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TOSSランドNo: 3809536 更新:2013年01月06日

学級経営は「自動車のハンドル」である


 学級経営は「自動車のハンドル」である。
 遊び心があるから、学級は潤い、たくましくなっていくのである。

1 ハンドルの「遊び」の効用

 自動車のハンドルには、「遊び」がある。
 簡単にいえば、「ハンドルをちょっと切っても、自動車が反応しない部分」のことである。
 ハンドルには適度な「遊び」があることで、快適な運転が可能になる。
 普通は、ドライバーの反応に敏感に反応したほうが、的確に運転できると考えがちになる。
 しかし、それでは逆に運転していて疲れてしまうのだ。
 「遊び」がないということは、ドライバーのちょっとの反応にも自動車が反応してしまうということである。
 つまり、絶えず自動車が微妙に揺れ続けるという状態になる。
 「遊び」がないと、自動車は過敏に反応してしまうのである。
 ドライバーは常に自動車の挙動に神経を注がなくてはならなくなる。運転するたびに疲れてしまう。
 同乗者も、絶えず揺れ続ける自動車になど乗りたいはずがない。ドライバー同様に疲れてしまうからだ。

2 学級経営も「遊び」が必要

 学級経営もハンドルと同様である。「遊び」が必要である。

ここでいう「遊び」とは、大きく次の三つを指す。

 ① 許容範囲    ② 遊び心    ③ まわりの目を意識し過ぎないこと

 担任によって学級経営はちがう。
 細かい決まりまでもガチガチに決めて、学級経営にあたる担任。
 決まりはあるが、形式だけであり、何でも許してしまう甘い担任。
 ①の許容範囲が厳しすぎるということは、ハンドルの「遊び」がほとんどない状態であり、甘いということは、ハンドルの「遊び」が多すぎるということである。
 神経質な教師の学級は、子どもたちも神経質になる。
 甘い教師の学級は、子どもたちもだらしなくなってしまう。
 どちらにせよ、学級という自動車の同乗者である子どもたちは、快適に乗ってることはできない。常に車酔いの状態になる。
 また、「遊び心」がない教師というのも問題である。
 教師の「遊び心」は、学級文化を開花させる。ハレの文化もケの文化も開花するようになる。
 「遊び心」で、さまざまな裏文化が生まれる。さまざまなイベントの企画が生まれ、さまざまな主役が誕生する。
 学級の主役がめまぐるしく変わるということになり、常に新しい風が学級内に吹き込まれることになる。
 学級の主役が常に決まっているということは、空気の流れが停滞していくということである。
 そして、「まわりの目を意識しないこと」という「遊び」である。
 まわりの目を過度に意識するということは、ハンドルの「遊び」がない状態になるということである。
 教師が常に神経質になってしまうため、子どもたちは、教師の微妙なハンドル操作に合わせなければならない。
 うまく対応できる子どもたちは、簡単に対応するかもしれないが、発達障がい児や困り感をもつ子どもたちは対応などできるわけがない。
 その結果、学級内に亀裂が生じ、いじめが発生することになる。
 教師は、まわりの目を意識しすぎないことだ。
 教師は、まわりの目に合うようにと子どもに何でも強要してはいけないのである。

3 学級経営での「ハンドル操作」

 学級経営をハンドルにたとえると、次の二つに大別される。

 ① 教師の運転技術
 ② 教師の行程プラン

 「しっかりとハンドルを持ち、ゆとりをもって安全運転をし、教師が設定した目的地(=目指す学級の姿)まで快適に運行する(学級経営をおこなう)。
 時には寄り道もいいだろう。貴重な経験をすることになるからである。
 しかし、それだけでは子どもたちに「生きる力」は育たない。
 次のことも必要だ。

 時には子どもたちにハンドルを持たせてみる。

 同乗者である子どもたちは、いつかは下車し、次の自動車に乗る。あなたの自動車にいつまでも乗ってはいないのである。
 「先生、ありがとう」とお礼を言いながら堂々と降車して乗り換えをする子どもたちに育てたいものだ。
 そのためには、時には学級の運転を任せてみることが必要である。それを「学級自治」という。
 向山洋一氏は、卒業式のクラス解散の際に、「一匹狼のたくましさと野武士の如き集団を」というメッセージを贈った。
 「たった一人でも集団にたちむかえる勇気を持った狼」であり、「荒々しく猛々しい一匹狼の集合体」であると向山氏はいう。
 そして、それは「敗北の中からつくられる」と述べている。つまり、「たくましさ」は「失敗や敗北、後悔そして挫折の中から生れる」ということである。
 子どもたちにハンドルを持たせる場面を常に考える教師の子どもたちは幸せである。
 そのようなことを考える教師は、「覚悟」を常に懐に抱き、「どの子も包み込む慈愛に満ちた心を有しているからである。


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