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TOSSランドNo: 6306456 更新:2013年08月28日

特別支援学級担任になったらまずすることその2


まずは,春休みに一冊のノートを準備した。
ノートを作る際に一番参考になったのは,『教師修業十年』(向山洋一著 明治図書)である。その中には,発達障害と思われる林君を担当したときの向山氏の行動が綴られている。

 次の本も参考になる。『向山洋一は障害をもつ子どもとどう向き合ったか』(大場龍夫著 明治図書)

 また,次の雄雑誌もよい。『特別支援教育教え方教室』(向山洋一・大場龍男編集 明治図書)

 特別支援教育に携わる教師が書いている雑誌である。

 春休みに準備すべき事,何をすればいいかが具体的に書いてある特集もある。ぜひ,購読しておきたい雑誌だ。

 情報は本から仕入れる。まずは,本を読むことから準備が始まると言ってもよいくらいだ。

 読んでおきたい本をまとめると次のようになる。春休みに最低限目を通しておきたい本である。

『教え方のプロ・向山洋一全集81 向山が切り拓く特別支援教育』

『教師修業10年』

『向山洋一は障害をもつ子どもとどう向き合ったか』(大場龍夫著

『ADHDのすべて』ラッセルA・バークレー著

『教室の中の学習障害』上野和彦著

『LDとADHD』上野和彦著

『ADHDのペアレントトレーニング』シンシア・ウィッテム著

『アスペルガー症候群と学習障害』榊原洋一著

『グレーゾーンの子を救う学級作り』伊藤雅亮著

『特別支援教え方教室』(明治図書から出ている雑誌)

今なら次も付け加える。

『発達障害の子どもたち』杉山登志郎著

これらの本を読みながら大切だと思われる部分は手書きしてノートに写す。

 

(3)主治医に会いに行く

 本を読むと同時にするべきことは何か。

 ノートに真っ先に書いてあったのがお医者さんに会いに行くということだった。

春休み中にしておくべきことである。子どもたちに出会う最初の三日間を「黄金の三日間」と向山洋一氏は命名した。

その3日間は大事であるが,春休み中に準備するべきことがもっと重要である。

春休み中の準備が1年を左右すると言っても過言ではない。

特別支援学級を担任すると決まったときに,向山氏の行動が真っ先に頭に浮かんだ。

主治医に会う。

主治医に会うということは大切なことである。

医療という専門家の立場から様々なアドバイスがもらえる。

春休みに校長の許可を得,主治医にコンタクトをとった。

保護者の承諾も得,会えることになった。(個人情報のため,主治医に会うには保護者の許可が必要である。保護者とも連絡を取り合い,主治医と会う必要がある。) 

車で1時間半の距離だったが,遠いとは思わなかった。

会う必要があるのだ。会って,様々な情報を得たいと思った。

実際に会った際に,子どもが機能訓練を行っている様子のビデオを見せてもらった。(保護者の承諾を得ている。)

ビデオを見て,どんな子どもなのか,イメージができた。

イメージがもてないまま準備をするのは不安なものである。

ビデオを見られただけでも大きな収穫だった。

さらに大きな収穫があった。

「子どもが自分でできることを一つでも増やしてやって欲しい。」というOT(作業療法士)の話である。これが私の心に深く刻まれた。勉強も,手を洗うことも,スプーンを上手に使うことも,人にお願いすることも,一つ一つ,自分の力でできるようにするということが大切なのだと,ここで初めて思うことができた。

できることを一つでも増やしていくことが,将来の自立につながる。

このような考えは,私にとって,新しい考え方であった。

通常学級で学習指導をメインに行ってきたが,これからは,それだけでなく,生活全般に関しても目を配る必要があるのである。

要するに,朝来てから,帰るまでに,一つ一つの行為に目を配り,自分の力でできることを増やしていかなければならない。

今まで以上に細やかな配慮が求められると思った。

それに気がついたのだ。

主治医に会わなければ気づかなかっただろう。気づいたとしてもそれは,ある程度,時がたってからに違いない。

元来,楽天的な性格の私であるが,このときばかりは,自分にできるだろうかとちょっぴり心配になった。

発達障害のことは勉強していたが,特別支援学級の担任はまた,違った角度からの仕事である。

勉強しなければいけないことが山ほどあると思った。

特別支援学級の担任は初めてである。不安がない方が,不思議であろう。

主治医と会った後は,保護者と会いたいと思った。できれば子どもにも会いたい。

会うならば早いほうがいい。

校長にお願いした。

保護者と本人に会わせてほしい。

しかし,これは叶わなかった。担任発表は,春休み後の,新任式で行われる。それまでは,あくまで仮の担任である。何があるか分からないというのが校長の話であった。

だが,特別支援学級の担任になったならば,春休み中に保護者に会えるならば会いたい。

保護者と校長の了解がとれれば,早めに会い,情報収集をしたい。それができれば,準備もスムーズに進むに決まっている。

その後も,子どもが通院するときは,都合のつく範囲で私も一緒に病院に通ったことがあった。

機能訓練のメニューなどを教えてもらった。

春休み中に主治医に会ってから一つの方針ができた。

自分でできることを一つでも増やす。

学習でもそれ以外でもということである。

主治医と会ったからこそできた方針でもある。

保護者と仲良くなってから,次のような話を聞いた。

「ドクターに会いに行ったという話を聞いたとき,今度の先生は信用できるなと思った。」 

私の行動が信頼の獲得につながっていたのである。

ただし,個人情報の保護ということもあるので,医師と会う際は,保護者の同意が必要である。

保護者の同意を得てから医者と会うというのが,順序である。

力のある先輩教師に相談し,本を読み,主治医と会うことで春休み中に次のような方針を立てた。

(1)まずは保護者の信頼を得る。信頼を得るために,楽しい授業をし,楽しい取り組みをする。学級通信で授業の様子な   どを伝える。

(2)WISC-3のデータをとる。できれば1学期がよい。

(3)おうちの人と一緒にS-M社会生活能力検査を実施し,何ができて何ができないのかを把握する。

(4)一つでもできることを増やす。そのために,自分でできることは自分でする。できないことはお願いする。

(5)家庭と連携しながら子どもを伸ばしていく。
 そのために,家庭との連絡はこまめにとる。(信頼される教師でなければ連携はうまくいかない。)


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