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TOSSランドNo: 4538078 更新:2013年08月15日

宿泊学習の前日に「感謝」「行動」を促す語り


宿泊学習の前日に「感謝」「行動」を促す語り

 宿泊学習は、事前指導をきちんとしておかないと、お客様気分、観光気分で参加してしまいがちである。事前の準備を様々行った上で、最後に子供たちに、語った言葉である。
 翌日から2泊3日の自然宿泊体験に参加する前日の子供達は当然ウキウキとしていた。
 その子供たちに、1時間だけ時間を取って、キャンプファイヤーで歌う曲やダンス、バスレクで歌う曲を指導していた。
 バスレクで歌う曲の中に、「明日という日が」(山本瓔子作詞、八木澤教司作曲)という曲が入っていた。
 この曲は、2006年8月に大阪で開催された「第30回全日本合唱教育研究会全国大会」のために作曲された曲である。
 しかし、この曲には、「続き」がある。

 仙台市立八軒中学校吹奏楽部は、東日本大震災で被災する前年度、秋の普門館に出場したバンドである。
 しかし、出場するはずだった全日本アンサンブルコンテストは、この状況の中、やむを得ず辞退した。
 そんな生徒さんたちが、自らも被災者でありながら、避難所の方々を元気づけようと、アンサンブルと合唱をプレゼントした。
 もちろん、避難所には様々なお気持ちの方がいらっしゃるので、「聴きたい方々」を対象に行った。。
 「音楽など聴きたくない」という方々のお気持ちも十分考えて、場を設定されたという。
 合唱では、山本瓔子さん作詞、八木澤教司さん作曲の『あすという日が』を歌った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
大空を見上げてごらん あの枝を見上げてごらん
青空に手をのばす細い枝 大きな木の実をささえてる
・・・
ふまれても なおのびる道の草 ふまれたあとから芽ぶいてる
いま生きていること いっしょうけんめい生きること
・・・
あすという日があるかぎり しあわせを信じて
あすという日がくるかぎり 自分を信じて
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こんな時に「音楽」なんてと、様々な「意見」や「批判」も飛び交ったかも知れない。
NHKのニュースでその様子が放送された。
涙をこぼして聴き入る避難所の方々がいらっしゃった。
自ら被災した中学生たちの演奏や歌声に、避難所の方々は、どれだけたくさんの勇気や元気をもらったことだろう。
そして、その中学生たちも、自分自身にどれだけたくさんの勇気や元気を湧き起こしたことだろう。

この時の反響が元となり、この曲が、今では被災者の方方を勇気づけるシンボルの1つとなっている。
歌手の夏川りみと秋川雅史も、この曲を収録したCDを発売するという。
授業の残り時間で許された10分間で、私は子供たちに音取りをして歌えるようにした。
その後、この曲の2番の歌詞を子供たちに読ませた。

ふまれても なおのびる道の草 ふまれたあとから芽ぶいてる
いま生きていること いっしょうけんめい生きること

発問1:

この「ふまれてもなおのびる道の草」とは、何を指しているのですか?

そう尋ねると、子供達は、すぐに「東日本大震災の被災者です。」と答えた。

説明1:

その通り。
君達は来週から、宿泊学習に向かうことができます。
でも、全国には、特に東北地方の、君達と同じ小中学生の中には、それどころではなくて、このような楽しい思いをすることもできない人がたくさんいます。
ふまれても、ふまれても、なお、必死に戦っている人がたくさんいます。

説明2:

そんな中で、君達は、多くの人の支えで、宿泊学習に向かう事ができます。
親も汗水たらして働いた貴重なお金を出して、こうして参加費やお小遣いを出して、君たちに楽しい思い出を作ってほしいと願っているし、先生も、準備のために、ここ数日は朝5:00まで、様々な準備をして8:00には学校に向かっている生活をしています。
君たちが、安全に楽しい宿泊生活をしてもらうためです。
また、宿泊には貴重な税金も使われている。君達のことなど全く知らない日本の大人が、日本の大切な大切な“たから”である君達のために使われるならと、この使い道に対して誰も文句を言う人はいません。
君達の目に見えない裏方では、向こうの施設の方々や、キャンプファイヤーの下準備をしてくださる方々など、想像以上に大勢の人達の支えがあるのです。

だからね。
さっき、君達は個人個人の宿泊の目標を、学級目標(積極的に利他ができ、仲のよい気配りができるクラス)に照らして作りました。
先生からも、次の言葉を今回の宿泊のクラスのモットーとして送ります。

次の言葉を板書した。

支えてくださっているすべての人達に、『感謝の心』と『行動』を!!

しおりの裏表紙に書かせた。
もの凄い子供達の反応だった。
この上で、次のように尋ねた。

発問2:

具体的にどんなことをしていきますか?

「現地のスタッフの人に挨拶をしっかりやります!」
「友だちと仲よく過ごして、いい思い出をつくります!」
このような意見が即座に次々と出てきた。

もっと時間があれば、さらに具体的な意見が出てくるのだろうが、時間切れとなった。
ウキウキフワフワとしていただけの子供たちの表情が一変した10分間であった。
宿泊の間の3日間、日常生活に生かせる3日間となるように、子供たちに「感謝の心」と「行動」を一貫して促し続けた。


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