①野菜や果物には、旬の時期があることを知る。
②旬の食べ物の良さを知り、進んで食べようとする気持ちを養う。
食材の名前を確認するため、カードを1枚ずつ見せ名前を言わせる。
見せたカードは、キャベツ・たけのこ・さつまいも・夏みかん・さやえんどう・きゅうり・トマト・かぼちゃ・里芋・桃・栗・じゃがいも・人参・レモン・ぶどう・柿・大根・苺・ほうれん草・なす・ブロッコリーの21種類である。
4人グループを作る。グループごとに食材カード(先に見せた21種類)と、季節カード(春・夏・秋・冬と書いたカード)を配布。
発問1:
食べ物には、自然に育てるとよくとれる季節がだいたい決まっています。どの食べ物がどの季節にとれるでしょうか。春にとれると思ったら「はる」のカードの上、夏にとれると思ったら「なつ」のカードの上に置いていきます。グループで協力して考えます。
約8分後、答え合わせをする。よく知っていそうなカードから順に見せ、「これはいつの季節かな?」と聞きながら黒板に貼っていく。
答えを言う。
春:キャベツ・たけのこ・さやえんどう・夏みかん
夏:かぼちゃ・きゅうり・なす・とまと・もも
秋:さつまいも・さといも・にんじん・じゃがいも・ぶどう・栗・柿
冬:大根・ほうれん草・いちご・レモン・ブロッコリー
※いちごについては、春も正解とした。
説明1:
今ではほとんどの野菜が一年中食べられますが、もともとは良く育つ季節が決まっていました。このように一番取れる時期のことを「旬」と言います。みんなで「旬」と言いましょう。
「旬」と言わせる。
発問2:
では、旬の季節の食べ物には、どんな良いことがあるでしょうか。栄養士さんに、お話を伺いましょう。
栄養士さんとの連携が取れない場合は担任が行う。
説明2:
トマトには、若々しく健康な体を保つ働きをするβカロテンが入っています。でも、季節によって入っている量が違います。
11月はこの位です(テープを貼る)。7月はどの位だと思う?
(じらしながら)これだけ入っています(テープを貼る)。
トマトの旬はいつですか?
トマトは、旬の時期の夏にたくさんの栄養があります。
説明3:
ブロッコリーにもβカロテンが入っています。
8月はこの位です(テープを貼る)。3月はどの位かな?
(児童の反応を見ながら8月の4倍の長さのテープを貼る)。
ブロッコリーは旬の冬にたくさんの栄養があります。
トマトのβカロテン:7月550μg、11月250μg
ブロッコリーのβカロテン:3月1600μg、8月400μg
説明4:
次に、みんなも聞いたことがあると思いますが、ビタミンCです。ビタミンCは身体の調子を整える働きがあります。4月のじゃがいもはこれ位です。旬の9月と7月は、これ位です。
ほうれん草にもビタミンCが入っています。9月のほうれん草はにはこれ位入っていて、旬の季節の12月は・・・この位です。
じゃがいものビタミンC:7月38mg、4月7.5mg
ほうれん草のビタミンC:12月80mg、9月20mg
じゃがいも、ほうれん草についてもテープを貼っていく。
βカロテンとビタミンCとでは単位が違うので実際の割合ではないが、視覚的なイメージを優先させた。
倍数は習っていないが、「4倍も入っている」と言う声が聞こえた。
説明5:
同じ食べ物でも、旬の食べ物は、栄養がたくさんあり、味もおいしいのです。
4枚のカードを準備しておく。
発問3:
旬の食べ物は、栄養が多いだけではありません。旬の食べ物は、季節に合った働きをしてくれます。どれがどの季節か、当ててください。
1つ目、「体を冷やす」「スタミナをつける」これは、いつの季節の食べ物でしょうか。
・夏だと思います。夏は暑いから涼しくするといいと思います。
児童の発言に対し、なぜそのように考えたか言わせる。
「体をあたためる」は?
・冬は寒いから、温かくした方がいいから冬です。
「かぜのよぼう」「おなかのちょうしをととのえる」は?
・秋だと思います。インフルエンザにかかる人が多いからです。
中には、秋のカードと「かぜ」「おなか」の文字の色が同じことに気付いて「色が同じだから秋」という声も聞こえた。
「きもちをさわやかにする」「わかさをたもつ」は?
みんなで言いましょう。
・春!
季節の食材には、次のような作用があると言われている。
春野菜:解毒作用、代謝促進、老化防止、気持ちの安定
夏野菜:体を冷やす、夏ばてに負けないスタミナをつける
秋野菜:風邪の予防、疲れ気味の胃腸の調子を整える
冬野菜:体を温める
説明する。
説明6:
今は秋なので、秋の食べ物を考えてみましょう。
胃腸の調子を整える食べ物には、さつまいも・栗・りんごなどがあります。
風邪を予防する食べ物には、しいたけ・栗・柿などがあります。
風邪をひきやすくなる冬に備えているのかもしれませんね。
指示1:
秋の食べ物を味わってみましょう。アンケートで、意外と食べたことがないと答えた人が多かった、栗を味わってみましょう。
事前に給食調理員さんに、日本栗をゆでて半分に切っておいてもらい、スプーンとともに時間を指定して教室に届けていただいた。
栗と紙ナプキン、スプーンを配る。
指示2:
今日の勉強で、分かったこと、思ったことを書きましょう。
時間のある限り発表させて終了。
【参考ホームページ】
・『野菜の旬と栄養価 ~旬を知り、豊かな食卓を~』女子栄養大学 栄養学部 生物有機化学研究室教授 辻村 卓まさる
・『野菜の旬 旬の時期に食べる野菜はおいしいし、栄養価も高い!』
・『抜群の栄養価! まさにキング・オブ・野菜 第9回 ほうれん草』他
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