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TOSSランドNo: 3871270 更新:2013年08月09日

【修正追試】根本式立ち幅跳び指導(小学校5年生)第一時


【修正追試】根本式立ち幅跳び指導(小学校5年生)

探偵ナイトスクープで、根本正雄氏が、立ち幅跳びを5cmしか跳べない主婦を143cmも跳べるようにした劇的な指導法。
5年生27名に追試した。

<第一時 実践>

様々な先生方の追試報告を読むと、根本先生の立ち幅跳び指導が収録されている「探偵ナイトスクープ」の映像を見せてから実践すると良いらしい。理由は以下の通りである。

①全国で有名な実践家である根本正雄氏(TOSS体育授業研究会代表)が開発した方法であるというため
②テレビでも、劇的な効果を実証された優れた方法であることが分かるため
③テレビの対象者が、物凄く感激している様子を見て、感動を味わいたいという気持ちを児童ももつため

 映像を通して、子供たちに、これから受ける授業が価値づけられ、意欲付けできるからである。成功のイメージがつけられることと、いわゆる権威づけができる。これから行う事の価値づけができるのである。
 しかし、生憎、私は映像をダウンロードし損ねていた。そこで、スポーツテストの直前に、子供たちの前で、次の様に宣言した。

指示1:

みんな、3年生や4年生の時に、跳べなかった人も、担任の先生に跳び箱を跳べるようにしてもらったでしょ?
今日は、あの方法のように、絶対に記録が伸びる方法で、立ち幅跳びを練習をします。

 この子たちは、3・4年生の時に、当時の担任から向山式跳び箱指導法を受けて、跳び箱の成功体験を持っていた。そのイメージを与えた。すると、子供達の目つきが「何だろう?」というように変わった。
 最初にお得感を与えてから指導に入ると効果的と感じた。

1.準備運動

①柔軟体操
 リズム太鼓に合わせて、1人、2人組で、柔軟をした。
 足やアキレス腱などの使う部分を中心にストレッチをした。

②無の世界
 元は音楽の飯田清美氏の実践。1分間、何も音を出さずに、シーンとして、体育館に寝転がらせた。
 一旦、心拍数を下げるために、鎮静化を図った。

2.場づくり

 児童に成功体験を味わわせるためにも、できるだけ根本先生の指導法の通りに授業を進めるように心がけた。
 しかし、場づくりは、写真のように、村田淳先生の修正追試を採用した。
 マットの片方を体育館の壁に付けるのである。

Kabenitsukeru

この方法では実践したお陰で、子供たちが跳ぶ時にマットがズレて動かないで済んだ。
大変有効な方法であった。

3.実態調査

指導する前に、全員の子供に計り方を指導した後、実態調査を行った。
1m定規を各班に渡して計らせると大変やりやすかった。
以下の通りである。

<1班> 1.151cm  2.132cm  3.152cm  4.105cm
<2班> 1.160cm  2.163cm  3.125cm  4.122cm
<3班> 1.166cm  2.100cm  3.138cm  4.108cm
<4班> 1.145cm  2.126cm  3.146cm  4.153cm
<5班> 1.106cm  2.129cm  3.158cm  4.173cm
<6班> 1.116cm  2.97cm  3.121cm  4.135cm
<7班> 1.120cm  2.93cm  3.88cm

4.テクニカルポイントの指導

 根本体育の特徴の1つは、安易に教え込まないことにある。根本先生からいただいた指導案にも、教師が一方的に説明しないことという注意書きがある。
 そもそも根本体育は、次の3要素で組み立てられている。

①テクニカルポイント ②発問・指示 ③場づくり
「根本体育直伝ホームページ」より

 今回も、最終的にコツ(テクニカルポイント)の説明は行うのだが、2種類の良い見本と悪い見本の教師による示範を見せた後、発問によって、「教えないで教える」方法を採用している。
 根本体育は、子供に、「できる」だけではなく、「わかる」喜びも同時に味わわせるところにも特徴がある。
 根本体育が目指しているのは、「体でもでき、頭でも理解できる体育」「知的な体育」である。
 以前、地方のTOSS体育セミナーで、教師の指示だけで子供を動かし、できるようにはなるのだが、なぜやらされているのかわからない指導をされた先生を、根本先生には珍しく極めて厳しく指導されているのを見た事がある。
 「できる」ことは素晴らしい事だが、それだけの体育を根本体育では厳しく拒絶しているのだ。だから、今回もテクニカルポンとを指導する方法は、原実践に忠実に実践した。
 すると、発問が優れている証拠に、こちらが教えたい3つのテクニカルポイントは、すべて子供から出てきた。一番難しいと思った「つま先から跳ぶ」というテクニカルポイントもちゃんと出てきて大変驚いた。

指示2:

先生が跳べない方法と跳べる方法でやってみます。どこが違うか、よく見ていてください。(ゆっくりと2回行う)
 A 跳べない ①膝が伸びている ②踵がついている ③手の振りあげ振り下げができていない
 B 跳べる  ①膝が曲がっている ②つま先で跳んでいる ③手の振りあげ振り下げができている

発問1:

A・B、どちらが遠くへ跳べますか。手をあげて下さい。人数を黒板に書きます。

人数を確認した後、次の発問をする。

発問2:

どうしてBの方が遠くへ跳べるのですか。意見のある人は発表してください。

子供「膝が曲がっていた方が、バネがあるので跳べる。」
子供「踵が着いていると跳べない。つま先で跳ぶ。」
子供「手を使うと体が遠くに行く。使わないと高く跳べない。」

説明1:

みんなの意見をまとめます。立ち幅跳びのコツは3つあります。
①膝を曲げます。この時、息を吐きながら、両手を下におろします。
②つま先で跳びます。つま先を蹴ると同時に息を吸いながら、両手を上に振り上げます。(最初からつま先の姿勢になる)
③着地する前、両手を下におろしながら、息を吐きます。膝は曲げます。

当然、言葉だけではなく、やってみせながら、説明する。
時には、やってみせて、一方的に説明をするのではなくて、子供たちに一緒にやらせた。
その場で、何回か跳ばせて確かめさせた。
根本氏によると、ここに、次の指導のポイントがあるという。

 ここが新しい提案です。呼吸に合わせて、動いていきます。①で全部息を吐き切ります。すると自然に膝は曲がります。両手をおろしながらすると自然に呼吸は吐けます。ここで一瞬息を止め、間(ため)を作ります。
 つま先は跳ぶ瞬間にするのではなく、最初からつま先立ちになっています。つま先立ちになっていると、自然に前傾姿勢になり、斜め前方に跳べます。蹴ると同時に両手を上げます。手足の協応動作ができます。跳ぶタイミングが大切です。
息を吸います。
 最後は両手を下に下げながら着地します。この時、息を吐きます。息を吐くと、膝は自然に曲がります。
 イチ、ニー、サンと声を出させて跳ばせると呼吸を強調しなくてもできます。
「根本正雄氏指導案」より

 この指導のポイントについては、次のように画用紙に書いて、子供たちがいつでも確かめられるようにした。
 しかし、子供たちは、画用紙を見る余裕はあまりなかったように見受けられた。

①膝を曲げる  息を吐く  イチ
②つま先で蹴る 息を吸う 二ー
③ 着地する   息を吐く  サン

その場での練習の時に、イチ、二ー、サンと何度も声を出すように指導した。
次に声に合わせて膝を曲げる、つま先で蹴る、両手を振り下ろして膝を曲げるを跳ばないで、その場で練習させた。

5.跳び箱を使った場づくり
Kabe2
Kabe3

 今回の「根本式立ち幅跳び指導法」では、マットの上に跳び箱を乗せてそこから跳ばせる方法が採用されている。すぐに、「飯田・根本式さかあがり指導法」を思い浮かべた。「跳び箱→踏切板→マット」と段階を踏む方法はまったく同じ思想だ。
 千葉大学での向山洋一氏の講義の中で、運動ができるようにさせる指導のコツの1つとして、次のように述べていた。

「運動ができた時と同じ状態を体感させて、段々放して行くといい。自転車の補助輪を付けて、段々外して行くのと同じだよ。(文責:筆者)」

これを「成功体験の連続指導」と言うのだという。
「向山式跳び箱指導法」も、「飯田・根本式さかあがり指導法」も、まったく同じ思想である。
この「根本式立ち幅跳び指導法」もまったく同じ思想だ。
近年の特別支援教育でいう「エラーレス・ラーニング」になっている。

指示3:

3つのコツを身に着けて、遠くへ跳ぶ練習をします。
 ①跳び箱1段の台から跳びます。つま先を台にかけて跳びます。
 ②次は踏み切り板の角につま先をかけて跳びます。
 ③最後はマットから跳びます。最初から最後までつま先で立ち、跳びます。
 跳び箱、踏み切り板、床の順番で跳びます。

しばらく練習したところで、時間がきてしまった。
原実践の区切りとは異なるが1時間目はここで、終えた。


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