分の家の子ばかり(以前にもあったから)書かれる、
3年生の時に親がどんな気持ちで子どもを育てているか学習したのに・・・
と話していた。

命の大切さをもう一度考えさせて欲しいとのことだった。
子どもが傷ついていること、
もう2度とそのようなことが起こらないよう指導して欲しい  とのこと。

1 「クラス全体への指導」を行ったことを話す。

 (2) 自分の反省も付け加える。 

クラスでこんなことが起きたのは、私の力不足のためです。
申し訳ございません。

今後このようなことがないよう指導していきますが、
おうちで○○さんが「学校で嫌なことがあった」などと言ったときには
すぐにご連絡ください。
お願いいたします。

おうちの方からの話に対して
「はい、分かりました。よろしくお願いします。」
と、電話を切った。

その後は、何も起こらない。

授業参観などで学校に見えたときにお話ししたが、
クラス全体へ指導した後は、何も起こらず安心しているとのことだった。

3 自分(教師)の普段の生活を振り返る。 

 ① 最近の自分の子ども達への対応は、適切であったか。
 ② 子ども達を叱ってばかりいないか。
 ③ 授業がつまらなくなっていないか。
 ④ クラスの子ども達と、どれぐらい笑ったか。

実際の指導後

1 「死ね」と書かれた女の子

すぐに対応できず、次の日にクラス全体への指導をした。
おうちでは、
女の子が、友達に何か嫌なことをしたんではないのか
と話したようだ。

その子が 絵本「わたしのいもうと」を読んだ後、
涙を流しながら話しかけてきた。

「あんなことを書かれて、すごくイヤだった。
『死ね』なんてひどい言葉だよね。これ(絵本)を読んでもらって、
いじめでどんなに傷つく か、みんな分かったと思う。
女の子かわいそうだね。
先生、私も、もしかしたら
おんなじようなことを誰かに言っていたのかもしれない。
だから、あんなことを書かれたのかもしれない。」
とのことだった。

2 クラス全体の様子

どの子も「いじめは許さない」と、日記に書いてくる。
3年生の時に同じことがあったこと、
その時は「○○死ね」と1週間ぐらい続けて同じことが起こったことを教えてくれた。
「書いた子は、何を考えているんだ」
「3年生の時も、書かれた子はショックだったのに」
と書いてくる子もいた。

その後は、このような落書きはない。

3 保護者の反応

女の子の保護者は電話で
「絶対に許せない。
○○(女の子の名前)が、何か嫌なことをしたんでのでしょうか。
本人がどれほど傷ついたかと思うと、
書いた子にどうして書いたのか理由を聞きたい。
本人は、すごくショックを受けている。
また、3年生の時も同じようなことがあったので、親もショックである。
どんな思いで子どもを育てているか、4年生になってまでこんなことを書かれて。
3年生の時に、どんな思いで子どもを育てているのかと勉強したことは何だったのか。
残念です。」
と泣きそうな声で話ししてくれた。

次の日になり、クラス全体に指導したことを話すと
「昨日お話ししたときは、少し感情的でした。
書いた子は、軽い気持ちで書いたのかもしれません。
でも、2度と起こらなければ安心なのです。
子どもが『嫌なことがあった』と言う時は、すぐにお話ししますので、
お願いします。」
と落ち着いて話してくれた。

何でもお話ししてくれる保護者で、1学期の最後に話したときは
「あれ以来、何も起こらなくてよかった。」
と笑顔で帰っていった。

以下の文献と福島MLの先生方のアドバイスをもとに対応した。

(参考文献)
1 「いじめの構造を破壊せよ」 向山洋一著 (明治図書)
2 「TOSS道徳 心の教育 1
    生き方の原理原則を教える道徳教育」 向山洋一監修(明治図書)
3 「TOSS道徳 心の教育 2 
    『いじめ』に負けない子を育てる」 向山洋一監修(明治図書)
4 「TOSS道徳 心の教育 3 
    いじめ発見システムをつくる」 向山洋一監修(明治図書)
5 「学級のいじめ発見10ヵ条」   星野裕二著(明治図書)

(引用文献)       
「やんちゃ坊主も熱中するクラスをつくる原理原則」
                    向山洋一監修(明治図書)

集団の力で「いじめ」をストップ!藤倉欣浩氏の追試をした。
                  (2 クラス全体への指導で追試)


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