◇今回の道徳のスタートは、
「みなさんは、何という言葉を使っていますか?」
という問いからでした。
黒板に「○○語」と書きました。正解はもちろん、「日本語」です。正解を告げると、
「イエ~ィ!」
と盛り上がるのです。ん~~、3・4年生って、やっぱりいいなあ。
発問1:
日本語の中で、多くの人が選んだ、“最も美しい日本語”と言えば、何でしょうか?
・「はい」
・きれい
・おはよう
などの言葉が出されました。最も多かったのが、「ありがとう」でした。
これが正解です。K君が、テレビで見たことがあるという情報を教えてくれました。
指示1:
「今日のありがとう」から、一つだけ選んで、黒板に書きましょう。
自学に2回ほど書かせていました。
4年生は前の黒板に、3年生は移動黒板に書かせました。
あらかじめ、黒板を8つに区切っておきました。ちょっと狭いんですが、全員が一斉に書き始めます。
全員が書き終わったのを見ると、な~んか、気持ちよかったです。決してきれいな板書ではないのですが、
“生きている”“美しい”と感じました。
デジカメで撮っておけばよかった!
◇一人ひとりに、自分が書いた「ありがとう」を読んでもらい、
それを聞いた感想を一部の人に発表してもらいました。
これだけで、気持ちよくなりました。みんなニコニコ顔です。
やっぱり「ありがとう」には、不思議な力がありそうです。
◇次に、プリントを配布し、ゆっくりと1回だけ読み、次の問いを出しました。
《プリントの文面》
『続 気くばりのすすめ』(鈴木 健二 著)より
私が、東京のある小学校へ行った時のことです。その時は、4年生の理科の実
験を見せてもらいました。マッチをすってガスをつけ、その上で何かを燃やす
という実験でした。初めてガスを使うらしく、みんな緊張しているようでし
た。
私の目の前の大きな机の上で、洋服の胸に大きなリボンをした一人の女の子が
マッチをすろうとしました。その時、リボンがすっと前に垂れ下がりました。
私は思わず、
「おじょうちゃん、危ない、リボンに火がつきますよ。」
と言いました。すると女の子は、マッチを机に起き、私の方へきちんと向き直
ると、
「ありがとうございました。」
と丁寧に頭を下げてお礼を言ったのです。(略)
生まれて初めてガスに火をつける子どもにとって、それだけで大冒険です。意
識を集中し、いままさにその子はそれをやろうとしていたのです。しかし、私
が横から一言注意をしたら、その子はきちんとマッチを置いて私の方に向き直
り、お礼を言って頭を下げたのです。
発問2:
みんなの「ありがとう」と、この女の子の「ありがとう」の違いは何でしょう。
「とってもとっても難しい問題です。3年生 には無理かもしれません。4年生はわかる かもしれません。」
というと、3年生もバンバン手を挙げて発表しました。もちろん4年生も。
・注意されたことについて言っている。
・命を守ってもらった。
・ちゃんと向いてお礼を言った。
・知らない人に言った。
・何かしてもらったわけじゃないのに言っている。
これらの考えが出されました。すばらしいです!よくぞわかったものです!!
◇授業の感想です。
《Nさん》すてきなありがとうがいっぱいあって、うれしかったです。
それに、いいお話も見せてもらいました。
《Aさん》その女の子は、私たちと同じ4年生なのに、
お友達に言っているような感じにおじさんの方を向いて、
きちんと頭を下げて気持ちを込めて「ありがとうございます」と、
よく言えたなあと思いました。それに、知らない人なのに。
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