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TOSSランドNo: 2154056 更新:2013年11月27日

子どもが優しくなる車椅子の授業


この授業は車椅子に乗っている子どもがいるクラスで車椅子の扱いに慣れている子どもたちに車椅子の扱いを見直させるために実施したものである。

総合的な学習の時間で2時間を使って車椅子体験をした。              
車椅子に乗って生活している児童(O君)がいたのでその児童の車椅子2台を使って実施した。

授業前の子どもの様子
子どもたちは車椅子に乗っているO君と生活を共にして3年になる。
車椅子は身近に感じており、扱いも慣れている。
O君が一人でできること、介助が必要なことはよく分かっており、必要なときはさっと介助をしてくれる子どもたちである。
車椅子の扱いに慣れ、(逆に慣れすぎていて)乱暴に扱う様子(スピード出して押す。声をかけない。急に持ち上げる)が見られる。

事前に保護者の方に了解を得た。ぜひ、やってほしいという返事をいただく。保護者の方
も子どもたちの車椅子の扱い(スピードを出しすぎている。)が気になられていたのでその点の指導も取り入れた。

(1時間目)

1 車椅子を使う人たちについて

発問1:

どんな人が車椅子に乗っていますか。

  「足が不自由な人」「けがをした人」「足がない人」

説明1:

そうですね。足が動かない、歩けないときに足の代わりに使うのですね。今は○君(車椅子使用の児童)が使っていますが、将来みんなも使う可能性はあるのです。

2 車椅子のたたみ方、開き方  

発問2:

○君の車椅子をたためる人はいますか。

 ○君のお兄ちゃんがさっと手を挙げる。(複式学級のため兄弟同じクラスである)  
 他の子は知らない。

指示1:

さすが、お兄ちゃんです。では、みんなに開き方、たたみ方を教えてあげてください。

 自信満々でたたみ方、開き方を説明する。

指示2:

では、2台の車椅子をたたんだり開いたりしてみましょう。全員します。

 少し力がいるが、全員できる。

3 一人で車椅子に乗ってみる。  

事前に作っていたコースを一人で車椅子に乗ってみる。 子どもの用の車椅子のため、体
の大きな子には少し窮屈そうである。

__________2013-11-25_14.11.38

指示3:

今から一人で車椅子に乗ってこのコースを行ってもらいます。ただし、車椅子には正座 をして乗ってください。あなた達は危ないとき、足を踏ん張ることができます。しかし、足が不自由だと足を踏ん張ることができません。こわいな、という人は足をおろしてもいいですが、ステップに足をおかないください。 

 ほとんどがうまくコントロールできずにコーンにぶつかる。角材の段のところが越せな
い。無理に越そうとして前のめりに乗って車椅子から落ちる子2名。車椅子の児童はすい
すいとできる。「上手だー」の声が挙がる。

発問3:

体験してみて、思ったこと、感じたことはありませんか。

「こわい」「思ったより難しい」「コントロールができない」「たった2,3センチの段な
のに越せない。」

(2時間目) 

発問4:

段があると車椅子では行けません。では、どうすれば段を越すことができますか。

「押してあげる」「介助」

説明2:

みんながいつも航君にしているようにちょっとお手伝いしてあげればいいのですね。 

 前に二人出して角材を越させる。普段○君の車椅子を押しているのでうまくできる。  

4 二人組で車椅子に乗る人、介助する人と交互に体験する。

指示4:

今から二人組になってもう一度コースを回ります。手伝いが必要なときだけ助けてください。マットの上は自分でこぎます。終わったら、車椅子に乗る人と介助をする人は交代してまた、コースを回ります 

 段を乗り越えるとき前輪を黙って急に持ち上げる子どもがいる。「こわい。」というつ
ぶやき。また、踏切板をおりるとき、そのまま押して前のめりになり、落ちそうになって
いる。     

発問5:

やってみて、思ったことはありませんか。

「マットの上は全然進まない、力がいる。」

説明3:

雨上がりの運動場では、泥のためあんな感じになるのです。そうだよね、○君

 ○君、大きく頷く。

発問6:

車椅子に乗っていて「危ない」と思ったことはありませんか。

 「踏切板を降りるとき、落ちそうになった。」

説明4:

前のめりになっていましたね。みんなは落ちるとき、手で支えることができます。しかし、○君は手で支えることは難しいのです。そうなると、顔から落ちてしまいますね。では、段を降りるときはどうすればいいか知っている人?

  手が上がったのでやってもらう。車椅子をうしろ向きにして、後輪から静かにおろす。

説明5:

今、してくれたようにすると、うしろに体重がかかるので安全に降りることができます。

発問7:

では、後ろから押すとき、黙って押すのがいいですか。「動かすよ。」と声をかけてから押すのがいいですか。  

全員声をかけた方がいい、と答えた。 

説明6:

突然車椅子が動くとびっくりしますよね。みんなが急に後ろから押されるとびっくりするのと同じです。○君の車椅子を押すときも声をかけると安心しますね  

発問8:

車椅子はスピードを出して押した方がいいですか。ゆっくり押した方がいいですか。    

  全員ゆっくり押した方がいい、と答えた。 

発問9:

段を乗り越えるときこういう風に前輪を急に持ち上げた方がいいですか。
ゆっくり持ち上げた方がいいですか。 

実際に車椅子を動かしながら聞く。 ゆっくりがいいと答えた。

発問10:

さっき、急に持ち上げられてこわかった人?   

4名手を挙げる。○君も「ぼくも急にされてこわいことがある。」と答える。 

説明7:

お手伝いするときは、「声をかける」「ゆっくりする」事が大切ですね。

 (板書する)みんなで気をつけることを言いましょう。

「声をかける」「ゆっくりする。」 

指示5:

最後に二つのことに気をつけて、踏切板の段から降りる練習をしましょう。

 二人組になって踏切板から降りる練習をする。声をかけながら後輪からゆっくり下ろし
ていた。                                    
 その後、授業の感想を書いて終了した。

その後の子どもの様子
この授業を行ってO君の介助をするのに「動かすよ。」と優しく声をかける子どもたちの姿を見ることができるようになった。
以前のようにスピードを出しすぎることもない。
自分の車椅子に乗ってもらってO君も大変うれしそうであった。 
保護者の方にもこの授業の様子を見ていただき、「Oがうれしそうでとてもよかったです。」という言葉をいただいた。 


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