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TOSSランドNo: 7666422 更新:2013年01月02日

さぼる子を作らない掃除当番の仕組みを作る


(1)
初任の頃、4年生を担任した。36人学級だった。清掃班を作っていた。6人×6班であった。
なぜ、そうしていたか。
特に理由はない。
自分が小学生の時、そうだったからである。
各学級には掃除区分が割り当てられていた。私の学級で言えばこうである。
(A)教室・教室前ろうか (B)音楽室 (C)体育館前 (D)トイレ
(A)に三班割り当てた。(B)~(D)は一班ずつであった。
まず(1)の人数が多かった。減らしたかったが、他の掃除場所の人数とのバランスでそうするしかなかった。
さらに(C)も多かった。3人で十分できる範囲だった。
そのうち、掃除をさぼる子が出てきた。
特に(A)と(C)が顕著だった。
掃除場所を毎日まわる。行くと走りまわっている子がいる。注意した。
次の掃除場所へ行く。つったってしゃべっている子がいる。注意する。
毎日その繰り返しだった。
きちんと掃除をしている子も当然いるのである。女の子に多かった。
その横でほうきでちゃんばらする男の子たち。腹が立って叱った。
掃除の役割は自分たちで決めて交代でするように言っていた。
しかし一部の子はいつもほうき掃除をしていた。ある子はいつも雑巾掃除をしていた。
そこに差別意識を感じ、雑巾掃除の子にそれとなく聞いてみた。「命令されてやっていた」ということだった。
学級全体に「そうじへの取り組み」について話をした。
子どもたちは神妙に聞いていた。それから少しの間は全員がきちんと清掃しているかのように見えた。
しかし、やがて「もとのもくあみ」になった。
(2)
このような状況の中でも次の方法は効き目があった。
掃除終了後、次のように聞く。
「今日の掃除について、自分は一生懸命できた、きちんとできた、他の誰にも自信を持ってそう言えるという人、立ちなさい。」
数人が立つ。嘘でなないだろう。他の子の目の前で立っているのである。
その子たちを評価する。
次の日、同じことを聞く。
昨日と同じ人数くらいが立つ。また評価する。
次の日も聞く。
3日目は少し人数が増えている。今日も先生は聞くに違いないと予想したのであろう。
次の日も聞く。十数人が立つはずである。
毎日繰り返す。子どもは以前より掃除に取り組むようになった。
ただ、この方法はやがてマンネリ化してくるのである。
(3)
なぜ、掃除をサボる子が出たのか。
それは、掃除当番の仕組みがサボれる状況になっていたからである。
「子どもは掃除をサボって当たり前」くらいに考えておいたほうがよい。
掃除当番の仕組みに隙があると子どもは掃除をサボるものである。
子どもをしかる前に学級の掃除の仕組みを振り返ってみる。
サボる子がいるのは、学級の掃除当番の仕組みのどこかに問題があるはずだ。
どこが問題だったのか。
例えばこれである。

担当人数が多い。

掃除場所に対する割り当てられた人数が多いのである。
人手が足りすぎれば仕事がなくなる。遊び始めるのは必然だ。
だから各掃除場所に対する人数をよくよく吟味する。
人数を割り振る時のポイントはこれである。

「この人数だと少ないかな」と思うくらいが丁度いい。

教師の「少ないかな」という予想とは裏腹に、子どもはしっかりやってのけるものである。
ただ、班単位での掃除をやっていては人数を変えることはできない。
だから班単位ではなく、個人単位にしてしまう。
掃除当番表の班分割(6班あるなら6分割)を、学級人数分割(30人いるなら30分割)にしてしまう。
こうすれば、教室10人、廊下1人、階段2人、トイレ3人、というふうに自由な人数分担が可能になる。
さて、このようにして妥当な人数設定をしたとする。それでもまだサボる子は出るのである。
なぜか。

責任の所在がはっきりしていない。

からである。
「教室掃除です。10人でしっかりやって下さい。」
これだけだと何人がかたまってしまい、遊びはじめる。
誰がどこをするかということが明確になっていないからである。
そこで「教室掃除」の仕事の内容を洗い出して、1人一役になるよう分担する。
ほうき掃除A君・B君・C君、雑巾掃除D君、E君、というふうに。
こうすると子どもは動く。掃除場所が限定され、何をどこまですればいいかわかるからである。
1人一役であるからサボれない。だれの掃除場所かすぐ分かるからである。
具体的には下のような掃除当番表である。
ただし、役割分担が明確なのを逆手に、自分の役割を済ませば周りが掃除をしていようと我関せずの子が出てくる。
そこは、手伝ってあげている子をとりあげて評価をし、「協力して掃除をする」体制が消えないようにする。
「自分の場所さえ終わればよい」という雰囲気が蔓延してしまえば、本末転倒していることになる。

Touban

以前、男女差が3人あるクラス(男子16人、女子19人)を持った。
この場合、上のような当番表はできない。
「トイレ掃除」で困るのである。だからこの時は男女別に円盤を作成した。
(4)
2年目、この方法を試した。どうだったか。
「この方法がいい」という意見がほとんどだった。「みんなが平等に同じ仕事をできる」という理由からであった。
初日、掃除はじめの時は教師が決める。
初日から2週間ほどはずっと同じ場所を掃除させる。
その間に教師は各場所の掃除の仕方を子どもたちに教えるのである。
その後、円盤をひとつずらす。掃除の仕方は一つ前の子に聞けばよい。子どもどうしで掃除の仕方を教えあうのである。
それから一週間交代で(あるいは2週間等、実態に応じて)円盤をずらす。
子どもには大変好評であった。
教師はというと、毎回見回り、良いところを覚えておく。
掃除終了後、聞く。
「今日、男子トイレを掃除してくれた人?」
役割分担がはっきりしているから、掃除をした子はすぐに手をあげる。
「トイレの掃除でだめなのは、床が水浸しになっていることです。これではトイレに入った人の足がぬれてしまうし、気持ちよくトイレに入れませんね。
今日の掃除後のトイレは、床の水がきれいに流されていました。この後、大変気持ちよくトイレを利用することができるはずです。ありがとう!」
こうして具体的に評価しする。
ある子のいいところを誉めることは、学級全体にも波及していく。
間接的指導である。
叱ることは全くない。ただ、褒めるだけである。子どもも教師も大変気分がいい。


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