発問1:
会社活動を始めたいが、いつ、どのように子どもたちに始めさせるのか、迷うところである。できれば、教師から押しつけのようにやらせるのではなく、子どもたちから「やりたい!」と思ってもらって始めたい。その方が、断然盛り上がる。
そこで私は、
「雨の日」
を待つことにした。
新年度が始まり、ちょっと落ち着き始めたかなと思う4月下旬、または5月頃で十分である。6月でも遅くはない。
今日は雨だなと思った朝の時間、または授業が早く終わったときの隙間時間を見計らって子どもたちにたずねる。
説明1:
今日は雨です。20分休み(昼休み)には、どのようなことに気をつけて遊べばいいですか。
「静かに過ごす」「暴れない」「走らない」「ふざけない」「けんかをしない」などの意見が出る。しかし、具体的にどんなことをすればいいのかが出てこない。思いつかないのかもしれない。
発問2:
どのような遊びをすれば、みんなの言ったことを守れますか。
「友達とおしゃべりをする」「図書館へ行く」「読書をする」など、子どもなりに考えて出される。
このときに、すぐ会社を決めてもいいし、子どもたちの提案した遊び方をいったんさせ、会社を決めるのは次に回してもいい。
次回に決めるのなら、休み時間ののち、子どもたちにたずねる。
発問3:
雨の日の遊びは楽しかったですか?
ほとんどの子は「楽しかった」と答える。
ここでちょっと揺さぶってみる。
もっと楽しいかもしれない方法があるんだけどな。
子どもたちは、「何なに??」「教えてください!」と乗り気になってくる。
説明2:
「会社」をつくります。
リーダーが「社長」です。
「面白そう!」「やる、やる!!」とやる気満々である。まだ何をやるのか提案していないのに、「オレ、社長になる」と決めている子もいる。
指示1:
このネーミングだけで、興奮しっぱなしである。
どもたちは、「何なに??」「教えてください!」と乗り気になってくる。
「副社長」を決めてもいいですよ。
指示2:
説明3:
「会社」は好きなところに入れます。
説明6 他の会社にうつってもいいです。
説明7 やる人がいなくなったら、「倒産」です。
説明8 例えばオセロとか、お絵かきとか、好きな会社をつくっていいことにします。
ただし、暴れたり走ったりしないで、座ってできるものにしてくださ
このあとは、学級会のように、会社の候補をあげ、好きな会社に入る。そして、
1.社長などの役割分担(誰が何をするのか)
2.いつするのか
3.準備物
を決め、1会社に1枚、企画書を書かせる。
企画書を教師に見せ、合格した会社から活動を始める。
「会社」活動を始めてから、雨の日の休み時間も楽しみにするようになった。
会社を決めた以降は、定期的に学活の時間を用いて、準備や大会も行った。
《参 考》 『学級を組織する法則』向山洋一・著(明治図書)
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