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TOSSランドNo: 1216109 更新:2013年08月16日

体育科のテスト問題づくり 1


1.体育科における新しい学力観

 体育科における新しい学力観はどのように考えたらよいのであろうか。
 体育科では、昭和52年度告示の学習指導要領から「楽しい体育」が入ってきた。
 小学校低・中学年では「運動を楽しくできるようにし」、高学年では「運動の楽しさを体得」し、そして中学校では「運動の楽しさを味わわせる」という表現になっている。
 「楽しい体育」が入ってきたのは生涯体育を目指し、小学校から運動に親しませていこうというねらいからである。
 技能中心の体育ではなく、運動そのものの楽しさを体験させていこうというものである。
 つまり、新しい学力観で重視している「関心・意欲・態度」を先駆けて実践してきたのである。
 今まで重視されてきた技能や知識・理解にかわり、関心・意欲・態度、思考力・判断力が重視されている。
 これは“やる気”と“考える力(思考力)・判断力・表現力”を指導していこうねらいである。
 体育の授業で「関心・意欲・態度」、「思考・判断」、「技能」、「知識・理解」の力をどのようにしていったらよいのであろうか。
 「意欲」を育てる骨格は、運動技能を高めることである。
 しかし新しい学力観では、直接技能を高めるのではなく、子供の「やる気」や「思考力・判断力・表現力」を育てながら技能を高め、運動のの楽しさや喜びを体験させるていくようになっている。

2.関心・意欲・態度の評価

 新しい学力観の実施に伴って体育科でも「関心・意欲・態度」、「思考・判断」「技能」の観点から指導するようになった。
 では、どのように評価をしていったらよいのであろうか。それが明確にならないと体育科のテスト問題は作れない。
 技能や知識・理解についての評価はこれまでも研究されてきた。しかし、関心・意欲・態度についての評価については、十分ではない。
 そこで、関心・意欲・態度の評価について最初に述べる。
 関心・意欲・態度は子供の情意面の評価である。
 教師の観察でもある程度は分かるが、それでは捉えられない面がある。
 小学校の場合、体育のテストと言えば技能の評価が多かった。逆上がりが何回出来たとか、水泳で何種目泳げたとかである。
 技能だけの評価ならやりやすい。しかし新学力観の導入で、「関心・意欲・態度」の評価をしていく必要が出てきた。
 これをどのように評価し、次の時間に生かしていくのかという問題がある。「関心・意欲・態度」の評価をどのようにするのかを最初に述べる。
 「関心・意欲・態度」を評価するための観点を設定する。
 その観点に基づいて、体育の授業の終わった後に書かせていく。ただ書かせても評価できないのであらかじめ、書く観点を示しておくのである。

項目 ― 評価の観点
欲求充足 ― 今日の学習で、楽しかったことはどんなことですか。
意欲 ― 進んで学習に参加したのは、どんな時ですか。
役割分担 ― 係の仕事では、どんなことをしましたか。
教え合い ― 友達にどんなことを教えましたか。
順法性 ― きまりやマナーに対してどんな態度をとりましたか。
勝敗に対する態度 ― 勝敗に対して、どんな態度をとりましたか。

 毎時間すべての項目について書かせ、特にこの中で一番書きたいこと、印象に残っていることを書かせる。
 意欲・関心・態度の評価ができたら、思考・態度、技能の観点からも評価できるようにする。
 例えば、思考・態度では「発見したことを書きなさい」とか、技能では「今日の学習で一番伸びたところを書きなさい」など観点にする。
 それらと一緒に意欲・関心・態度の観点についても書かせるのである。
 一人ひとりを評価する中で、その子供がどのように運動に取り組んでいたのかが見えてくる。
 「今日の学習で、楽しかったことはどんなことですか」については、必ず書かせるようにする。
 楽しい学習ができたのかが、意欲・関心・態度の中では重要であるからである。
 楽しい理由、楽しくなかった理由を分析していく中で、子供の診断ができる。
 楽しかったのは場づくりが良かったからなのかか、友達との関わり合いが良かったからなのか、教え合いが良くできたからなのか、ルールやマナ-が良く守れたからなのかが分かる。
 教師は関心・意欲、態度を分析する中で子供の内面を理解し、授業に役立てていくことができる
 どんな教え合いがなされたかを全員評価する時には、「今日の体育の時間、友達にどんなことを教えたか、あるいは教わったかを書きなさい」といって全員に書かせていく。
 その中で教え合いの評価ができる。
 記録として残る評価方法によって、子供の意欲・関心・態度の変化を見ることができる。
 文章で書かせるとともに、評価カードとしても行ってきた。

≪内容≫
1 夢中に運動し、楽しくできたか
2 自分から進んで力いっぱい運動できたか
3 責任をもって、自分の役割を果たすことができたか
4 ともだちに教えてあげたり、助けてあげたか
5 きまりを守って、競争することができたか
6 勝敗に対して、正しい態度がとれたか

これらの評価を行いながら、授業を行うのである。

3.体育科のテスト問題づくり

 体育科のテストをどのように作成したらよいのだろうか。
 体育科のテストとして一般的なのは、スポーツテストである。体力診断テストと運動能力テストとがある。
 結果は授業に生かせる。しかし、新学力観の評価には不十分である。
 新学力観に基づいたテストの形式と内容は、新たに作る必要がある。
 評価には、診断的評価、形成的評価、総括的評価がある。
 テストもそれらを考慮して作成され、毎時間の授業に役立つ内容でなければならない。
 さらに子供の自主性を育てながら、自ら学ぶ子供の育成を図る「体育科のテスト問題づくり」を考えていきたい。
 テストの内容としては、たんに知識や理解の評価でなく、学習の過程でどんなことを考え、どのように判断していったのかが分かる評価にする。
 子供の「関心・意欲・態度」がテストを通して読み取れるようにする。
 今までのような技能中心の評価ではなく「関心・意欲・態度」、「思考・判断」、「技能」の評価ができるテストにする。
 さらに、子供が自分の力で学習していける手がかりとなるテストである。
 子供が自己学習できる資料を示す。内容は、学習の仕方、手順、方法などをまとめ、図、イラスト、写真などを活用する。
 また、毎時の授業の評価ができる形式にする。学習の足跡が分かるようにするのである。


 5年生の体操を例にテストの例を示す。「テスト」という表現ではなく、「学習のあゆみ」とした。

1.「学習のあゆみ」のねらい

○ 子供が資料を手がかりに、自己学習が出来る内容にする。
○ 体操の学習の仕方、手順、方法を示す。
○ 毎時の記録ができる形式にし、評価できるようにする。
○ 一時間の学習の進め方、学習の仕方が分かる内容にする。

あゆみの内容(実物資料)

Gakushuunoayumi1
Gakushuunoayumi2
Gakushuunoayumi3

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