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TOSSランドNo: 3232902 更新:2013年10月22日

二  思うようにならない人生だからこそ先人の生き方を学べ!   大堀真


1 生き方における「しなやかさ」とは何か?

 生き方における「しなやかさ」とは何だろう。
 私は次のように考える。

 たとえ絶望的な状況になっても「ピンチは実はチャンスだ!」と思えること。

 一言でいえば楽観的である。楽観主義はどこから生まれるのか。それは柔軟な考え方から生じるのだ。
 たとえば、次のような話である。
 これは、‘96法則化セミナーで永田勝太郎氏が語ったことである。以下に紹介する。

 一匹のネコとネズミが同じ部屋に閉じ込まめられたとします。
 動物のレベルで考えますと、こういうときの対応行動、ストレスコーピングをいいますが、ストレスコーピングの方法としては「ファイト・オア・フライト」しかないんです。
 ファイト=闘うか、フライト=逃げるか、ファイト・オア・フライトのどちらかなんですよ。
 だけど、人間の脳というのは人間らしい「ヒトの脳」と、ネコやネズミと同じ「ネコの脳」と言われる部分と、それからもっと深いところにあります。「ヘビの脳」と3つに分かれるんですね。
 これは、発生学的にそういうことが言えるんですが、今、先生方が一生懸命お考えくださったのは、「ファイト・オア・フライト」闘うか逃げるか、まぁ、もうちょっと智恵を使って「背中に乗る」なんてのがありましたが、どれかなんです。しかし、人間だったらどんなことがあるでしょうか。
 先生方の大脳皮質をよ~く使って考えてみていただきたい。こういう方法があります。
 ネコが「ニャ~オ~」と襲いかかってくる。
「ちょっと待ってください。ネコさん、ネコさん。」
『何だい。俺は腹がへってるんだ。おめえをこれから喰うんだ。』
「待ってください。あんた、俺喰っちゃったら、さびしくなりますよ。出口はないんです。私のほかに食べ物はありません。私を食べちゃったら、もうお終いですよ。それより協力してここから出る方法を考えましょう。もし、外へ出られたら、私を食べてもいいですよ。」
 ネコは『それもそうだな』と思い、とりあえずネズミと出口をさがします。
 壁の弱そうなところをネズミが見つけます。ネコが力いっぱい壁を破ります。バリーン!
 脱出成功。ネコが『さあ、ネズミの奴喰ってやる』と思ったときにはネズミはいない。
 こういう生き方があるんですね。
 これはどういうことかと言いますか、いいですか、ネズミとネコとの今の争いにおいて、ネズミは、ネコに従ったふりをして、逆にネコを従えてしまうしたたかさでしょう。これなんです。これが第3の対応行動です。
 こういう生き方を「従病(しょうびょう)」と言います。病に従うと書きます。だけど、病に従っている訳じゃないんです。病に従ったふりをして、逆に病を従えてしまうしたたかさです。これが、人間の最も人間たるところなんです。他のネズミやネコにはできないことです。他のヘビにもできないことです。
 これが、人間の一番素晴らしいところです。動物を超えた人間らしさなんです。(品川区民会館にて)

 このように、一見絶望的な状況にあっても「第3の道」を考えることができる柔軟さ、しなやかさがあれば絶望することはないのである。つまり、絶望して「もうだめだ」と思うのではなく、「もうだめだ」と思ったときに人は絶望するのである。
 ある状況から、それに対応する思いや考えが生じるのではない。
 思いや考えが先にあって、その思いに対応して状況が認識されるのだ。

2 先人に学ぶしなやかさの思想

 このような考え方は特異なように思えるが、実はそうでもないのだ。
 いかに、3つの例をあげてみる。
(例1)
 しまずこういち著「マーフイーのゴールデンルームⅡ」には次のような記述がある。

 マーフィー博士が、自分の著書がいろいろな国の言葉で翻訳出版されると思い描かないで、それが実現することはあったでしょうか。それは不可能です。
 つまり、思いや考えが先行するのです。霊主体従=人間が四肢五体を動かすのも目に見えざる意志の命によるという言葉がありますが、この世の現状をよくも悪くもすべて観念から始まっているのです。
 観念がすべての始まりだとすると「良いことを思えば良いことがおき、悪いことを思えば悪いことがおきる」というのは納得できるできるでしょう。これがゴールデンルームの第2法則といえるものです(前掲書8頁)

(例2)  仏典にも同じような考え方がある。天台恩師の「摩訶止観第五」には次の文がある。

 夫れ一心に十法界を具す。一法界に又十法界を具すれば百法界なり一界に三〇種の世間を具すれば百法界に即三千種の世間を具す。この三千・一念の心に在り。若し心無くんばやみなん。けにも心あれば即ち三千を具す。乃至所以に称して不可思議境と為す。心此に在り。

 ※難解で申し訳ないが、三千種の世間(この世に起こるさまざまの出来事・現象)は、すべて一念(人の心)におさまる。という意味である。
 また次のように説く仏典もある。

 女人となることは、ものにしたがってものを従える身なり。(日蓮大聖御書全集)

 これは、さきほどのネコとネズミの話に相通じる。「ものにしたがって、ものをしたがえる」のである。

(例3) 船井幸雄は次のように言う。

第一番目に確認したいことは「思いの力の効果」についてです。「思いの力の効果」とは「思ったことは実現する」ということで、このことは世の中をよくするためにとても重要な法則の1つといえます
                     (「愉しみの発見」170頁)

 これらの例から考えると、「心・思い・一念が先にあって、現象・出来事が後にある」といえるのだ。
 つまり、先に書いたように、「ある状況から、それに対応する思いや考えが生じるのではなく、思いや考えが生じるのではなく、思いや考えが先にあって、その思いに対応して状況が認識される」のである。
 そのためには、「ファイト・オア・フライト」のような二者択一・硬直的な思考ではなく「第3の対応行動」がとれるような柔軟な思考が必要なのである。それは、言い換えれば、次のような生き方である。
『夢を描き、その夢に向かって挑戦する。そして決してあきらめない。』
 このようにして、生き方における「しなやかさ」を考えるちおき、私には酒井臣吾氏の次の言葉が模範解答の1つだと思える。
 人生思うようにならない。だから、思うように生きる。
 この考えに共感するのは、私自身も「思うようにならない中を、自分の思いに正直に生きてきた」からだと思う。

3 しなやかさを教える

 このような「しなやかさ」を子どもたちにどう教えるか。私は先人のエピソードを語ってきた。
「絶望的な状況でもあきらめずに挑戦してきた」エピソード。「ピンチはチャンスだという柔軟な思考で逆境の中でもあきらめなかった」エピソードを語ってきたのである。それらの一部を紹介する。このような話を他にも探してみたい。なお、(2)(3)は‘94法則化セミナーでの松浪健四郎氏の講演から学んだものである。

(1)「変な声」からスター声優へ(ドラえもんの声)

 この話は、学研「みんなの道徳」5年編に収録されているのでお読みいただきたい。

(2)片腕の大リーガー ジム・アゴット

 ジム=アゴットという大リーガー、この選手がノーヒット・ノーランという大記録を樹立しました。
 生まれながらにして片腕がないんです。片腕のない選手がノーヒットノーランという大記録を樹立しました。
 そして、自分を育ててくれた施設に戻りました。施設の子どもたちは、
「アゴットさん、アゴットさんは、小さい時に生まれながら片腕がないんだからバカにされませんでしたか。笑われませんでしたか?からかわれませんでしたか?」
と、質問したんです。アゴットさんは、
「当たり前だよ。生まれながらにして手がないんだからみんなから笑われたよ。バカにもされた。けなされたよ。」
と答えた。そして続ける。
「だから、俺はくやしいと思った。悔しいと思ったから健常者に負けてたまるか!必死になって、片腕をグローブをどのようにしてはさみ、持って、どのように投げればいいか自分で考えたんだ。」
「だから、俺をからかってくれたバカにしてくれた人が、俺にエネルギーを与えてくれた。そのおかげなんだよ。君たちもバカにされたり、からかわられたりしているならば、悔しいと思え!そして、それをエネルギーにして思いっきり健常者に立ち向かえ!」
 腕がないからと野球をあきらめていたら、大リーガーにもならなかったし、記録も残せなかったでしょう。

(3)指がなかったから速くなった  古橋広之進

 今、日本のオリンピック委員会の委員長は古橋広之進です。この人は、浜松で泳いでいました。浜名湖で泳いで、日大に入りました。ところが、戦争がはげしくなって、彼は学徒動員で軍需工場に送られました。
 使ったこともない旋盤を扱っているうちに、中指を根元から取られてしまった。
 そして戦争が終わって、碑文谷の日大プールに戻ってきました。普通なら絶望するところでしょう。指をなくしたのですから。でも、古橋はこう考えました。「ああ、指がなくなった。隙間が大きすぎるから指を閉じて、ちょっと指先に力を入れなきゃ、泳ぎにくいな。この工夫が必要だな。」
 その結果、指を閉じたフォームが功を奏したのです。泳ぐたびに世界新記録、また世界新記録。
 はては「フジヤマのトビウオ」と言われ、オリンピックで大活躍して、敗戦で勇気を無くしていた国民に、大きな活力を与えました。まともに水泳を続けても勝てないだろう。ならば水泳をやめるか?という二者択一の考えではなく、今の自分の状況の中で工夫をし、努力をしたからこそ活躍ができたのです。
 どん底から生まれたスーパースター(ミッキーマウス)
 ウオルト・ディズニーがまだ駆け出しだったころのことです。
 彼は毎日毎日一生懸命にマンガを描いては出版社に持ち込んでいました。
「どうですか、今度のマンガは。おたくの雑誌に使っていただけないませんか?」
と、何軒もの出版社をまわってみるのですが、どこもいい返事をしてくれません。ディズニーはすっかりしょげてしまいました。明日のパンを買うお金もないぐらいでした。「ああ、どうしたらいいだろう」と思って部屋に帰りました。ぼんやり壁を見ていると、ネズミが壁の穴から出たり入ったりしています。へえネズミってかわいいもんだなあと思いました。このとき、ディズニーの頭に電流が走りました。
「あつ。そうだこのネズミをキャラクターにしてマンガを描いてみよう。いけるぞ!」
 ディズニーは、わきめもふらず描きました。出版社にもっていくと今度は大歓迎されました。こうして生まれたのがご存じミッキーマウスなのです。
 どん底、ピンチの時でも夢を希望をすてなければ大きなチャンスにめぐりあうものなのです。

TOSS道徳「心の教育」シリーズ1「生き方の原理原則を教える道徳教育」(明治図書)


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