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TOSSランドNo: 4165465 更新:2013年01月05日

「叱り方」も学級復帰までで完結


1 叱る場面は限定される

 叱らないで叱る。

 意外に使っていない教師の「叱り方」である。

 ① 目(視線)    ② 動作    ③ 指示

 この三つを入れるだけで、言葉による叱り方は激減する。叱る場面は限定されるのである。

 「①目(視線)」とは、「見て制する」ということである。すぐれた教師は、眼力だけで空間を制することが」可能だ。
 見るにしても、「さっと見る」「じっと見る」「じっくり見る」とさまざまな使い方がある。
 つまり、時と場合によって、見る時間を変えるのである。その使い分けで子どもを制することができる。
 また、それに見る回数を加えることで、多様な制しかたが可能になる。
 向山氏の授業ビデオには、「見る時間」と「見る回数」を使いながら子どもの勝手な行為を制する場面が収録されている。
 ぜひ見ておきたいきわめて貴重な場面である。

 「②動作」とは、手やうなずきなどのかすかな動きから、その子の席のところまで歩いていくという大きな動きまでを含む。
 学級経営が安定してくると、教師のかすかな目や手の動きで子どもが反応するようになる。
 見ながらうなずくだけで「もうやめなさい」ということを相手に伝えることができるようになるのだ。
 学級経営が安定している教師ならそのような経験はあるはずだ。
 いたずらをする子の席のところに行くというのも効果的な方法である。
 教師が近づけば、必ず子どもはいたずらを止める。おしゃべりもなくなる。
 その子の机に手をかけると、その子の緊張感は、さらに増す。
 教師は、その場にいながら別のやんちゃ君を目で制すればよいのである。

 「③指示」とは、「はさみをしまいます」「教科書を出します」のように、してほしいことを指示することも指す。
 教師は叱っているのではない。してほしいことを指示しているだけである。
  「○○くん、立ちます」と指示して立たせることもある。その場合は、立った後ですぐに「座ります」と言うだけである。
 それだけでいたずらを止めることもある。

2 叱る際のポイント

 ① 行為を叱る。人格を叱らない。
 ② 叱るときは短く。ほめるときはとっても長く。
 ③ 品よく叱る。
 ④ 可能性を信じる叱り方をする。
 ⑤ 叱った子をすぐに学級に復帰させる仕組みをつくる。
 ⑥ 事情を必ず聞く。
 ⑦ 時には理由を話しながら叱る。
 ⑧ 自分の言葉に酔わない。
 ⑨ 明確な基準で叱る。
 ⑩ プライドをくすぐる叱り方をする。
 ⑪ 時には騙されてやる。
 ⑫ 過去を持ちだして叱らない。
 ⑬ 他と比べて叱らない。
 ⑭ 叱ったなら、その五倍ほめる。
 ⑮ 「もう、しない」と約束したなら信じ切る。
 ⑯ 叱る前に「この場面は、本当に叱るに値する場面なのか」と考える。
 ⑰ 逃げ道は場合によっては用意する。
 ⑱ 叱っていない表情と口調で、相手に「叱られている」と思わせる。
 ⑲ 別室に呼んで叱らない。
 ⑳ 時には行為を振り返らせる。

 これは、あくまでも「叱る際のポイント」である。本来は「叱らなくても直った」という状態が望ましい。
 叱って直すだけというのは、やはりアマの腕である。ほめて直ってしまったというのが理想である。
 教師であれば、「ほめて直すには、どうすればよいか」に集中するべきである(叱る行為を否定しているわけではない)。
 叱って直そうとする頻度が多くなると、子どもは次の意識をもつ。

 先生に叱られるから止めよう。

 「この行為がいけないから止めよう」ではなくなってしまうのだ。
 つまり、「先生に叱られないならやろう」ということになる。
 反対に、ほめて直そうとする頻度が多くなると、子どもの意識は次のようになる。

 この行為をやめることはいいことなのだ。それを自分の意志で止めることができたんだ。

 いつの間にか子どもが「自分自身の手で止めたんだ」と思い込むようになるのである。
 「ほめて直す」とは、「ほめられているうちに、いつの間にか好ましくない行為をしなくなっている」ということなのである。
 さて、叱った後の学級への復帰だが、早ければ早いほうがよい。
 反省したのであるから、「あなたは学級に必要な存在なのだ」と全員の前で示すことがきわめて大切である。
 叱っても復帰させないと、周りの子は「あの子はいつも叱られてばかりだ」という意識をもつようになる。
 教師は、「そのような意識になる原因をつくっているのは自分自身なのだ」ということを自覚しているであろうか。
 私の学級の子は、復帰が早い。他の先生は「本当に反省しているの?」と言うが、それでいいのである。

 ※ 現在(2012年度)に担任している学級の子で「別室で叱ってほしい」という子が2名いた。
   全員の子に「叱るときには別室がいいという人」と聞いたところ,「別室」という反応を示した子が2名いたのだ。
   その希望どおりにすることも大切であるが、あくまでもそれは本当に特別な場合にしたほうがよい。


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