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TOSSランドNo: 8512018 更新:2013年08月13日

【パクフンミン氏の修正追試】「圧力の導入授業」(小学生向け実践)


【パクフンミン氏の修正追試】「圧力の導入授業」(小学生向け実践)

原実践は、パクフンミン氏の中学校1年生の「圧力」の導入である。
さらに、岡本雄太郎氏が、修正したものを、小学生向けの「理科あそび」として、再修正して実践した。小学校5年生に実践した。授業参観の授業にも向いている。

1.本時の授業について

 ここでは、圧力に関する実験を行い、物体同士が接触して力を及ぼし合う場合には、力の大きさや向きだけでなく、接触している面積も考慮しなければならないことに気付かせる。
 また、公式や数字ではなく、実験によって興味・関心を持たせたい。暗記でなく、圧力の考え方を実感としてしっかり捉えさせた上で、計算問題に取り組ませて定着させたい。
 但し、割り算を習っていないシングルエイジの子供たちには、知的理解事項は抜きにして、理科的な要素を元にした「理科あそび」をとおして、楽しい経験をたくさん積ませたい。この経験が後に、理科好きな児童を育てることにつながる。

2.「圧力」について(教師の理解事項)

①「単位面積にかかる力」のこと。圧力=力/面積
②力の単位はN(ニュートン)、面積の単位はm2、圧力の単位はPa(パスカル)。Pa=N/m2。
③日常生活で圧力を実感する場面は多い。例えば、スキー板を履いて雪の上を歩くと、雪の中には沈まないが、靴のまま雪の上を歩くと、足が雪の中に沈んで歩きにくい。(授業では紙コップで実験しているが、それに例えると、スキー板を履くのは紙コップが  15個の場合と同じである。靴のままだと紙コップが1個の場合と同じである)「圧力」の利用については、児童に簡単に紹介する。

3.原実践からの修正点

①紙コップの実験をすべて終わらせた後に、計算式と答えの確認を行う。(あくまでも、付随的な学習として行う)
②スポンジに水500gを置く代わりにレンガを置いて、へこみ具合を見やすくする。
③かんじきではなく、靴のままとスキー板の2つで比較することで、シンプルに授業を展開する。
④班に1つずつ実験をさせたいので、机の天板を用意する代わりに、正方形の「コルク・パズル型マット」(10枚で1000円程度)を用意した。

7030021

4.授業の展開

授業は、次のパワーポイントのコンテンツを提示しながら行った。

授業前に紙コップ15個をまとめ、教卓に並べておく。

説明1:

紙コップ。

床に置いてあるのとは別の紙コップ1個を提示して、教卓の上に逆さに置く。
教師が、実際に乗ってつぶしてみせる。(パーンと音を立てて潰れた。)

説明2:

先生の体重は60kg。コップ1つだと支えられません。

説明3:

コップを並べて板に乗ります。

スクリーンに「ア 15個くらい  イ 10個くらい  ウ 5個くらい」の選択肢を提示する。
コップの画像も一緒に提示する。

Kamikoppu

発問1:

何個くらいあれば、つぶれないでしょう?

選択肢の中から予想させる。挙手で人数を確認する。

指示1:

誰か上に乗ってみたい人、お手伝いをお願いします。

 岡本実践では、教師と同じ60kgの子にお手伝いをお願いしているが、小学生の場合、60kgの児童はあまりいないので、体重にはこだわなかった。但し、低学年などで希望が殺到しそうな場合は教師から指名してもよい。
 万が一の安全管理のため、CCDカメラを使用して、床で実践した方がよい。しかし、本時ではCCDカメラを用意できなかったため、教卓で実践した。この際、よろけてもよいように、教卓の横に同じ高さの机を用意し、幅を広くした。また、もし、倒れてしまった際には抱きとめられるように安全には十分配慮して行った。

説明4:

15個から乗ります。

お手伝いの児童に、ゆっくりと乗ってもらう。
勢いよく乗ると潰れてしまうので、両手をもって、そっと乗らせる。
CCDカメラがあれば映しながら実験する。紙コップはつぶれない。

説明5:

次は10個です。

コップはつぶれない。
子供たちや参観している保護者から、「すげ~!」とため息が漏れる。

説明6:

次は5個です。

教師は、しっかりと演出する。さすがに5個では潰れると思っている児童は多いからだ。
しかし、コップはつぶれない。
「えぇ!!なんで~!!??」と大騒ぎである。
「何で!?」と呟いた子を大いに褒める。

指示2:

「何で!?」って思ったでしょう?その疑問が大切だ。
紙コップにかかる重さを計算します。

 正確には、「紙コップにかかる『質量の大きさ』を計算します。」というのだが、小学生は「質量」という概念は分からないので、混乱を招く。
 不正確だが、「重さ」と指示する。

指示3:

紙コップ15個で60kgを支えると、1個あたり何kgかかりますか? 計算式も書きます。

子供たちに、理科ノートに計算式を書かせる。
スクリーンに(15個のとき)と提示し、指名する。
子「60÷15=4 1個あたり4kg」
スクリーンに(60÷15=4  1個あたり4kg)と提示する。
「同じ人?」と挙手で確認する。
※算数で、「単位あたりの量」を勉強していれば理解できるが、シングルエイジの子供たちには、ここは省略して、
「15個の時、1個あたり4kgの重さがかかっています。」とさらりと流す。(以下、同じ)

発問2:

紙コップ10個で60kgを支えると、1個あたり何kgかかりますか?
式と答えをノートに書きなさい。

スクリーンに(10個のとき)と提示し、指名する。
スクリーンに(60÷10=6  1個あたり6kg)と提示する。
「同じ人?」と挙手で確認する。

指示4:

最後に、紙コップ5個で60kgを支えると、1個あたり何kgかかりますか?

岡本実践では、すぐに全員で言わせているが、小学生相手では、省略せずに、きちんと計算させる。
スクリーンに(5個のとき)と提示し、指名する。
スクリーンに(60÷5=6  1個あたり12kg)と提示する。
「同じ人?」と挙手で確認する。

説明7:

つまり、この紙コップは、12kgの重さがかかっても潰れないんだね。

子供「すごい!!」
子供「意外と丈夫なんだね!」
などと反応する。

説明8:

コップの数によって、「1個あたりにかかる力の大きさ」は変わります。
この考え方を「圧力」といいます。

スクリーンに「圧力(あつりょく)」と提示する。
言わせた後、ノートに写させる。

指示5:

これ、自分たちも実験してみたいでしょ?
班(4人)に1つずつ用意しました。

1つの班に、1枚の「コルク・パズル型マット」と15個の「紙コップ」を取りに来させた。

①ノートに「15個」「10個」「5個」…「1個」と表を書く。
②1人ずつ交代で挑戦する。乗れたら○、潰れたら×を付けていく。
③机を「コの字」に配置して、この中に実験装置を置き、乗る時には机に手をついてソッと乗る。
※これは、予め指示していなかったが、そっと乗るためにと、子供たちが自身で考案していた。椅子を応用している班もあった。

Hyou

子供たちに自由に試行させる時間を設けた。
保護者も子供たちに交じって参加してくださり、とても盛り上がった。

Ts3j2143
Ts3j2144

どの班も実験を終え、十分にやりきった雰囲気になったら、机を元に戻して、次に移る。

説明9:

もう一つ実験します。スポンジにレンガを乗せます。

教卓の上で、レンガとスポンジを使用した演示実験をする。
CCDカメラで映しながら行うが、当日は用意できなかったので、パワーポイントで実験の概要だけ映しだして、実験は見える位置で演示した。

発問3:

どちらがへこむでしょうか?

Renga

挙手で確認すると、全員が右側だという。
理由も尋ねた。
「縦にした方が、『圧力』が強くかかるから。」だという。

説明10:

やってみます。まずはレンガを横にして置きます。

一番へこまないものから、順に演示した。

説明11:

あまりへこみません。コップ15個のときと同じです。

説明12:

次にレンガを縦にして置きます。

横にしたときよりもスポンジがへこむ。

説明13:

へこみました。コップ5個のときと同じです。

雪に膝まで沈んだ画像を提示する。

Yuki

説明14:

雪の上を歩くと沈んで歩きにくいです。そこでスキー板を履くと、沈まずにすべられるのです。
コップ15個のときと5個分と同じです。

説明15:

このようなところにも圧力の考え方が応用されています。
みんながスキーに行ったときに、圧力のことを考えながら取り組めるといいですね。

5.先行実践

①小森栄治氏:「科学ノート(光・音・力 第12版)」
②パクフンミン氏:「2008年TOSS高校全国セミナーD表検定」
③岡本雄太郎氏:2011.10.22 埼玉授業力セミナー介入・解説付き模擬授業「圧力の導入授業」(中学1年 理科)(パクフンミン氏の追試)


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