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TOSSランドNo: 1109970 更新:2013年10月09日

七 早期発見と毅然とした態度が肝心


 名古屋圏で最大部数を誇る中日新聞は、関東圏では東京新聞を出している。
 その中日新聞・東京新聞の姫野記者に取材された。「いじめ」についてである。
「いじめ」の報告は、たくさんあるが「どうしたらいいのか」という視点が弱いという姫野さんの判断だった。
「いじめ」関係の本をたくさん読んで、「これがよい」と思ったのが、拙著『いじめの構造を破壊せよ』だった。
 大新聞の記者は、一流大学を出たひらめきのある人が多いから、ある種の尊大さを示す人がいる。しかし、姫野さんは、あくまで誠実で熱心な記者だった。
 私の本を何度も読み返したらしく、おびただしいマーカーの後と、数十枚の付箋が入っていた。
 かつて、少林寺拳法の新井指導部長からインタビューをうけたときに似ていた。
 何度も読み込んだらしい理解の深さをもとに「いじめ」についてぐいぐいつっこんでくる。私も、つい力が入った。
「向山先生は、バキュームカーのように人をひきずり込む」という感想を残して帰っていかれた。
 直後に「サリン」の事件が発生した。当然、てんてこまいだったろう。新聞紙面はサリン一色である。
 そんな時、姫野さんから手紙が届いた。取材していながら、新聞に載せられない事情を述べると共に、必ず記事にしたい旨が書かれていた。
 私は、久しぶりに、心が洗われるような感じがした。世の中に、人はいるものである。
 そして、五月二日、東京・中日新聞の生活欄に八段抜きの大きさで「いじめ―教師だけがなくせる」という記事が載った。
 姫野記者が書いた記事は次の通りである。
 私との対談内容が、実に分かりやすくまとめられていた。

 いじめ―教師だけがなくせる
 小さなうちに“発見”
 毅然とした態度が肝心

 愛知県で起きた大河内清輝君のいじめ・自殺事件をきっかけに広がっているのが「もはや学校なんかに期待できない」という考えだ。しかし、教育技術の法則化運動を続けてきた小学校教諭の向山洋一さんは「いじめは教師だけがなくすことができる」と先生らにエールを送る。向山流の具体的ないじめ対策の一端を―。

 向山先生は著書の「いじめの構造を破壊せよ」(明治図書)の序に、いじめ事件が報道された時の学校の発表はほぼ決まって「いじめを知らなかった」―とあり、「こんなばかげた発言を教育界に許してはならない」と書いている。
 この本の出版は四年前だが、大河内君事件を契機に噴き出した「いじめ」で校長や教師らが繰り返した言葉はまさにこれだった。
〈三段階のいじめ調査〉
 いじめは最初は机をほんのちょっと離すとか、ささいなことから始まる。小さなうちに見つけだすのが教師の仕事。「三つのレベル」でいじめを把握することを勧める。健康診断に見立てるとよく分かる。

① 「触診」―担任が見たこと感じたことでいじめがあるかを判断する。
② 「問診」―医者が「睡眠は?」「食欲は?」と聞くように子供たちにアンケートする。触診の十倍は信頼度は高い。
③ 「血液、血圧検査」「レントゲン」―問診で隠しても浮かび上がる。

① 「触診」―担任が見たこと感じたことでいじめがあるかを判断する。
② 「問診」―医者が「睡眠は?」「食欲は?」と聞くように子供たちにアンケートする。触診の十倍は信頼度は高い。
③ 「血液、血圧検査」「レントゲン」―問診で隠しても浮かび上がる。

〈毅然とした態度〉

 いじめの事実をつかんだら毅然(きぜん)とした態度が肝心だ。「子供の集団には教育力がある。お説教ではなくクラス全員を味方につけて、いじめの事実とあくまで闘う。時には校長先生にも中に入ってもらい、説明をしたいのでお父さん、お母さんの都合のよい日を聞いてくださいと、と詰めることも大切」という。
 向山先生は「いじめは遊びなんかじゃない、犯罪だという認識、この点で学校は甘すぎた。“だれも傷つかないように”と、うやむやにしているうちに手遅れになる。教育現場には警察に支援を求めるのは教育の敗北という心情があるが、学校だけですべて解決できるものではないという考えが必要」と指摘する。

〈システムとマニュアル〉

「授業が面白くない、まとまりがないクラスにいじめが生まれ、いじめがクラスを支配する。教師の力量が低いほどいじめは生まれ、それに振り回されるのです」と言い切る。
 その一方で、いじめをなくそうと努力している先生を支援するには、学校としていじめに対応する「システム」をつくっておくべきと指摘する。そうすれば「力のある先生」「力のない先生」に限らず、どのクラスの子供にも手が差しのべられるようになる。
 向山先生は「いじめの校長ホットライン」や「いじめ」のテキストを使った授業などを提案する。テキストには「いじめられたら、どうしたらいいか」「いじめは犯罪です」といったできる限り具体的な項目を入れるべきだという。
 向山先生のアンケートの実例
向山先生が作ったいじめアンケート調査の実例。親にも参考になる。

① 「お金を出せ」と言われ、とられたことがあるか。
② 「おごれよ」と言われて、無理やりおごらされたことがあるか。
③ わけもなく、殴られたり、けられらりしたことがあるか。
④ 先生や大人の人がいない所でいやみをされたことがあるか。
⑤ 「掃除や片付けをやっとけ」とか、仕事や命令をされたことがあるか。
⑥ 遊びの時、仲間はずれのことがあるか。
⑦ 「しゃべらない」「仲間に入れない」などの無視をされたことがあるか。
⑧ 「○○さん」「○○くん」と遊ぶのをやめようなどと仲間はずれのことを話し合ったことがあるか。
⑨ お金を脅し取ったり殴ったりすると、お巡りさんに連れて行かれる犯罪、ということを知っていたか。
※「ある」と答えた場合は「何回?」「相手は誰だれ?」を尋ねる。

私はこのようなアンケートを全国に募集した。

TOSS道徳「心の教育」シリーズ 3「いじめ」発見システムを作る 向山洋一


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