制作者 | 大輪真理 |
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学年 | 中1 中2 中3 |
カテゴリー | 道徳 |
タグ | だからあなたも生きぬいて 道徳 |
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~資料がなくても教師の語りで授業する~
染谷先生の「だからあなたも生き抜いて(大平光代)」の道徳の授業をもとに行った。染谷先生が用いたビデオ、新聞記事がなかったので、本を読み、内容を教師が語りながら、授業を進めた。
30分ほどの授業であったが、本を読みたい。光代さんについて、もっと知りたいという感想が沢山あった。
教師が本を読んだ直後に授業を行うと、語りがスムーズになる。
本の裏表紙から光代さんの写真をカラーコピーしておく。
それを見せながら、発問する。
発問1:
この人は大平光代と言います。職業は何だと思いますか。知っている人手を挙げなさい。
本を読んだことがある数人の生徒が挙手。
「弁護士」
光代さんは、有名な大学を出たエリートが10回受験しても不合格になるといわれている司法試験に
1発で合格したのです。
しかし、光代さんは、高校・大学を出ていません。光代さんはなぜ、
高校へ行かなかったのですか。
2人の生徒が挙手をした。
・美容学校が合格していたが、担任の教師に、合格通知を持って行ったが「おめでと う」といってもらえなかったから。
・いじめに遭ったから。
説明1:
光代さんは中学時代に、いじめに遭い、高校へ行くのをやめました。
それは、すさまじいいじめです。クラスの全員から無視をされ、机の上にはイタズラ書きをされ、
給食も毎日毎日たった一人で食べていました。1年たち、クラスが変わります。
しかし、いじめはなくなりませんでした。こんなことがあったのです。
新しい学年になり、順調なスタートが切れました。クラスで、イタズラ電話が流行りました。
その犯人に光代さんがされてしまいます。そして、そのことを数人の女子 にとがめられるのです。その場に光代さんが「親友」と思っていた子の姿もあったのです。光代さんはものすごいショックでした。
発問2:
そこで、光代さんはある行動に出ました。どんな行動だと思いますか。
説明2:
実は、光代さんは自殺しようとしたのです。親友だと思っていた友だちに仕返しをするために自 殺をしようと思ったのです。家の近所の金物屋さんで果物ナイフを買い、川辺へゆきます。そこで、自分のお腹を2度3度と刺すのです。何度かお腹を刺し、光代さんは意識がもうろうとします。そんな中で、痛い、誰か助けてと叫びます。幸い、光代は命をとりとめます。(本の中の新聞記事を拡大コピーし見せながら)
光代さんはこのようなことがあったあとも学校へ通います。
発問3:
いじめはなくなったと思いますか。
説明3:
いじめはなくなりませんでした。「あの人と班になるのはイヤだ」
「自殺をするようなおかしな人だ」と本人の前で言われるのです。
光代さんは、そのうち、家からも学校からも離れて行くのです。光代さんは、16歳で極道の妻と なります。ヤクザの奥さんです。
発問4:
そして、17歳の時あることをします。何だと思いますか。
説明4:
光代さんは、入れ墨をするのです。背中に観音様と蛇の入れ墨を入れました。若い極道の妻が年上の若い衆に認められようと、自分も仲間として認められたい、と考えてやったことです。
入れ墨は、未成年が行うことができません。光代さんはその時家に帰り、親の印鑑をもらおうとし、お父さん、お母さんを蹴り倒し、印鑑を自分でおし、入れ墨を入れたのです。
発問5:
光代さんは、この時本当は親にして欲しいことがありました。どんなことだと思いますか。
説明5:
光代さんは、本当は叱って欲しい、と思ったのです。
光代さんは、夜のお店で働くようになります。ある時、そのお店へ大平浩三郎という人がやって 来ます。浩三郎さんは、光代さんの近所のおじさんです。光代さんを見かけた浩三郎さんは、光 代さんに声をかけます
光代さんは、はじめ知らんぷりをします。しかし、浩三郎さんの執拗な問いかけに答えます。それ がきっかけで、光代さんをは、浩三郎さんと会うようになります。喫茶店で、何度も何度も浩三郎 さんは、「こんな生活を送っていてはいけない」と説得します。ある時です。光代さんは浩三郎さ んに強く叱られます。その部分を読んでみます。
(P132,L4~P133,8Lを読む。)
光代さんは、この時から、再出発するのです。
しかし、中卒の学歴では面接さえいも受けることができませんでした。
そこで「宅建」という資格をとることにしました。でも、そこに書いてあることが全く読むことができ なかったのです。光代さんは、漢和辞典をひき、言葉を一つ一つ調べました。中学1年の数学や 英語から参考書を買い、勉強し始めたのです。
そのような独学を行い、司法試験も一発で合格するまでになったのです。
光代さんは、本の最後の方で次のように書いています。
(P250,L2~P250,L14までを読む。)
そして、本の始めには、浩三郎さんから送られた、ある言葉を載せていす。それを読みます。
今こそ出発点
人生とは毎日が訓練である
わたくし自身の訓練の場である
失敗もできる訓練の場である
生きているを喜ぶ訓練の場である
今この幸せを喜ぶこともなく
いつどこで幸せになれるか
この喜びをもとに全力で進めよう
わたくし自身の将来は
今この瞬間 ここにある
今ここで頑張らずにいつ頑張る
説明6:
光代さんは弁護士になり、浩三郎さんとある相談をします。
それは、背中の入れ墨のことです。光代さんは浩三郎さんから背中の入れ墨を消してみては? と聞かれます。しかし、光代さんは、首を横に振ります。自分が行った過ちを背負って生き抜くと いう覚悟なのです。テレビでも、この入れ墨が放送されたといいます。
指示1:
今日の授業の感想を書きなさい。
大平さんはすごい人だと思った。入れ墨を消さないと言うのがすごいと思った。
大平さんに出会えたことが良かったと思った。大平さんも、すごい人だと思った。等多くの感想が書かれた。
また、1度この本を読んだ生徒からももう一を読み直したいという感想もあった。
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