酒井式の絵画を指導したいと思うが、年間指導計画では絵画の指導時間は19時間しかない。そこで、生活科の観察に取り入れてみたら、とても楽しい作品ができた。作品とともに紹介する。
入学したばかりの1年生に、自分の顔を描かせた。一昨年度の実践作品を黒板に貼り、教師も一緒に描きながら指導した。「お人形さん」からの脱皮、第一歩である。コンテだけの線描だが、大きく、力強い作品ができた。
この後、運動会の絵(玉入れ)に取りかかったが、自分の顔は丁寧に書いても、友達の顔になると、お人形さんに戻ってしまう子が何人もいた。一度習ってはいても、反復によって習熟しなければ何事も身に付かない。ちょうどこの時期、清掃前のプールでヤゴやアメンボを捕まえる学習活動が計画されていた。そのときの絵を酒井式で指導してみた。
説明1:
プールで虫取りをしたときの絵を描きます。(趣意説明)
スクリーンにそのときの写真提示
指示1:
自分の顔から描きます。紙の中央に左の人差し指をおいてごらん。
必ず確認をする。
指示2:
そこから始めます。かたつむりの線ですよ。
指示3:
鉛筆を持って、用意(緊張した声で)。。。スタート(やさしく)
このあと、わたしと一緒に唇、目、眉毛、髪の毛、頬、耳の順で描く。(酒井式描画指導法入門 「先生の顔」より)
順番は、黒板に板書しておき、遅れがちな子どもが混乱しないようにした。
指示4:
今度は虫を描きます。
虫は、自分の目の高さより上に、鼻くらいの大きさで描くように指示する。
指示5:
虫を持つ手を描きます。
酒井式のセミナーで習ったとおりに、初めに手の甲、それから親指と残り四本の指を板書してみせ描かせた。
次は虫網、少し斜めに描きなさい。
これは、思ったより難しかった。
斜めに描くというのは子どもにとって抵抗があるようだ。
もっときちんと確認をしておけば良かった。
指示6:
虫網を持つ手をかきなさい。
運筆を持った手を見ながら描かせる。
親指と他の四本の違いを注意。
指示7:
足を描きなさい。(足首から先の部分だけで、足首はかかない)
指示8:
とんでもない位置に描くよう指示した。
指示9:
胴体を斜めにかきなさい。(お助け胴体を板書)
指示10:
胴体と手、足をつなぎなさい。(やってみせる)
指示11:
隣に友達を描きなさい。真横に並ばないように上か下かにずらして描きます。
友達に、自分の捕った虫を見せているので目線は虫の方を向くよう指導した。
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