TOSSランド

コンテンツ登録数
(2019/11/21 現在)

21654
TOSS子どもランド TOSSオリジナル教材 TOSS動画ランド TOSSメディア TOSS-SNS TOSS公式(オフィシャル)サイト
TOSS子どもランド
TOSSランドアーカイブ
TOSSランドNo: 7537820 更新:2013年07月31日

【決定版】「学べない人のために学ぶのだ(吉田松陰)」の授業


【決定版】「学べない人のために学ぶのだ(吉田松陰)」の授業

 「長谷川博之夢現塾」での模擬授業後の長谷川博之氏の指導を受けて以来、たくさんの先生方のアドバイスを受け、改訂をしていった。
 谷和樹氏のサークル「和(のどか)」で【改訂版2】の授業を行い、いただいたアドバイスをもとに、久野歩氏のサークル「Ruscello」で【改訂版3】の模擬授業をした。
 これらの過程を経て、様々な修正を加え、最終的な指導案を確定した。

授業の主張

 「学校で学ぶこと」には、様々な意味があることを考えさせる。

1.主題名

 「なぜ学ぶのか?」(小学校5年生 27名)

2.主題設定の理由

大東亜戦争(太平洋戦争)の終戦後、日本の学校では、「勉強は自分自身のためにするものだ。」と無意識に繰り返し教えていることが多い。「あなたのためでしょう!」「自分自身の幸せのためでしょう!!」という説教を保護者も教師もよくする。そこには、「人のために勉強をする」という観点がない。
 高度経済成長期の学歴社会なら、「自分のため」だけで通用したのだろうが、価値観が多様化している現代社会において、それだけでは、子供たちは納得しないだろう。そのため、自分のためだけならば、自分がどうでもよければ、勉強などしなくてもよいという身勝手な考え方が横行する結果となっている。
 遥か明治維新以前の日本では、松下村塾において、吉田松陰は、弟子たちに、「(様々な事情があって)学べない人のために学ぶのだ。」という教えを遺したことが知られている。その言葉や東南アジアの国のためになるから、学ぶことが楽しいという子供たちの想いをヒントに授業を組み立てた。

3.年間指導計画における本主題との関係

小学校学習指導要領 第3章道徳には、道徳教育で児童に指導する内容として以下のように示している。

1.主として自分自身に関すること。
2.主として他の人とのかかわりに関すること。
3.主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。
4.主として集団や社会とのかかわりに関すること。

これをさらに、具体的な教材や、具体的な授業方法の段階では以下の表のように考えている。

E959b096e7dbec37c2634e47c39f938a769c4bb1_jpg

そもそも、道徳授業は、日常の道徳教育の「要」としての役割を果たすものであり、「学校・学級経営」とは切っても切れない関係にある。そのため、上の図に示したように、日常の学校・学級経営の土台の上に、道徳授業を位置付けている。
小学校学習指導要領 第3章道徳にも、以下のように示されている。

第2の内容は,児童が自ら道徳性をはぐくむためのものであり,道徳の時間はもとより,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間においてもそれぞれの特質に応じた適切な指導を行うものとする。その際,児童自らが成長を実感でき,これからの課題や目標が見付けられるよう工夫する必要がある。

したがって、日常の「学校・学級経営」の上に根差し、本時の授業では、「なぜ、学校で学ぶのか?」という疑問に対し、様々な人々の見解を知り、それをもとに、子供達なりに考えを持たせていく。

4.発問・指示

この授業には、次のパワーポイントのコンテンツを使用して実践した。

このファイルは表示出来ません。以下のリンクからダウンロードして閲覧して下さい。

添付ファイルをダウンロードする(_____________.ppt)

Ed6c288456d06f525306d5753212d7d8d835820c_jpg

発問1:

あなたは学校で何のために勉強するのですか?

・将来のため。
・いい学校に入るため。
・自分で生活するのに困らないようにするため。

説明1:

まとめると、「自分のため」に勉強しているのですね。

説明2:

東南アジアの学校へ通っている子供たちです。

東南アジアの学校へ通っている子供たちの5枚の写真を提示していく。

発問2:

「どんな様子ですか?」

・楽しそうです。
・すてきな笑顔です。

説明3:

 この子達はみんな学校が楽しいそうのだそうです。
 それは、「□のために勉強をするから。」なのだそうです。何のために勉強をしているのですか?

・将来のため
・自分のため

説明4:

自分が勉強していることが、将来住んでいる村や国のためになるから、学校の勉強が楽しいのだそうです。

説明5:

先生の友達で貧しいインドの村に学校を建てた人から聞いた話です。
カヴィータちゃんという11歳の女の子がいました。

カヴィータちゃんが、家事のために、学校に行けないでいる様子を取材したニュース画像を提示し、そのことに触れる。

発問3:

彼女はこんな状態でした。(パワーポイントに次の画像のような状態を写す)
あなただったら、こんな状態で学校へ行きたいですか?

Imgcacactr1

・行きたくない。
・恥ずかしい。

説明6:

本人の話です。

本人のインタビュー映像を流す。

発問4:

何と言っていましたか?

子供「学校へ行けて嬉しいと言っていました。
子供「教師になりたいと言っていました。」

発問5:

なぜ、教師になりたいと言っているのですか?

子供「教師になって将来、故郷の子供たちを救いたいから。」

説明7:

カヴィータちゃんの他にも、「My Dream is Teacher.」と夢を書いた子は、将来教師になって、故郷を発展させるために、楽しそうに勉強しているのだそうです。

Benkyou2

説明8:

今から150年以上前の日本に、吉田松陰という人がいました。
後の時代のリーダーになる人物をこれだけたくさん育てた、塾の先生でした。

Benkyou3

その吉田松陰は、自分の教え子たちに、「何の為に学ぶのか?」と尋ね、「学べない人のために学ぶのだ。」と答えました。

Benkyou4

発問6:

「学べない人のために学ぶのだ。」つまり、誰のために学ぶと言いましたか?

Benkyou5

「人のため」

説明9:

「勉強をすること」には、いろいろな意味があるのですね。

Benkyou6

指示1:

あなたは、何のために勉強をしようと思いますか?
今日の学習を踏まえて書きなさい。

【参考文献】

1.鈴木恒太「学べない人のために学ぶのだ(吉田松陰)」の授業化
2.「学べない人のために学ぶのだ(吉田松陰)」の薮原先生の修正追試
3.長谷川博之氏「長谷川博之夢現塾」資料
4.谷和樹氏「和(のどか)」例会資料
5.『井戸よりも学校を』(梶原郷著・未出版)
6.『現代の帝王学』(伊藤肇著・プレジデント社)
7.梶原郷(東京学芸大学3年次教育実習精錬授業)「インドに学校を建てる授業」道徳授業指導案
8.HP「ニランジャナスクールとは?」
9.東京学芸大学CLIPホームページ
10.特定非営利活動法人 アジア子供支援フジワーク基金
11.Welcome to Niranjana
12.プロジェクト「CLIP」×「BLOG」
13.がちゃ@の右往左往ドタバタものがたり。
14.映画『僕たちは世界を変えることはできない~But we wanna build a school in Cambodia.~』(深作健太 監督)
15.『僕たちは世界を変えることはできない』(葉田甲太著 小学館文庫)


0回すごい!ボタンが押されました

コメント

※コメントを書き込むためには、ログインをお願いします。
New TOSSランド