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TOSSランドNo: 1116028 更新:2012年12月01日

「海の命」(小6・光村図書)は主題文の検討で討論になる


制作者 赤石賢司

1、子供が書いた主題文

指示1:

海の命の主題は何か。
書き出しを“人間は”とか“世の中は”にして書きなさい

子供が書いた主題文は次の2つの考えに分かれた。
A「自然は大切にしよう」派
人間はむやみにいろいろな動物の命を奪ったりするけれど、同じ生き物に代わりはないのだから、むやみに動物を殺してはいけない。
B「夢はかなう」派
人間は前に一歩一歩進み、試練を乗り越えて夢を実現するものだ。
大きく分けて2つの考えに分かれた主題文をめぐって討論になった。

2 主題文への賛否を書かせる

指示2:

大きく分けて2つの考えに分かれました。
自分はどちらに賛成するか、ノートに書きなさい。
どちらに賛成するか、ノートに書けたらノートを見せに来なさい
なぜそちらに賛成か、理由を1,2,3とたくさん箇条書きしなさい。
1つ、理由が書けるごとにノートを見せにきなさい。

A「自然は大切にしよう」派が書いた理由の一部

P68最後の行に、巨大なクエを岩の穴で見かけたのにもりを打たなかったことは、もちろん太一は生がい誰にも話さなかった」と書いてあって、このことをみんなに教えると大魚が殺されてしまうからいわなかったのだ。自然を大切にしようという考えに近い。
P54L4に「ぼくは、漁師になる。おとうといっしょに海に出るんだ」と書いてあるけれど、結局太一はいっしょに海に出ることができなかった。夢はかなわなかった。
P65L10に「この魚をとらなければ本当の一人前の漁師にはなれないのだと太一は泣きそうになりながら思う」 と書いてある。自分が漁師になるより、大魚のほうが大切だと思ったのだから自然を大切にしようが近い。

B「夢はかなう」派が書いた理由の一部

P54L6のところにも書いてあるように、太一には夢があり、P56L4で夢が実現し、村一番の漁師になり、P68L7にも書いてあるように、村一番の漁師であり続け、と、努力の結果を書いてあるから。 
P65L9に、「これまで数限りなく魚を殺してきたのだが、こんな感情になったのは初めてだ」と書いてあるが、もし、命を優先するのなら、「数限りなく」というほど魚を殺さなかったと思う。魚を殺すのは、太一が漁師だからだ。漁師というのは太一の夢だから、Bの考え。
P54L6に「ぼくは漁師になる。おとうといっしょに海に出るんだ」と書いてあって、最後のP68L7に「太一は村一番の漁師であり続けた」と書いてある、これは太一の夢がやっと実現したものだから、Bと考える。

3 討論の前に班の中で自分の考えを発表する

ノートに意見を書かせる。
同じ考えの子供同士、相談もさせる。
その結果は2に示したようなものになった。
討論の前に子供がノートに書いた理由を班で発表しあう時間を設ける。

指示3:

自分の考えを班で発表して、他の人の意見も聞きなさい

この方法は向山洋一「学級通信 アチャラ」№47から学んだ。
班で発表しあった後、いよいよ討論に移る。

4、無指名討論する。

以下の指示で無指名討論した。

指示4:

机をいつもと同じに向かい合わせにしなさい。
先生は指しません。言いたくなったら自分で立って意見を言ってごらんなさい

「海の命」の主題をめぐる無指名討論が10分ほど続いた。

「海の命」の主題をめぐっての無指名討論の概略

P64L5に、「不意に夢は実現する」と書いてある。だから、Bの考えに近い。
P66L3に「太一は瀬の主を殺さないですんだのだ」と書いてある。せっかくであった大魚を殺さないのだから、夢をかなえることよりも命を大切にするほうを選んだ。Aだと考える。
P65のL10に、「この魚をとらなければ、本当の一人前の漁師にはなれないのだ」と書いてある。これは、太一は殺そうという気があった。命を大切にするのではなく、自分の夢の実現を求めている。だからBだ。
太一はクエに出会った時点で夢をかなえている。だから、Bだ。
もし、Bならば、太一は、クエを殺してしまっているはずだ。しかし、太一はクエを殺さなかった。クエの命を大切にしたのだから、主題はAだ。
太一の夢は大魚に会うことだ。太一は大魚に会っているから夢がかなった。
太一は与吉じいさの弟子になって一人前の漁師になる修行を何年もした。そして大魚にあったのだから、夢がかなった。
P66L4に「太一は瀬の主を殺さないで住んだのだ。大魚はこの海の命だと思えた」と書いてある。大魚を海の命と思えるのだから、命を大切にしようと考えたのだから、Aに賛成だ。
P63L9に「これまでに数限りなく魚を殺してきた」と書いてある。命を大切にするのなら数限りなくなんていうほど魚を殺せない。太一が漁師になるのが夢で、漁師になったから殺せたのだ。夢をかなえるのが主題だ。
大魚を海の命と思えたのは、太一が漁師になったからそう思えたので、漁師にならなければそうは思えなかった。だから、夢をかなえるBに賛成。
漁師になるのが夢だったというのはどこで分かるのか。
P56L11に「太一は無理やり与吉じいさの弟子になった」と書いてある。夢を求めて無理やり弟子になっているのだから、漁師になるのが夢だと分かる。
P65L10に「この魚をとらなければ、本当の一人前の漁師にはなれない」と書いてある。太一は結局大魚を取らなかったから、自分が漁師になることよりも大魚を大切にしようと考えた。Aの考えだ。
P64L3に「太一は瀬の主を殺さないですんだのだ」と書いてある。瀬の主を殺して一番の漁師になりたかったという夢はかなわなかった。太一の夢はかなっていない。
瀬の主を殺すのが一番の漁師だとどこから分かるのか。
太一の夢は漁師になることが一番で、次の目標がクエに出会うこと。漁師になりクエに出会ったことで夢は2つかなっている。


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