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TOSSランドNo: 1764404 更新:2012年12月10日

「水のこころ」(高田敏子)の授業


指示1:

「水のこころ」をやります。
教科書の題の横に正の字で読んだ数を記録していくからね。
まず、2回黙って1人で読みます。
2回読んだ人からノートに詩を写します。
ノートの新しいページを開いて。今日は、必ず新しいページからはじめてください。
では、黙読2回、終わった人からノートに写します。はじめ。

ここまでを前時にすませておく方法がある。視写の猛烈に遅い子がいると、全く授業が進まないからだ。
(その場合は教師は放課に板書しておく)。
 また、1文字あきのミスなどを途中で指摘しない方がよい。書き直しを始めたら視写はいつまでも終わらない。
 視写させている間に、先生もていねいに黒板に書く。
 先生が終わったら、次の黙読の指示を出す。

指示2:

書いた子は何度も黙って読む練習をしましょう。読んだ回数も記録しておこうね。

全員視写が終わったら、視写を1回読んだとカウントして読んだ回数を聞く。
最低は3回のはず。多い子はすでに7回を超えていた。最高の子をほめる。

指示3:

声に出して読んでみます。まず、列ごとに読んでみます。
途中でずれるところがあっても気にせず自分の読み方で続けましょう。
さんはい、(題だけは一緒に読んでやる)。

先生は、1文字あけ・1行あけのところに注意して聞く。
読み終わったら「今のグループは○箇所ずれていたね」と言って次の列・次の列と続ける。
全ての列が読み終わったら、ずれた原因を考えさせる。 

発問1:

どこで、ずれたか分かりますか?

1文字あけや1行あけが原因でずれる。
手を挙げた子・あるいは言いたそうな顔の子に聞く。
「高田 敏子」も含めて、1文字あけ・1行あけは計11箇所あることを板書の詩で確認し、
1文字あけの所に黒板に薄く赤丸を入れる。
1行あけのところを指して以下のように問う。

発問2:

1行あけの一かたまりを何と言いますか?

「連」という言葉が出なかったので、さっさと教える。
「段落とは言わないよ」と補足。
「1連・2連・3連」といいます。この詩は3連の詩です。
 

指示4:

では、黒板を見ながら1度全員で読んでみましょう。

勝手に読ませたら当然ずれる。
「さん はい」の後、題と作者名は一緒に読む。
手を使って、読んでいるところを指し示し、赤丸のところが揃うように仕組み、スピードや間のあくところを調節する。
きちんとそろって読ませたところで、「すごいね。ぴったり」とほめる。

指示5:

1行目、水はつかめません、 じゃあ、水をつかむ真似をしてみて。

うまくまねをしている子をほめると聞く。
 
 

発問3:

つかめますか?

「つかめません」と答えがくる。
「なぜですか?」と再び問う。
「もれちゃうから・にげちゃうから」などが出る。

指示6:

2行目、「水はすくうのです」 じゃあ、水をすくってみて。

「指をぴったりつけていますか?」などと尋ねながら、ぴったりつけている子をほめる。

発問4:

指をぴったりつけないとどうなりますか?

「もれちゃう・にげちゃう」など。

板書の「指をぴったりつけて」の下に(もれないように)と追記する。

発問5:

「そおっと 大切にー」このー(ダッシュ)は省略の意味です。
「そおっと 大切に」の後に続く言葉は何ですか?
ノートのその行に下に続く言葉を書いてみましょう。

巡視して、数人でも書けているかチェックする。
書けた子に 「○○君、何文字の言葉にした?」などと確認。
「 6文字」という返事を聞いて「ああ分かった」という声が出る。

指示7:

じゃあ、書いた人はみんなで言ってみよう さん、はい。

「すくうのです」

ここは「すくうのです」だねと言って、1連を先生が読み、最後に「すくうのです」を入れて読む。
「水はすくうのです」を入れた人も尋ね、それでもよいことを話す。

発問6:

2連にも「そおっと 大切にー」のダッシュがあります。この後に続く言葉は何ですか?
ノートのその行の下に続く言葉を書いてみましょう。

これは、パターンが同じだからすぐできる。
同じパターンで「○○君、何文字入れた?」と問う。
ここも「6文字」であることを確認。
 

指示8:

そうだね、ここも6文字だよね、みんなで言ってみよう さん、はい。

「つつむのです」
ここは「つつむのです」だねといって教師が2連を読む。
その時、最後に「つつむのです」を入れて読む。
「水はつつむのです」を入れてもよいことを話す。

発問7:

さて、いよいよ3連です。
「水のこころ も / 人のこころ も」。
「水のこころも」の後に何か入る言葉があるよね。
何が入りますか。ノートのその行の下に続く言葉を書きなさい。

ここで残り時間を計算して、授業方法を考えた。

A・意見だけ聞いて、選んだ人数を数えて終わる
B・意見を聞いて、理由を聞いてから、選んだ人数を聞いて終わる
C・意見を聞いて、人数を聞いて、理由をノートに書かせ、書けた人からノートを提出して終わる。

実際はAの方法をとった。

授業参観で後ろで見ていた保護者もいろんな意見が出るなあ、と微笑んで見ている。
この時の意見の出させ方もいくつか方法がある。
  
ア・ノートを前に持ってこさせて教師が板書。
イ・挙手・発言させて、板書。
ウ・机間巡視してノートに書かれたものを勝手に教師が板書。
エ・予想される5つを教師がさっさと板書。

実際は時間短縮のため、ウの方法をとった。
次の5つの意見が出た。
  
①つかめません 
②すくうのです
③そおっと大切に
④大切に 
⑤つつむのです

指示9:

たくさん出たね、今度の時間、どれがいいか話し合おう。
さあ、今日は何回読めたかな。 合計の正の字書いておいて。

少しでも残り時間があれば

指示10:

たくさん、出たね。どれがいいか決めて、理由をノートに書こう。

でチャイムがなったら読んだ回数の正の字を書いて終わる。
 
 ちなみに、理由は難しい。書けると思ったら大間違いだから要注意。
 
次の日の1時間目(黒板にまだ書いてあるから)に理由を書いてノートをもってこさせたが、
「○○が合うと思うから」
「○○がぴったりだから」
のように、自分の思いだけの理由がほとんどだった。
持ってきたノートに一重丸はつけるが、二重丸は、なかなかつけられない。
本クラスでは、何度もノートを持ってきた中で1人だけ二重丸が出た。
全員座らせて、その子の意見を説明した。

説明1:

「『も』と書いてあるから、1連・2連で出てきた言葉がくる」

 この理由だけが文章を根拠にしています。
 この理由だと 「つかめません」「そおっと大切に」「大切に」の3つは生き残ります。 
 しかし 「つつむのです」「すくうのです」はつぶれます。
 つまり、この理由だけでは3つには絞れても1つの解答は決まらないのです。

▼「つかめません」を主張するなら、
「1連・2連の1行目は『つかめません』だから、3連冒頭も『つかめません」になる」となるべき。

▼「そおっと大切に(大切に)」を主張するなら、
「1・2連で水を『大切に』と言っているのと同じように、『水のこころ』も『人のこころ』も大切にしてほしい、とつながるから」。
「作者の主張は1・2連冒頭の『つかめません』という事実でなく、省略して余韻を残した1・2連最終行の『大切にー』の部分にあるから」。
「『大切にー』は事実でなく作者の意思だから」
などの理由が考えられる(ただし、子どもはなかなか説明できない)。
正解は絞らない。先の子供の理由で3つまで絞り込んで十分とする。

発問8:

「水」「水のこころ」「人のこころ」 この詩で作者が一番言いたかったのはどれですか。

不思議なことに、けっこう3つに分かれた。つまり思ったより「人のこころ」を選んでくれないのだ。
それぞれ文章を根拠にした理由があった。
「水。水は、一番登場するから」
「水のこころ。題が水のこころだから」
「人のこころ。一番最後に『人のこころ』が出てくるから
「人のこころ。この詩は人のこころのことを水にたとえてあるのだから」
 
・・・「たとえ」という意見はテストか何かで見たのかもしれない。その通りである。
 ただし、一番多かったのは「水のこころ」。題名だからというのは根強い。

発問9:

「この詩は何を大切にしてほしい、と訴えているの、  水? 水のこころ? 人のこころ?」

と追い込むと、「やっぱり『人のこころ』だなあ」というところに落ち着いた。
本当は、そこまで言わなくても分かってもらえると思っていたのだが・・。
ちなみに、翌日、再度人数を数えてみたら全員「人のこころ」に移っていた。

(おまけ)
『起承転結』の構造を教えていたら、ぜひ取り組ませてみたい。
 
◆起・・1連 承・・2連  転・・3連1行目  結・・3連2行目
◆起・・1連 承・・2連  転・・3連      結・・なし(余韻として)


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