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TOSSランドNo: 4696877 更新:2012年12月12日

名づけと親心


1.本実践の主張
 本実践を通して,以下3点を身に付けさせることをねらう。
・ 自分の名前を大切にする。
・ 名前に込められた親の気持ちを知る。
・ 友達の名前も大切にする。
自分への親の愛情を知ると共に,自分が大人になったときも,我が子に親心を理解してもらい,気に入ってもらえるような名づけをしてほしいと思う。また,自分の名前を大切にする子は自分自身を大切にできるとともに,周りの友達のことも大事にする心が芽生えるのではないかと考える。   □教育トークラインの2012年9月号で根本直樹氏は次のように述べている。「自分の親のすばらしさを知ることが『親学』に直結する。」「自分が親になったときに何を指標に子育てするのか。それは自分の親が自分にしてくれたことである。」つまり,親が子どもにしたことは,子に伝わり,その子,またその子へと脈々と伝えられていくのである。名前に託された親の願いを知ることが,自分の親のすばらしさを実感するとともに上記3点のねらいへと結びつけることができるのではないかと考える。

2.指導にあたって
名前というのは親からもらった最初のプレゼントである。親はわが子が生まれる前から必死で名前を考え,生まれてくるのを心待ちにしている。名前には親の思いがたくさん込められているのである。
しかし最近,アニメのキャラクターからとった名前や商品名などを当て字にした名前が増え話題になっている。これらは,DQNネーム,珍奇ネーム,キラキラネームとも呼ばれている。そこには親の趣味趣向だけが名付けに現れており,子どもの人生を思う「親心」は感じられない。あくまで自分の所有物,ファッションとしての名付けに終始している。このことについてただ否定するのではなく,本時では,まず「自分の名前を愛する子を育てること」をねらいとする。自分の名前を愛し,親の思いが分かれば自分が子を授かったときに珍奇な名前をつけることはないだろうと考える。
名付けは時代の影響を受ける。現代は,音(読み方)が主となり,字面(表記)よりも響きが重視される。現代の親たちは好ましい名としての音を浮かべ,次に漢字を当てはめる操作を行う。このとき,漢字だけでも他者と違った字を用い,独自性の強いものにしたいという思いが感じられる。それは尊重しながらも,親の気持ちを反映させ,子どもの幸せを願った名前をつけられるようにしていきたい。また,将来そのようなことができるよう指導していきたい。

3.名付けに関わる法ときまり
 日本では名は戸籍法上の出生の届出によって定められることになる。名に用いることのできる文字は戸籍法により,「常用平易な文字」に限られている。名前に用いることのできる文字には制限があるものの,その読み方には制限はない。漢字の場合、通常の音読みや訓読み(常訓)以外に名乗りと呼ばれる人名にのみ用いられる漢字の伝統的な読み方が用いられることもある。例えば「真」の字は、通常,音読みでは「シン」,訓読みでは「ま」あるいは「まこと」の読みしかないが,伝統的な名乗りでは「ただし」や「さね」などの読みでも用いられる(例として菅原道真)。さらに,伝統的な名乗りからも離れた読み方が人名に用いられることもある。なお,人名の文字数に制限はない。このことから,非常に長い名前をつけることも,全く読めない当て字にすることも可能であることがわかる。
また,様々な理由で幼児に名前を付けない慣習が見られる地域も日本以外にはあるが,1989年に国連総会で採択された児童の権利に関する条約7条1項は,「児童は、出生の後直ちに登録される」「ただの出生児から1つの名となる権利を有すべきである」と定めている。

4.流行するDQNネーム,珍奇ネーム
 奇異な名前が増えたのは最近のような気がするがそうではない。「名前の日本史」(紀田順一郎)によると明治・大正期にも珍名が見られる。例えば,「安中外交官」「三木前後左右」「洞福三(ほらふくぞう)」「高倉田子の浦に打出見れば白妙」「高倉富士の高根」などである。到底人名とは思えないものが多い。紀田氏は,「珍名の多くは親の過剰な期待や酔狂によってつかられる」と述べている。
 文学者がつけた珍名もある。与謝野晶子は長男にオーギュスト,森鴎外は長男に於菟(オットー),長女に茉莉(マリー),次女に杏奴(あんぬ)など,外国人名を漢字に当てたものが見られる。
 昔から奇異な名前に関する論議はあったようだ。国語学者の松坂忠則と石川達三は相反する意見を述べている。
松坂忠則(1902~86)主張:名付けに制限を
厄介な漢字をつけられると
(一) 子どもは一生迷惑する
(二) 今後はテレタイプ,コンピューターの使用が多くなるのでむずかしい字は情報機関から閉め出される。
(三) 一般人が読めなくなり,読み間違える。

石川達三(1905~85)主張:名付けは親の自由
・ 名前の漢字を制限しても名字は制限できない。
・ 子どもの命名は親に許された最も純粋な自由で政治権力や法律が介入すべきでない。
・ 制限外漢字も辞典に出ている日本の文字だからその制限は憲法違反。

 この2人の論議に見られるように,奇異な名付けは現代だけでなく,少なくとも戦前からあることがわかる。
 また,明治以降で、家庭裁判所で改名を許可した実例には,次の事例がある。

「他人子」「案内子」「天国」「シル子」「しつ子」「ウン子」「なべ」「いろ」「糠麹(ぬかみそ)」「赤鬼」「犬糞(いぬくそ)」「貧乏好」「赤坊」「狐狸馬(こりま)」「鬼退治」「位牌(いはい)」「天狗(たかし)」「豆之助」「休里(きゅうり)」。どれも現代では考えられない名前である。現代の珍奇ネームよりはるかに珍奇であるともいえる。
さらに時代を遡ると,幼名で面白いものがあった。
紀貫之→阿古久曽(あこくそ) 源頼朝→鬼武者(おにむしゃ)
織田信長の子→奇妙丸(きみょうまる) 源義経→牛若(うしわか),遮那王(しゃなおう)
菅原道真→阿呼(あこ) 楠木正成→多聞丸(たもんまる)
藤原実頼→牛養(うしかい) 前田利家→犬千代(いぬちよ)
 紀貫之の幼名「阿古久曾」は,故意に汚い名前をつけて悪霊を退散させるという俗信に基づくものである。古代から近世まで広く行われた魔除けの名付けの一つである。また,幼名につけられることの多い「丸」も本来は便器の「おまる」からきたもので,これも悪い神から子を守るための名付けであった。「丸」から転じて,「麿」,「麻呂」が生まれた。他に,余(あまり),支多奈売(きたな),飢(うえ),老麻呂(おゆまろ)などがある。                   
■このようにあえて卑小な名をつける風習は他国にも見られる。例えば中国では,臍,犬,禿,黒子などの名を用いた。朝鮮半島では,犬の糞,石などの名を付けたとされている。今の時代からは到底考えられないことであるが,幼児死亡率の高い時代,育児には神頼みの要素が強かったことがわかる。このような名付けは韓国や,アイヌなどでも見られる。朝鮮半島では,「犬の糞」,「石」など,卑小な名前をつけることによって鬼神を欺いたという。また,アイヌでは,生まれて間もない赤子には正式の名前を付けず,泣き声から「アイアイ」,あるいは「テイネプ」(濡れたもの),「ポン・ション」(小さな糞),「ションタク」(糞の固まり)など,わざと汚らしい名前で呼ぶ。死亡率が高い幼児を病魔から守るための配慮で,きれいなものを好み,汚いものを嫌がる病魔から嫌われるようにとの考えである。あるいは「レサク」(名無し)など,はじめから存在しないことにして病魔を欺く,という名付けもあるという。 

5.現代の名前の流行と特徴
 時代 人気があった名前            特徴
昭和2年 昭二,昭,和夫,昭一,和子,昭子 年号からとったもの
戦時中 勝,進,勇,勲,武            男子は軍国調な名前
戦後   稔,和夫,豊,明            明るく平和を願う名前
高度経済
成長期 清,実,弘,茂,勇,進,博        一字名が増える
昭和50年代~ 翔,達也,学,愛,舞        タレント名,アニメなどの名前
                                女子では「子」つく名前がこのころから衰退。
平成2年 翔太,拓也,健太,愛,彩,愛美     女子では「子」を使った名前がランキングから消える。
震災後 2012年の名前ランキングはまだ公表されていない。 「絆」「希」「望」「祈」などが流行。震災から立ち上がろうとする気持ちが名付けに表れている。
 昭和時代に突入すると名前の流行,特徴がよく分かる。昭和2年に人気があった名前は「昭二,昭,和夫,昭一,和子,昭子」などである。昭和の年号からとったものであることがすぐ分かる。そして戦時中になると軍国調な名前が増える。男子で「勝,進,勇,勲,武」などである。一方女子は,「和子,幸子,節子,洋子」など優美で穏やかな名前が多くなる。終戦直後は,「稔,和夫,豊,明」など,戦時中とは違って明るく平和な名前が増える。高度経済成長期には,ベスト10のほとんどが一字名になる。「清,実,弘,茂,勇,進,博」などである。35年,浩宮誕生で「浩,浩一,浩子」が,そして45年万博が行われると「博,博之,博子」などの名前が増える。時代背景と名前の流行の推移は明らかに関連しているといえる。昭和50年代になるとタレント調の名前や受験戦争加熱による「学」などの名前が流行した。このころから,翔,達也,愛,舞などタレント名,アニメの主人公からとったと思われるものが増えている。調査をしている明治生命保険は次のようにコメントしている。「不安定な世相を反映してか男の子は大物&骨太志向,女の子はイメージ先行の和風&癒し系が流行している」ちなみに女の子の名前の「子」ばなれは決定的で,新しいスタンダードとして「○○か」,「○○な」などがあげられる。

6.日本の名前と歴史
名づけに関しては,幼名がまず付けられ,元服すると仮名,そして実名も付けられた。役職を得ると百官名がつく。実名で呼ばれることはほとんどなく,幼名か仮名,百官名で呼ばれることが多かった。これは「実名敬避」という習慣による。(「名前にまつわる日本の文化」の章参照。)現代よりも多くの名をもっていると考えられるが,一方で幼名のまま改名することなく一生を過ごす人も多くいた。特に女性がそうであった。
 武士は,幼名(童名)→元服(15,6歳以上20歳ぐらい)までの呼称 健康に育つようにという願いをこめ,縁起のよい名前をつけるのが本来だが,一時的な名ということで,とかく型にはまったものになりがちだった。上記表にあるもの以外としては,排行名(数詞の入った名前。)がある。兄弟間における長幼の序を表している。例として七郎麿,敬三郎などである。                            元服すると,一族の長,武勇や才能にすぐれた有力者に烏帽子親を委嘱した。烏帽子親から一字名を拝領して改名するのである。烏帽子親は自らの名を与える証拠に,一字のみを自ら書き出して授ける習わしがある。「一字状」名前であるから二字で構成されるはずだが,烏帽子親に因んだ一字だけが重要となる。源頼朝が烏帽子親になった例として次のものがある。「小山七郎→小山宗朝」。後に改名して小山朝光朝と名乗っているが,頼朝から賜った字は残している。そしてこの一字が一族の間における共通の文字と化していった。例として,毛利家は「元」,前田家は「利」,徳川家は「家」などである。一字の贈与は烏帽子父子の間だけでなく,主従の間に強い絆を形成する手段としても行われた。   

7.名前にまつわる日本の文化                                                     
 命名された名は命名紙などに清書されて神棚や床の間などに飾られることもある。また、命名軸として掛軸にしたり、命名額として額装して飾られたりすることもある。出産後の贈答品(内祝の品など)に命名紙が添えられることもある。名前は神聖なものとして昔から大切にされてきたといえる。                                            
 恩賜財団星愛育会編『日本産育習俗資料集成』によると新生児への命名は,「七夜」といって出生後7日目ないし10日目に行う地域が多かった。生まれて3日目までに仮名をつけるという地方も多い。そうしないと地震や雷で耳を悪くするなどの言われがある。(千葉県君津郡,熊本県飽託郡ほか)現行の届出では14日以内の届出を義務付けている。                              
 岩手県南部地方では,出産後7日あるいは30日以内に「孫抱き」(孫祝い)を行う。赤ん坊に晴れ着を着せ,助産婦がまず抱き上げて名前をつけ,次に渡す。順次末席にいたるまでにたくさんの名をもらうことにより,健康が増すとされる。名はその中からきまる場合もあり,すでにきまっている場合もある。                                       
 旧前橋藩内では,佳名を書いて神棚にささげ,生まれたその子にその一つを取らせて「神の名付け」とする風習があった。        日本には「実名敬避」といわれる,人の実名をそのままむき出しに呼ぶことを避ける習慣があった。中国の影響と見られ,世界の多くの地域に存在する。実名を相手に知られることが自分の生命を失うに等しく,ごく親しい者以外には実名を秘匿するという習俗。名前そのものに呪力(マナ)を見いだしているものと考えられる。簡単にいえば,名前が肉体につくというよりも,霊魂につくという思想であり,その結果,名前は神聖不可侵なものとなり,口にすることもタブーとなる。実名を隠すことにより幼児を死そのほかのよこしまな存在から隠すという考え方である。実名を官職名や地名で代用したり,通称や俗名,号,字(あざな)をつけたりするのもその現われである。たとえば定家(さだいえ)を「テイカ」と音読する日本独特の習慣も,この実名敬避俗の一種といえる。このように名前には,神秘的な力が宿ると考えられていたのである。また実名敬避の考え方が次のことからもわかる。実名を敬って「諱」と称する習慣がある。これを忌み名と訓じて,直接呼ばないようにする。例として,排行名を通称とする→北条「四郎」時政,熊谷「次郎」直実,源「九郎」義経などである。他には,百官名を利用する→勘解由,弾正,内蔵助など。武士階級だけでなく,江戸中期以降は農民,町民の間にも普及した。                                                  
 江戸時代に盛んに行われた字と号。成人に達してから本人の好みや名付け親あるいは目上の者によってつけられる。長上の者に対する場合は本名で,同輩以下の者には字を用いる。  例 山崎闇斎,荻生徂徠など。号 藤田東湖。むかしの知識人は,生涯の節目にあたって,通称や号を変えることで覚悟を新たにした。筆名ペンネームのもと。                                    
 辟邪名(へきじゃめい)→紀貫之の幼名「阿古久曾」は故意に汚い名前をつけて悪霊を退散させるという俗信に基づくもの。古代から近世までに広く行われた魔除けの辟邪名の一つ。「丸」も本来は便器の「まる」(おまる)から出たもの。人徳円満の意味も兼ねる。ここから転じて「麿」「麻呂」が生まれた。辟邪名は実名を隠す「実名敬避」と深い関わりがある。 

8.日本―外国 名前の比較
①名前の構成について
【日本】
氏と名の組み合わせからなる。常用漢字,人名用漢字,片仮名,平仮名である。使用できる文字には制限があるが,読み方,文字数に制限はない。
【中国】
漢字一字(まれに二字)の漢姓と,一字か二字の名からなる。「父方の姓」「その父系血族の同世代に共通の漢字(輩行字)」「子に特有の漢字」という順に表記される。
【朝鮮半島】
中国の影響を受けて、典型的には漢字一字(まれに二字)の漢姓と,一字か二字の名からなる。
【英語圏】
英語圏の姓名は多くの場合,3つの構成要素からなる。ファーストネーム(名),ミドルネーム(同姓同名の別人がいた場合に備えて名付ける),ラストネーム(姓)である。

②特徴
【日本】
出生当時の社会情勢が子供の名付けに反映されることも多い。昭和10年代では戦時体制下→「勝」「勇」などの漢字が多く用いられ,戦後昭和21年以降になると日本国憲法にちなみ「憲」の字を入れることが流行した。
【中国】
時代が下るにつれ人々は氏のみを名乗ることが増えた。そのため姓と氏の関係は曖昧となり、姓と氏は同義化した。かつての姓もかつての氏もともに姓とも氏とも呼ばれるようになって,その違いは消滅していった。
【朝鮮半島】
陰陽五行説に基づいて決められる。「木・火・土・金・水」の入った字を順番に付けていく。十干、十二支を使うこともある。現在の韓国においては漢字を普段使わないため姓名はハングル表記であり,若い世代では名の部分に関して漢字では表記できない固有語を用いる例もある。
【英語圏】
聖人・天使に由来する名前が好んで付けられる。マイケル・ミシェル・ミヒャエル・ミケーレ→大天使ミカエルに由来。聖書による影響を受けている。

上記より,日本と中国,朝鮮半島,英語圏の大きな違いは時代の社会情勢から名づけをしているか,宗教観から名づけをしているかの違いに大別される。例えば震災以降,日本では「絆」「祈」「縁」などの字が流行した。復興への祈りや,人と人とのつながりの意味合いをもたせたものだと考えられる。その他,芸能人の活躍によって名前の流行が左右されることも多いのが日本である。一方で日本以外では,宗教による影響が大きい。中国や朝鮮半島では,儒教の影響を受けて命名を行っている。 

9.名づけに必要なこととは
 国語学者の吉田澄夫によれば,次の3つの条件を考えるべきだという。
① よい意味を持っていること→親の教養や,奥ゆかしい家庭の気風が反映して,知らず知らずのうちに子どもによい感化を与える。
② やさしい文字を選ぶこと→名の持ち主本人や周囲の便不便・快不快への顧慮が,文字の選択に欠かせない。
③ やさしい読み方を持っていること→訓読みなり,音読みなり,そうとしか読みようがない読み方を選ぶことが肝要である。
また,吉田兼好の『徒然草』には以下の一節がある。
「人の名も,めなれぬ文字をつかんとする,益なきことなり。何事もめづらしきことをもとめ,異説を好むは,浅才の人のかならずあることなりとぞ」
同様に名について表す仏教語に「名詮自性」(みょうせんじしょう)というものがある。「名そのものが本来の性質を表す」「名と実とが一致する」という意味であり,「名は体をあらわす」に近い。
 個人の名前は「書き易さ」と「読み易さ」という条件を満たしていることが望ましい上に,「好字」で,ほどほどの「顕示」力があることも求められる。個人の識別は番号でも可能であろうが,もっと印象に残る好感や連想をもたらすものの方が選択される。それは目立つ,他とは異なることへの傾斜でもあるが,極端に進めば,他に例がないという「珍奇さ」「奇矯さ」の実現になってしまう。
吉田氏は取るべき手立てとして二つをあげる。
一つは音訓の制限を明確に設けること。もう一つは,振り仮名をつけることを強力に推し進めることである。
 個人の名づけに負う責任だけでなく,国としてのシステムの見直しが必要なところまできているのかもしれない。

10.指導計画(総合的な学習の時間4 道徳2 全6時間扱い) 
第1時 「名づけと親心」(総合)
名前をつける親の気持ちに触れる(本時)
・現代の名付けと親心
※輝宙(ピカチュウ),剣(ブレイド)などの名前をつけるのはありか,なしかで討論させる。
・歴史に見る人名と親心
・絵本「しげちゃん」と親心
※自分の名前がどのような意味で,どのような経緯で名付けられたのか興味付けをし,宿題として親に聞いてこさせる。
第2時 「名づけと親心」(総合)
自分の名前,友達の名前の意味を知る。
・意味と名付け時のエピソード(誰がいつどのようにどんな願いをもってつけてくれたのか)を発表させる。
第3時 「無償の愛」 (道徳)
3人の母親の行動を通して無償の愛について知る。(河田孝文氏実践)TossランドNo.6777934
第4時 「無償の愛」(道徳)
自分の親がどんな思いで育ててきたのかを知る。
・親へのインタビュー
第5・6時 「親守歌」(総合)
親への感謝の思いを歌にする。 親守歌テキスト
子どもたちが作った歌を親に発表する。
親の子どもたちへの思いをクラスで共有する。
※第6時は授業参観で行う。

発問1:

「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける」作者はだれですか?さん,はい。

紀貫之ですね。子どものころの名前です。

・阿古久曽を提示。

発問2:

なんと読むでしょうか。

・列指名で3人ほどに聞く。
・「難しいので当てずっぽうでもいいよ」,などのフォローをして答えやすくする。
・「あこくそ」であることを伝える。

発問3:

阿古は「わが子」という意味です。「くそ」とは何でしょうか。言いたい人?

・くそとはその通り大便を現している。

指示1:

他にもこんな名前があります。先生は黒を読みます。みんなは緑。
阿部朝臣男屎(あべのあそみ  おぐそ)
卜部乙屎麻呂(うらべのおと  くそまろ)
下野屎子(しもつけ  くそこ)
※空白より右側を緑色のサイトにしておく。

指示2:

なぜこんな汚い名前をつけたのでしょうか。ご近所さんと相談。

・「子どもが嫌いだったから。」「インパクトのある名前を好んだから。」など発表させる。
・相談をきちんと中断してから発表させる。

説明1:

子どもに悪い神様がつかないようにわざと汚い名前をつけたのです。
昔の人も子どもを思う親心をもっていたのですね。

説明2:

こんな名前の女の子がいました。(「しげる」を見せる。)男の子だと思う人?女の子?
「しげる」という女の子のお話です。

・教師の周りに集めて,絵本の読み聞かせをする。
「しげちゃん」室井滋・長谷川義史/金の星社

発問4:

そのしげちゃん,今は女優です。芸能人ですから芸名をつけることができます。名前,変えたでしょうか?変えなかったでしょうか?

説明3:

変えませんでした。しげちゃんは,女優 室井滋として今も活躍中です。
室井滋さんは名前についてこのように話しています。読みます,はい。
「芸名をつけようと,いろいろ考えてもみたんですが,どの名前も自分に似合わないことに気がつきました。もう,父も母もこの世にはいませんが,結局,両親にもらった名前が一番好きになっていたんですね。」

説明4:

みんなの名前。一人ひとりに親の願い=親心がこめられています。

・子どもに授業するときは,「おうちの人に名前の由来を聞いてらっしゃい。」と宿題を出す。
・その際,親がうまく答えてくれないことも想定される。学級便りなどで事前にお願いをしておくようにする。
・万一に備え,教師の方でも全員分の名前の意味を考えておく。

11.参考文献・引用文献等
参考文献:「しげちゃん」室井滋  金の星社                                                          
引用文献:「名前の日本史」紀田順一郎 文藝春秋/「子どもの名前が危ない!」牧野恭仁雄/「幸せをよぶ赤ちゃんの名づけ事典」牧野恭仁雄 大泉書店/「人名の世界地図」21世紀研究会 文芸春秋/「大工と鬼六」矢崎節夫 くもん出版/「なまえは なあに?」かさいまり アリス館/「小学生のための世界人名事典」/「人名のひみつパート1」国松 俊英、 熊谷 さとし 岩崎書店/「人名のひみつパート2」国松 俊英、 熊谷 さとし 岩崎書店/「幸せを呼ぶ名前不幸を呼ぶ名前」芳川 結名 マガジンハウス/「人名字解」白川 静 津崎 幸博 平凡社/「人名用漢字の戦後史」 円満字二郎 岩波新書/トークライン2012年9月号根本直樹氏論文/「脳科学から見た日本の伝統的子育て」高橋史朗 モラロジ―研究所/「発達障害を予防する子どもの育て方」澤口俊之・片岡直樹・金子保 メタモル出版/「向山洋一全集 第12巻 家庭教育の指針」向山洋一 明治図書/「親が育てば子供は育つ」高橋史朗 MOKU出版/「幼児教育と脳」澤口俊之 文芸春秋/「親守詩テキスト」向山洋一 NPO子どもの夢TOSS埼玉/「パパとママの赤ちゃん名付け百科素敵な最初の贈り物」/「幸運を呼ぶ赤ちゃんの命名法」 横井伯典 主婦の友社                                                                                    


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