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TOSSランドNo: 2140132 更新:2013年08月15日

私にもできた、南沙諸島の授業


2000年秋、仙台での日本教育技術学会で、谷和樹氏の「南沙諸島の授業」を見せていただきました。パソコン・プロジェクターを使った10分間の模擬授業でした。提案性に富み、画像を通しての説明も分かりやすく、遠い南沙諸島が、そしてエネルギー問題が身近に感じられました。いつか、追試したいと思いました。谷氏のホームページから先の授業が報告されているのを知り、早速ダウンロードし、追試することができました。その報告です。

1.谷氏の「南沙諸島」の授業をダウンロードする。

 (1)ダウンロードし、論文の部分は印刷もしました。  

 (2)画像の部分もダウンロードしました。「夜の地球」も比較的きれいな画像でしたので、このまま使えるなと思いました。

2.加工し、HP化する。指導案を作る。

 (1)「ホームページビルダー」で、表紙を作りました。 

 (2)授業しやすいように、「次へ」などを入れ、HP化しました。

 (3)先の論文を活用し、指導案(略案)を作りました。 

第6学年 社会科学習指導案 
平成13年2月16日
指導者 小林 正樹
1.南沙諸島・シーレーンの授業
2.本時の目標
 (1)日本と世界とのつながりを身近に感じることができる。
 (2)エネルギー問題の重要性に気づくことができる。
※(3)パソコンによるホームページの映像などが、本時で有効に使われたかを検証する。(教師側のかくれたねらい)
3.指導過程

①世界中でたくさんの戦争が起きています。今も,世界のどこかで戦争が起きていると言われています。
                       【南沙諸島の場所の地図を提示】
②この部分は「南沙諸島」と呼ばれる地域です。
 皆さんが持っている地図にも赤で丸い印をつけましょう。
南沙諸島の部分を拡大して見てみましょう。
                       【南沙諸島の地図を提示】
③南沙諸島は,実際にはこのように小さな島がたくさん集まっている地域です。102個の小さな島と,岩からできています。日本の南海上ですね。
                       【ミリタリークラッシュのデータを提示】
④英語ですね。(これからは英語が読めるようになる必要がありますね。)一行目。ミリタリークラッシュと書いてあります。「軍事的な衝突」です。
 これは,これまでに南沙諸島でおきた国同士の戦いを表にしたものです。
 過去20年間で10回の軍事的な衝突が起きています。1999年7月20日にも海軍の船が,お魚を獲る船,漁船を攻撃して沈没させてしまうという事件が起きたばかりです。
⑤このように,日本のすぐ近くの南シナ海で戦争が続いているのですが,この原因は何
だと思いますか。予想で言ってごらんなさい。
  ・領土  ・民族  ・資源  ・エネルギー等
 原因は漢字2文字です。・・・そう,石油ですね。この海域には,埋蔵量200億トンといわれる,世界有数の大油田があると言われています。
                        【地図を提示】
⑥点線で囲まれている部分が南沙諸島です。緑の三角や四角が全部,石油が発見されていると言われているところです。その石油をねらってこの南沙諸島が自分のものだと言って国同士が争っているのです
 どこの国と,どこの国が争っていると思いますか?
   ・ベトナム  ・中国など
                        【地図を提示】
⑦この地図で色を塗っている国です。全部で6カ国あります。この6カ国が全部,南沙諸島は自分のモノだと言って争っているのです。
 どこの国ですか?
「マレーシア、ブルネイ、中国、フィリピン、台湾、ベトナム」の6カ国です。
これらの国々が,石油をねらって,次々にこの小さな島を占領していきました。
                        【地図を提示】
 星印はベトナム,四角はフィリピン,丸がマレーシア,三角が台湾,ピンクの三角が
中国ですね。
 いつまた戦争が起こってもおかしくない状態ですね。エネルギー問題というのはこのように,一つの国にとって,戦争につながるほどの重大なことなのですね。
 太平洋戦争・湾岸戦争…これまでに起きた戦争の多くは,エネルギー問題が原因です

                       【夜の地球(光源別)のポスターを提示】
⑧この写真は何でしょう。
 これは,夜の地球の様子を,人工衛星から撮った写真です。
 このポスターを見てわかったこと,気づいたこと,思ったことをどうぞ。
⑨光っているところは何でしょう。日本はどこでしょうか。
 日本はとても光っていますね。日本も,たくさんのエネルギーを使っています。
 そのエネルギーのうち,80%は海外からの輸入です。そのうち石油は99.7%が輸入です。
⑩どこから輸入しているのですか?前の写真で,何色の光のところですか?
 油田ですから,赤い光のところですね。ペルシャ湾岸です。皆さんの地図でもこのあたりにマルをつけなさい。日本の石油は80%がこのあたり,中東から送られてくるのです。
⑪スーパータンカーと呼ばれる大きなタンカーで海をわたって送られてきます。たくさんの燃料を使い,たくさんの日にちをかけて,たくさんのお金を使って運んでくるのです。ですから,できるだけ近いルートで日本に運んでくる必要があります。
                       【地図を提示】
⑫この赤い光のところ,ペルシャ湾から,日本まで,石油を載せた船が,一番近いルー
トで行くには,海の上をどのようにやってくると思いますか。
 予想で,みなさんが持っている地図に線を引いてみましょう。
 何か気づいたことはありませんか?
  ・南沙諸島を通る。
 どう思いますか?
  ・怖い。  ・知らなかった。
⑬答えをみてみましょう。日本のシーレーンです。いつ戦闘状態になるかわからない,南沙諸島の近くを通らなければならないのです。
 日本のタンカーが南沙諸島を通っている時に戦争が起きたら大変ですね。
⑭今日のお勉強の感想を短く書いてごらんなさい。

3.授業する。

 (1)勤務校にプロジェクターがないため、近所の中学校からプロジェクターを借りて、授業に臨みました。

 (2)指導案にはなかった、教科書、地図帳も活用しました。

    教科書の戦争の資料、写真、地図帳の「シーレーンの図」が有効でした。パソコンでの資料だけでなく、子供たちの手持ちの資料も合わせて活用できたことがよかったです。

「南沙諸島の授業」後の感想
 
A.Y.
 この南沙諸島の石油をあらそっているけど、どのくらい石油がとれるのかな。それに、この南沙諸島を通るとき、どうやって安全に船を進めるのかがぎ問だ。
 
O.T.
 ただの石油だけでもこんな争いがおこっていたなんて気づかなかった。自分の家に石油を運ぶのもすごく苦労していたんだなあと思った。
 南沙諸島を通るのは今でも危険そうだなあと思う。
 
Y.K.
 南沙諸島はこわいなーと思った。領土をとられたくないとかがあった。それに6つの国が争うと石油も運べなくなるので、争いごとはやめてほしいと思った。
 
W.H.
 ぼくは、102つのしまがあったなんてしらなかったし、人げんはなんにんすんでいるんだろうとおもった。
 
I.S.
 南沙諸島の取り合いで、戦争すると、戦争した国の人々が苦しい思いをするので、やらない方が良いと思う。それに、戦争をすると、資源もむだにするのでしないでほしい。
 また、石油を運ぶのにも時間とお金がかかると知って大変だ。
 
K.Y.
 南沙諸島を通ると、見つかったら大変だなあと思いました。6つの国からも見つかったらどうなるのかな。でもあんまりお金もかけたくないしなと思いました。みんなで仲よく石油を使ったらいいんじゃないかな。
 
W.S.
 6つの国が、あらそいを、したら、石油が、はこべなくなてしまう。6つの国が、あらそいを、しなくなるためには、何かを、して、仲よくさせたい。

 (4)私の感想

   子ども達の感想を読むと、我がクラスにはレベルが高すぎて難しいのかなと思っていた不安が吹き飛びました。意外と、身近な問題として考えてくれたようでした。HPからの資料もたいへんきれいで、わかりやすかったよがよかったのだと思います。英語の部分も、だいたいの説明だけでしたが、なんとなく伝わったようです。  

 実現できたのも、TOSSランドへ先行実践として、谷先生のHPがあったからこそです。TOSSランドへ、谷先生へ感謝、です。  


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