TOSSランド

コンテンツ登録数
(2019/06/16 現在)

21642
TOSS子どもランド TOSSオリジナル教材 TOSS動画ランド TOSSメディア TOSS-SNS TOSS公式(オフィシャル)サイト
TOSS子どもランド
TOSSランドアーカイブ
TOSSランドNo: 3634025 更新:2013年06月26日

夏休み中の交通事故を防ぐ道徳授業


夏休み中の交通事故を防ぐ道徳授業

=夏休みなどの長期休みの前にすると効果的な授業=

 放射能(2011年現在、放射能漏れによって直接人命を奪った事例はない。)よりも、飛行機事故よりも、はるかに人の命を奪っているのが、交通事故である。
 あまりに身近すぎて、意識していないことが多い。
 本実践は、新しく子供たちを担任すると、夏休み前に必ず実施している道徳授業である。
 夏休み前は、子供たちは浮かれている。しかし、かわいい教え子を交通事故で失わないように、力のある資料で、交通事故が如何に悲惨な結果を生むのかを心に刻ませると同時に、自分達にも実践できる交通事故防止のための具体策を考えさせていく。
 当日の授業では、パワーポイントを使って、映像や写真や、作文を提示していった。
 しかし、パワーポイントが無くても、手紙を読み上げたり、写真を拡大印刷して提示したりすることで追試は可能である。

1.実際の交通事故

①自転車事故の映像を見せる
※身近な自転車と自動車の衝突事故や、自動車と歩行者の衝突事故を起こた時の映像を見せる。しかし、子供の心への影響を考えて、ぶつかる直前のところで止める配慮をする。

②事故現場の写真を3枚見せる
※但し、衝撃が強すぎるものを見せないように注意する。

2.事故が起きると悲しむ人の存在

発問1:

あなたが交通事故に遭って、重傷を負ったとします。悲しむ人は誰ですか?ノートに書きなさい。

<子供の反応>
・親
・先生
・家族
 ここで、「事故を起こした人」が既に出てきた。
 今回の実践では出てきたが、後で発問するので、出てこなくてもよい。

説明1:

交通事故で孫を失くしたおばあさんの話をします。

1.いつものように自転車で塾へ行った。
2.いつものようにその子を見送った。
3.孫が事故に遭うなんて、少しも思っていなかった。
4.塾へ行く途中、自動車にはねられて、命を落とした。

4.事故の被害者の肉親の気持ちを考える

発問2:

孫が事故に遭って亡くなってから、おばあさんは、どうしたと思いますか?

<子供の反応>
・泣いた。
・悲しんだ。
・事故を起こした人を責めた。

5.被害者の肉親の実際のエピソード

説明2:

おばあさんは次の様に言ったそうです。

わしが、あの子に行くなと言えばよかったのに。 わしが止めなかったために、あの子を殺してしまった。

「どうしようもないことなのに、家族と言うのは自分を責めてしまうのですね。」

6.被害者以外に悲しむ人

発問3:

他にも悲しむ人がいます。誰ですか?

これは既に最初に出ていた。
「事故を起こした人」
ここで、初めて、上記の意見が出てくることも多い。

7.死亡事故の場合、事故を起こした人はどうなってしまうのか?

説明3:

交通事故の例ではないですが、例えば、仮に君たちが何か悪い事をしたり、いじめで人を殺してしまったりすると、自分だけでなく、その家族までこんな悲惨な目に遭います。

映画「誰も守ってくれない」(予告編)を視聴させる。
http://www.youtube.com/watch?v=5g5ZMZVvIoA
※これは、映像ではなく、語りを入れてもよい

説明4:

仮に、交通事故でも、死亡事故になると、同じような思いをすることもあります。
わざとだとか、わざとでないかとかは関係ないのです。
交通事故(事件ですが)は、被害者だけでなく、加害者も不幸になってしまうのです。

8.交通事故を起こしてしまった人

説明5:

「交通事故を起こした人」は、次のように言っています。

「人を3人も殺してしまった。私の人生はもう終わりだ…。そう思いました。」
高速道路でトラックを運転中に、死亡事故を引き起こし、禁固2年の実刑判決を受けた元運転手(27)は声を震わせた。
元作業員(21)は、信号機のない交差点で一時停止を怠り、出会い頭に乗用車と衝突。 相手側の乗用車の少年3人を死なせた。当時十代だった彼は免許を取ってからわずか8ヵ月、初めての事故だった。
建築関係の職に就いたばかりのこの作業員は、一瞬にして自由を失い、食事や入浴の時間、歩き方まで決められた“償いの日々”を送ることになった。
公判中などに被害者の遺族を何度も訪ねた。しかし、線香をあげさせてくれた家は1軒だけ。
「息子を返してくれ!」と叫ぶ遺族に、「申し訳ない」としか言えなかった。
「遺族の声が残って消えない。」彼の心には“一生消えない十字架”が焼き付いている。

9.交通事故で親を亡くした子供の気持ち

説明6:

「交通事故でお父さんを失った女の子」の作文です。

私が病院へ行った時には、父はもう死んだ人のように、青白い顔で寝かされていました。
枕元の器には、赤い血や、朝、母がおいしいお弁当を作ってあげたはずのご飯がどんどん出されていくだけでした。
父は、どのようにしてはねられたのだろう。その瞬間の父の心はどうだったのだろうか。
その時ちょうど居合わせた人の話によりますと、ガンと頭を打ち、その頭を抱えながらも、国道をはって、盛んに叫んだらしいのです。
かわいそうに。父もきっと必死だったでしょう。
でも、誰も寄りつこうとはしてくれなかったようです。
そんな、かわいそうな父を思い浮かべると、もう胸がつまって、いても立ってもいられなくなりました。
あれから、やがて1年になろうとしますが、もう一度、正常な体で私の目の前へ現れてほしい。
これが、今の私のたった一つの願いなのです。
でも、そんなことを言ってみたところで、父は帰ってきてはくれません。仕方のないことなのです。
私と同じ目に遭っている人が、この国には、何万、何十万といるのです。
しかし、今後は私のような悲しい思いをする友を、一人もつくりたくはありません。
何かよい方法はないのでしょうか?

10.交通事故を起こさないようにするために

発問4:

「交通事故を起こさないようにするために、あなたにできることは何ですか?」

・青信号でも手を挙げて渡る
・ななめ横断をしない
・お父さんが運転する時に注意してもらう
・旅行に行く前に「安全運転してね」と家の人に言う。
ほか

11.交通事故で子を亡くした親の気持ち

説明7:

「交通事故で子を亡くした親」の気持ちです。

 我が子が自分より先に死ぬなんて夢にも思っていませんでした。
 小学校に入学し、初めての夏休みを満喫し、2学期が始まる直前でした。
 安全運転を怠った10トントラックの運転手は、周りの車が警笛を鳴らし、自分自身も何かあたった感覚を覚えながらも止まることなく、悠佑を自転車ごと巻き込み、死亡させました。
 いつもバカ笑いしている、騒がしいほどに元気一杯だった悠佑。
 そんな我が家の明るい光は一瞬にして消えました。
 この世のどこを探しても、私が産んだはずの小さな命は消えてなくなりました。
 「ただいま」の言葉もなく、「お母さん」と呼ぶ声も聞こえず、あれから3年、醒めぬ夢を見続けています。
 ランドセルも学習机もピカピカのまま。
 それが売り出される季節はどうしようもなく苦しいです。

 会いたい、会いたい、会いたい…。
 もう一度会いたい、抱きしめたい。

12.交通事故で親を亡くした子供の気持ち

説明8:

最後に、さっきの「お父さんを失った女の子の作文の続き」です。

お互いが自分自身で交通規則を守り、気を付けて運転し、また歩行することにより、交通事故は防げます。
交通規則なんか守って当たり前だと思うのですが、それも守れない人がいるのですから、事故が起こるのです。
私のような、生涯、父の面影ばかりを懐かしく追い求めなければならない、悲しい交通事故遺児が、どうか増えませんように…。

<子供たちの感想>

1.
 やっぱり、交通事故が起きて人が亡くなってしまうと、みんな悲しむのだなぁと改めて感じました。
 ぼくもお父さんが車を運転している時、気を付けてくれるように頼みます。自分は道を渡る時、周りをよく確認したいです。

2.
 交通事故は、身体にケガさせてしまうだけではなく、人の心にもケガをさせてしまうことを知りました。
 ぼくは、これからも、道を通る時に車が来ないかをよく確認したり、道路に飛び出さないようにします。

3.
 私は、「絶対に交通事故を起こしてはいけない」と改めて実感しました。
 車で人をひいてしまった側も、ひかれてしまった側も、つらい思いをするのだと分かりました。
 私も、交通事故に遭わないように夏休みを過ごしたいです。

4.
 ニュースを見ていると、このようなニュースが毎日起きています。
 ひいてしまった人は、何の悪気もないのに、人の命を落とさせてしまうことが怖いと思いました。
 日本には、交通事故遺児がたくさんいると知ったので、これからは、みんなが安全運転をして、交通事故がなくなるといいと思っています!!
 自分が気を付けたいことは、横断歩道を渡る、信号無視をしないということです。きちんと守りたいです。

5.
 いつ事故をおこしてしまうかわからないので、お父さんやお母さんに「いつも、交通事故には気を付けてね」といってあげたいです。
 そして、私が事故に遭ってしまうと、私に関わる全ての人が悲しくなってしまうので、私も事故に遭わないようにしたいと思います。

6.
 交通事故や何かをした時に、一番苦しむのは、自分だけではなく、親や周りの人だということが分かった。
 交通事故遺児がこの世には何人もいるから、その人たちを増やさないように、交通規則を守って、安全に自転車等を運転しようと思った。

7.
 今日は、命の大切さについて、勉強しました。
 交通事故でお父さんを亡くしてしまった女の子の「交通事故をなくして欲しい」という願いがかなうといいです。
 また、人を死なせてしまった人も、一生辛い思いをして、一生十字架を背をわなくてはならないことをも分かりました。
 それは、とても苦しく、つらいことです。
 被害者側も悲しいけど、加害者側も同じ様につらい思いをしていることを初めて知りました。
 これからも交通ルールを守りたいです。

【参考文献】

1.『自分の身を守る3原則』(TOSS向山・小森型理科研究会・新牧 賢三郎 編・明治図書)
http://www.meijitosho.co.jp/detail/?isbn=4-18-522218-1
2.警視庁HPより「交通安全」
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/index.htm


0回すごい!ボタンが押されました

コメント

※コメントを書き込むためには、ログインをお願いします。
New TOSSランド