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TOSSランドNo: 9303760 更新:2013年08月10日

国語テストの答え方10 《要約して答える》


要約して答える

 要約の問題は、テストの中では「要約しなさい」「「簡単に書きなさい」「「まとめて書きなさい」と書かれていることが多い。

ア.1の段落の要点(大切なこと)を書きなさい。
イ.~の言葉は、どんな考えから生まれた言葉ですか。簡単に書きなさい。
ウ.フロンガスの分解によってオゾンが減少していく過程を、まとめて書きなさい。
エ.□にあてはまる言葉を、「テレビ」「時間」「番組」の三つの言葉を使って書きなさい。
オ.この文章の小見出しとして、合うものに○をつけなさい。
カ.この文章は、何について説明していますか。一つに○をつけなさい。

 小学校のテストでは、オ、カのように選択問題であることが多く、記述式の要約問題は非常に少ない。(ア~エ程度しか見あたらなかった。)
 しかし、学力調査が始まり記述式の問題も出題傾向にあるので慣れておく必要がある。
 要約問題には字数制限がつきものだ。「何文字以内で」と字数が示される場合と、回答欄にマス目が書かれている場合がある。〔ただし、句読点は字数に含めない。〕というような断り書きがない限りは、句読点、記号も字数に含めることを指導する。
 答え方の基本はそのまま書き写すことと何度も書いてきたが、要約の場合は内容や意味が合っていれば文言は変えても間違いにはならない。
 さて、要約の方法は大きく分けて2種類ある。1つはキーワード方式(キーワードをつなげて要約文を作る方法)であり、1つはキーセンテンス方式(キーセンテンスを中心として要約文を作る方法)である。大雑把にいえば、物語文は前者、説明文は後者(段落ごとの場合は前者になることも多々ある)で行うとよい。 


1.キーワード方式(キーワードをつなげて要約文を作る)

 向山洋一氏の「桃太郎」の要約指導がこれに当たる。次のような手順である。

①桃太郎のあらすじを言わせる。
②20字以内で要約させる。
  多くは「ももから生まれたもも太郎が、犬・さる・きじを連れておにが島に行って・・・・」となる。
③キーワードを探させる。
  もも太郎・犬・さる・きじ・おにたいじ
 「おにが島」なども出されるが、「おにたいじ」と重複する言葉があること、どちらがより重要かを検討させることにより絞っていく。
④選んだキーワードを使って20字以内に要約させる。
  20字以内にするために思考が働く。児童から「平仮名を漢字で書いてもよいか」と質問が出たらしめた物である。要約したりまとめたりするときには意味が同じであれば書き換えてよいことを教える。平仮名を漢字にする、別の言葉に置き換える、など。
  大方、「桃太郎が、犬・猿・雉と共に鬼退治をした。」(20字)となる。
⑤キーワードの中で最重要語句を最後にし、体言止めにさせる。  

  桃太郎で終わる文に書き直しなさい。

 「犬・猿・雉と共に鬼退治をした桃太郎。」(18字)となる。
  要約文をすべて体言止めにしなければならないのか、ということについては違和感のある方もいるだろう。実は私もそうである。それで質問したことがある。向山氏は「体言止めでなければいけない、というわけではない。だが字数が節約できる。自分は体言止めがいいと思っている。」と話していた。それで私は「絶対に」とは言わない。字数に困ったときのアイテムとして指導している。
⑥正しい要約文は、ほとんど同じ答えになることを理解させる。

 これは、物語文である。物語文では、このキーワード方式が有効である。 


1.キーセンテンス方式(キーセンテンスを中心として要約文を作る)

 説明文ではどうか。
 段落ごとならキーワード方式で要約できる場合もある。が、うまくいかない場合もある。
 説明文には、事例と作者の主張の部分がある。事例と主張では主張の方が重要であるが、キーワードのみを追っていくと事例の部分の言葉に惑わされることもあるからだ。
 そこで、キーセンテンス方式を使う。

①段落の中で重要な文(キーセンテンス)を探す。
  作者の主張の現れている文である。事例は省く。
②キーセンテンスを使って、字数に合うように言葉を削ったり、付け加えたりする。
  付け加える場合は、同じ段落の中の言葉である。
③キーセンテンスが並列で2つ以上ある場合は、それらを組み合わせる。
④文章全体の要約については、結論の段落のキーセンテンスを基とし、他の段落の重要語句を付け加える。
  結論の段落のみの要約では、段落ごとの要約と同じになってしまう。あくまで文章全体の要約であるから、それ以外の段落の言葉を入れなければならない。


3.文字数を決める

 ところで、文字数はどうやって決めるか。
 まずは実際に自分で要約してみることである。要約した文が30字であるならば、20字で要約することを自分に課してみる。仮名を漢字にしたり、和語を漢語に直したりするのである。そこに思考が働く。20字で書けたとしたら、子どもに与えるなら少し余裕を与えて25字以内というように、児童の学年や実態に合わせて決めていく。教科書の文言をそのまま使って要約できる字数よりは少なく設定するとよい。


4.実際の指導(2007年「生き物はつながりの中に」の実践)

①キーワード方式

 桃太郎の練習から入る。
 桃太郎のあらすじを言わせた後、20字以内という条件をつけて1回目の要約をさせる。
 まず、要約の意味を板書し、ノートに書き写させる。

《板書》 要約・・・内容を分かりやすく短くまとめること。

説明1:

 普通は教科書に書いてある通り書き写さなければなりませんが、要約したりまとめて書くときは、意味があっていれば違う言葉に書き換えても構いません。

発問1:

 桃太郎の話を20字以内で要約しなさい。句読点も1字として数えます。

 20字と聞いて「無理」という声もあったが、平仮名を漢字にしてもいいかという質問もすぐに出た。
 「とてもすばらしい」とほめ、漢字にして良いことを告げる。

 4人が板書し、点数をつける。

1.桃太郎が鬼退治をしに行った。
2.桃太郎が鬼が島に鬼を退治しに行った話。
3.桃から生まれた桃太郎が鬼退治に行った。
4.桃太郎が鬼を退治しに行きました。
 百点満点で、1.50点 2.40点 3.40点 4.45点とつける。
 子どもが「どれも同じみたいなのにどうして?」と言う。そこで説明。

2は鬼が島、鬼退治、と重複した言葉があり、無駄な部分がある。
3も桃から生まれた、と桃太郎で重複あり。
4はまとまっているが、行きましたの部分が無駄がある。
1が1番良くまとまっている。
ただし、1は良いようだが20以内なのにあまりに字数が少ないのは良くない。20字以内なら20字にできるだけ近いのが良い。
 いよいよキーワードの説明。

説明2:

 4人とも、桃太郎と鬼退治という言葉は入っています。次に落としてはならない言葉は何でしょう。・・・(「きびだんご」の声あり)犬、猿、キジであることを確認。
 これらの言葉をキーワードといいます。キーワードを上手くつなげて20字以内にするのです。

 すると、学年1のやんちゃ坊主が「もう1回書き直したい」と言う。
 「書き直したいでしょう? では、やってごらん。」と言って書かせた。
 黒板にはところせましと子どもたちが群がり、要約文を書いていた。自分の名前と字数を書かせた。
 板書してから、字数が21字になっていることに気づいた子がいた。だが「それでいいから」と言ってそのままにさせた。

 書かれた文を見て、これまたあまり勉強の得意ではない子どもが、「みんな同じじゃん」と言う。
 「正しい答えは、みんな同じになるの」と言って、全員の文を読んでいく。

 文末が、「行く」となっているものが1つ、「いった」とひらがなになっているものが1つ。これらは減点。
 さて、21字になってしまった要約文、これを使って体言止めの指導をする。
 「桃太郎は犬、猿、雉を連れて鬼退治に行った。」となっている。

説明3:

 Sさんは21字になってしまいました。これを書き直してみます。桃太郎を一番後ろに持ってきて、
 犬、猿、雉を連れて鬼退治に行った桃太郎。
とすれば、1文字減って20字になります。

 子どもたちは「おー」と声を上げた。

 キーワードの探し方であるが、物語は結局は「だれが」「いつ」「どこで」「だれと」「何をした」が問題になる。つまり、設定そのものである場合が多い。
 第1に挙がるキーワードは主人公であろう。第2が「何をしたか」に当たる部分であり、あとは字数に応じて修飾語となる部分「いつ」「どこで」「だれと」を入れていく。もちろん、話が長くなればなるほど(要約の字数が多ければ多いほど)、話の筋をきちんと読み取る力がないと要約できないのは言うまでもない。。


②キーセンテンス方式

 いよいよ「生き物はつながりの中に」の要約に入る。
 生き物の特徴について、段落ごとに要約していく。
 2の段落を追い読み、個人読みのあと、「生き物の特徴について20字以内で要約しなさい。」と指示。
 ほどなく「キーワードがわかならない」という子が出てくる。そうそう、なかなかセンスがいい。これは説明文。物語のようにキーワードでは要約できないことが多い。

説明4:

 説明文では、まず、一番大切な文を探すのです。キーセンテンスといいます。その文を20字以内に短くしていきます。

 最後の文であることは多くの子どもが分かったようだ。
 その文には、「生き物は必要な物を取り入れ、不要な物を出す」という内容と、「内と外とでつながりあっている」という内容が書かれている。どちらも内容としては同じである。どちらを選んでも良い。後半部分を用いた子が多かった。
 昨日の「桃太郎」の学習を生かして体言止めにした児童も多かった。「生き物」を「生物」と漢語に直した児童もいた。
 熱中し、しかも楽しく取り組んだ授業であった。


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