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TOSSランドNo: 1122047 更新:2013年08月24日

算数教科書をきちんと見る目を育てる授業


算数教科書をきちんと見る力を育てる授業・・・。
この原稿を書くに当たり、まず「きちんと見る」とはどういうことか、「育てる」とはどういうことなのか、をはっきりと意識しておかなければならないと思った。
この点について私は、概ね次のように捉えている。

きちんと見る

1.読むときに文字をしっかりと目で追えること。
2.細かい目盛りをきちんと丁寧に読むこと。
3.教科書のどこに書いてあるのか、サッとさがせること。
4.比較して違いを指摘できること。
5.教科書の内容を総括的に見てまとめられること。

育てる

A.繰り返し行う。(何度も何度も指導を繰り返す。)
B.ほめる。(良いことなんだと認識させること。)
C.教師の次の行動(発問・指示)を予想させる。(教科書の流れを読ま
   せること。)
D.語る。(教科書をきちんと見ることができる子は賢い、という語り。)

これらを踏まえ、この原稿においては、「きちんと見る」は、

(1)目で追う (2)さがす (3)まとめる

また、「育てる」は、

(a)ほめる (b)語る

の観点から、若干の事例を述べることにする。

【教材】  大阪書籍:小学算数4年上P.88

(1)目で追う

発問1:

油がびんに1.25L、かんに2.34Lはいっています。
全部で何Lになりますか。

教科書を読むとき、私は、例えば、

教科書88ページ。四角の1番。まず先生が読みますから、全員目で追いなさい。

というような指示をし、すぐ読み始めることが多い。
勿論、これだけで全員がサッと目を向けるわけではない。
だから、目で追わざるを得ないようにし向けるのである。
例えば、次のように、途中でわざとストップするのである。

指示1:

四角の1番。油がびんに1.25L、かんに2.34Lはいっています。
はい、次読む一文字を指で指しなさい。
自信のある人は手を挙げて。

このとき手を挙げる子は少ない。
手を挙げた子をほめる。
「すごい!!」とか「チョー天才!!」とか言って、少しオーバー気味にほめておく。
そしてすぐ2回目を行うのである。

指示2:

2回目行きます。
四角の1番。
目で追いなさい。
油がびんに1.25L、かんに2.34Lはいっています。
はい、次読む一文字を指で指しなさい。
自信のある人は起立。

1回目と同じ箇所でストップし、今度は起立させる。1回目よりはだいぶ人数が増える。このときは、「教科書をしっかり見ている子は素晴らしい。」
と言って、これまたオーバー気味にほめる。そしてすぐ3回目を行う。
 3回目も同じ箇所でストップする。このときはたいてい全員が起立する。「次読む一文字は何ですか。」と問うと、「全という字です。」と返事が返ってくる。そして、「教科書をしっかり見ている子は賢いのです。とっても素晴らしい。賢くなりたかったら、教科書をきちんと見られる子になりなさい。」と言って、「ほめる+語る」のである。その後一斉読みをさせる。
 ほぼ毎日こんな事を繰り返している。すると、「ぼく、最初から指で指しながら読もう。」と言って、私が読んでいる間、指で一文字ずつ押さえながら目で追い始めた子がいたのである。早速、全員に紹介した。「すごい子がいるよ。顔の目だけでなく、指の目でも追っている子がいるよ。」と、驚きの表情を示しながらメチャメチャ素晴らしいとほめてやった。良いとほめてやったことは全員に波及するものである。次からは「目で追いなさい。」と指示したらサッと指を当てるようになったのである。さらに「指の目で読む」ことは、図書(読書)の時間にも波及していた。

(2)さがす

前述のP.88。前文後の「(1)どんな式を書けばよいですか。」まで一斉読みさせ、「ノートに式を書いたら座りなさい。」と指示する。しばらく
して、次のように語る。(講座や関連の本、冊子から学んだことをまねた。)

これ、簡単ですね。(簡単です。)どうして簡単なのですか。(本に書いてあるから。)そうです。本に書いてあるからです。どこに書いてありますか。指差してご覧なさい。みんなで言ってみましょう。(1.25+2.34) そうです。本をしっかり見れる子は賢いのです。賢くなりたければ本をしっかり見れる子になりなさい。

 その後、1.25と2.34について、「1がいくつ」「0.1がいくつ」「0.01
がいくつ」などを通しての足し算をして、その後次のように板書した。

_____

そして、次のように指示した。

指示3:

小数のたし算で筆算をするとき、大事なことが三つあります。
①②③として、それらをノートに書きなさい。

最初はドギマギしていたようであったが、私が
「教科書をきちんと見れる子は賢いんだよ。」
と言うと、みんな教科書のどこに書いてあることなのかを真剣にさがし始めたのである。
すぐに、
「あった。」
「これだ。」
という声が聞かれ、ノートに一生懸命書いていた。
書けた子から自由に板書させた。
その後教科書を持って音読させた。上記の三つのこととは、
である。教科書に書いてあるのである。

①位をそろえて書く。
②整数と同じように計算する。
③和の小数点を打つ。

 「さがす」についてもう一つ。
4年生、「小数」単元の「まとめの練習」のページに、次のような問題があった。
大小を示す不等号を書けという問題である。(前掲教科書P.92)

2.3(   ) 0.23    0.99(   )1.01
1.2(   )1.198      0 (   )0.001

最初はすぐに終わるだろうと思っていた。
ところが最後の問題で、0よりも0.001の方が小さいと言い出した子がいたのである。
ほとんどの子がその意見になびいてしまって、0<0.001の方が少数派であった。

指示4:

自分の考えの方が正しいということを証拠を示して相手を納得させなさい。

ここでちょっとした討論となったのである。
いい意見もあった。
「0は0.000とも書けるから、それだったら0.001の方が大きい。」
これで決まりかなとも思ったが、「念のため」である。

指示5:

教科書の中からその証拠をさがしなさい。見つけた人は立ちなさい。

みんな真剣に教科書のページをめくりながら必死でさがすのである。
やがて、
「これだ。」
「ここに書いてあることや。」
と言いながら、席を立つ子が増えていく。
86ページの数直線を証拠として示すことによって、0よりも0.001の方が大きいことが全員にはっきりしたのであった。

(3)まとめる

私は一つの単元が終わると、その単元で学習したことを見開き2ページでノートにまとめさせている。
「まとめノート」と呼んでいる。
ノートに書かせる前に、まず1ページずつザーッと教科書に目を通させ、このページではどんなことを習ったのか、何が大事だったのかを振り返らせる。
この凝視の時間とまとめる作業が、教科書をきちんと見ることにもつながるように思う。
だがこの凝視の時間を怠ったり、ノート作業を完全に家での宿題などにすると、ノートの出来映えはすこぶる悪くなる。
反省することが多い。
やはり授業としてノート指導するのが一番いいのである。
 また、定義などの言い換えも大切な練習である。例えば、「およその数のことを概数といいます。」と書いてあったら、それを読ませた後すぐに「概数とは何ですか。」と問うのである。「A→B」でまとめると共に、「A←B」でもまとめられるようにしておくのである。


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