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TOSSランドNo: 8850196 更新:2013年08月23日

学び合いの映像を見て


1.算数ができない子が答えを教えてもらったことを叱られる映像について

NHK教育テレビ特集で取り上げられた学び合いの3年生の教室の映像である。
2年生まで特別支援学級で学んでいたが、3年生になってみんなと同じ学級で学ぶことになったと紹介される男の子。学び合う教室ならみんなと一緒に学べるはずだということで紹介されている授業
場面である。
算数のテストの間違いを直す時間。算数の得意な子に聞きに行く。「教えてって言ってるの。教えてって言ってるんだから教えてよ」「何を?説明?」「答えを教えてっていってるの」「答え?やりかたじゃない?」「答えを教えろって言ってんの。教えて。教えて」と言って答えを聞きだし、ノートに書いて担任の教師に持っていく。 
担任の教師は、「なんだこれは。何を聞いてきた!いったい!」と怒鳴りつける。「こんなこと聞いて何が勉強になる!やりなおせ。聞き方!」男の子は、頭を垂れて歩いていく。

安原ドクターのコメント

これは犯罪ですよね。この子に対して。なんで彼が怒られるのか僕には不思議でならない。一生懸命、答えを聞いて帰っていったのに怒られている。
「えらいね。答えを聞いて帰ってきたけど、でも答えを聞くんじゃなかったんだな。本当は式を聞くといいんだよ。ちょっとがんばってもう一度聞いておいで」と言えば分ると思う。先生が子どもを怒鳴りつけるあの言い方はゆるされない。

子どもが子どもを教えているところはどう思われますか。

わからないことを一生懸命たずねていった、たぶん発達障害と思われる子に対して他のメンバーがばかにし、お前なんか屑、みたいな形になる可能性がある学習形態になっている。この映像では子どもが序列をつくることになっている。それに対して先生は、できないお前が悪いと言った。この子は二度と学校に来ないようになってもおかしくないと思いました。

2.体育館に1年生から6年生までを集めて学び合い学習をしている映像

もう一つは、地方のテレビで放送された映像である。「学力とコミュニケーション能力の向上を目指して、異なる学年がグループをつくって学習する学び合い授業に取り組んでいます」と紹介されている。2年生から6年生までの児童が体育館に集まり、担任の先生から各学年に算数の課題が出され、グループ学習をするという授業である。

安原ドクターのコメント

これらの映像は、一例でしょう。学び合いにも、もっといいのがあるのではないですか。この映像の授業は、いいとは思えない。まずいところが山ほどあります。
まず、グループでの学習ですが、ここでできるのは、塾に行っている子ですね。塾などで事前に学習している子は、発表の場となって、「おれこんなにできんねんぞ」となれる。その子らにとってはいいかもしれない。でも、12、3人のグループになって、そこで一緒に問題を解いて、できる子ができない子に勉強を教えていく。それは、自主性とは言えないですね。かわいそうすぎます。

どうして自主性とは言えないのですか。

どうしてかというと、勉強のできる子の発表の場所になっているだけで、そこで人間の序列ができてしまうからです。
自主的なところでのコミュニケーションづくりなんだけれども、私のクリニックに通っている子ども達は、こういうときにグループに入れない子どもたちですので、まず、苦しいなと思いました。コミュニケーションが作れる子は作れるけれど、自分たちでそういう場をつくって、その子たちがリードをして、集まるのが苦手な子をリードをしていくことは可能なんだろうと思うけど、そうした段階でそこで序列ができるのですけれどいいのでしょうか。一番下になった子の自尊心はどうなのでしょうか。つらいね。100人に10人いるというLDの子はついて行けない。ADHDの5人もだめ。脱落です。自閉症の3人もだめ。トータル100人中18人は脱落します。
また、体育館での授業ということが問題です。例えば、発達障害の子どもは、次のように考えます。「なんで運動する体育館で勉強せなあかんねん。ボール持って遊びたい。」それで、ボールを持ち出して、サッカーボールをけり出すなどして、全部をつぶしてしまうでしょう。体育館で勉強するという発想そのものがおかしいと言えます。先生方は、声が大きくてよく通るのだけど、それでも体育館で課題をいうとあのぐらいしか聞こえない。あれでは、ADHDの子どもは聞き取れないです。いつしゃべって終わったのかということがわからないんです。それから、聞き取りの苦手なLDの子どもにも課題はわからないでしょうね。だから、みんながやるのを見てからスタートすることになります。伝言ゲームになってまちがえる。全然違うところ、24ページの①~④だったのに、23ページをやってたということになります。
体育館なのですが、アスペルガーの子ども達、自閉症の子ども達は、体育館のひびきが嫌いなので、まず体育館に入れません。なんで体育館なのだろうかと思いました。
発達障害の治療をしている医者としては、すごくつらいビデオでした。


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