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TOSSランドNo: 2210391 更新:2013年01月01日

「わたしのいもうと」


中学年~高学年対象「わたしのいもうと」

出典「わたしのいもうと」
偕成社刊
新編・絵本平和のために5
松谷みよ子 文・味戸ケイコ 絵

◇「いじめ」の根絶は教師の責務である。と同時に、子供達自身にもその反社会性を発達段階に応じて
 考えさせていきたい。
 松谷みよ子の「わたしのいもうと」を教材として選び、4~5年生を対象に1時間の授業を構成した。

◇本授業は1995年2月11日、第1回TOSS道徳講座のレポートとして提出したものである。

※尚、下記記録に記された「資料《1》」等は、本サイトでは掲載していないが、
 全て出典をコピーして作成したものである。
 ページ数を併記しておくので、各教室で実践される際には、適宜テキストを作成して頂きたい。

 弱い立場の者をいじめるのは許さない
 見て見ぬ振りはしてはならない

の2点をここでは「人間の生き方の基本的原理・原則」と捕らえ、
 更にいじめには、

①いじめる者 ②いじめられる者 ③それを知っている者

の3者が存在することを意識させるのが本時の狙いとなる。

授業の展開

発問1:

今までに転校したことのある人はいますか。
 新しい学校に行く時はどんなことを考えていましたか。

期待の他に、不安の交じった気持ちであることを知らせる。
 (本校は地域的に転居が多いため、転入や転出は身近な話題である。)
  
  
 ■《資料1》(本文1~4ページ)を配布して各自で黙読させる。

 自分と同年代の1人の少女の気持ちを考えていくことで、自分の問題として捕らえさせる。

 ■《資料2》(5~18ページ)を配布、教師が範読する。

発問2:

妹はどうして「唇を固く結んで」いたのでしょう。

 ■ここは作品に関心を持ち、向き合うことがねらいであるので、個々に評価をせず、
  テンポ良くたくさんの子に発言させたい。

発問3:

 毎日が「ゆっくり」流れたと感じた人は誰ですか。
   

 ■「妹」、「私」あたりが出される。
  「クラスの友達」にはその意識がないことに触れてもよいだろう。

指示1:

「でも いもうとは」の続きを予想して、ノートに書いてごらんなさい。

 ■多くの子は「いじめ」を扱った問題であることに気付いている。
  教師はここで描写が妙に細かかったり、感情的な表現をしたりする子はいないかを
  チェックすることが必要である。

 ■《資料3》(17~18ページ)を配布、黙読させる。全員が読み終えたのを確認して、
  続けて《資料4》(19~24ページ) を配布、教師が範読する。

発問4:

 こんな妹を、みんなも早く学校に行かせてあげたいよね。
 では、どうすればこの子は次の日から学校へ来ますか。

 ■悲観的な意見も出ると予想される。
  子供達自身の中から「いじめは一刻も早く手を打たねばならないものだ」という
  気付きが出ることに期待したい。

発問5:

 では、クラスの友達は「いつ」「どんな」ことをしていれば、妹はこんな
 思いをせずに済んだのでしょうか。

■本時で最も長く時間をとって考えさせ、意見を交流させたい箇所である。
  「みんなで一緒に遊んで仲良くすればよかった」等、表面的な解決策は、
  「そんな容易にできることなら既にこの学級でも考えついていたはずだ」となり、
  さらに深まっていく。

 ■発問中、「してあげる」などの表現にならないよう配慮を要する。
  また、子供達からも「いじめられてかわいそう」といった第三者的発言も
  予想されるが、自由にしゃべらせ、本気で考えさせることを主眼としたい。

発問6:

そんな簡単なことならなぜ、クラスの子はすぐに始めなかったのですか。

 ■《資料5》(25~28ページ)を配布する。
  但し、学級の実態によってはこれは使用しないほうがよい場合もあるので、
  子供達に応じて扱っていきたい。

 この子が最後に残した手紙は次のようなものでした。

 わたしを いじめた ひとたちは
 もう わたしを (         )。

指示2:

手紙の中の空欄にはどんな言葉が入っていたと思いますか。
 予想して、ノートに書いてみましょう。

(《資料5》を使わない場合「この子が大きくなってから書いた手紙は」とする。)
   
 ■全員が自分の考えを書けるよう、たっぷり時間をとりたい。
 書き終わったのを確認後、《資料6》(29~30ページ)を配布する。
 教師がゆっくりと読んで聞かせる。

弱いものがいじめられるのは、動物の世界では当たり前です。
 でも、このルールが当てはまらない動物が1つだけあります。
 それが人間なのです。
 人間だけが弱いものの気持ちや心の痛みをわかってあげられるのです。
 人間だけが 弱いもののために力を出すことを知っているのです。
 「弱いものをいたわろう」とする心、それこそが私たちが人間である証拠なんですね。 
 先生はいじめを決して許しません。
 でも、その前に、いじめが起きないようにできるのは、あなたたち自身なのです。

■授業のまとめとして、子ども達には感想を書かせたい。
  また、万が一起こってしまったいじめは、一刻も早く撲滅したいという気持ちを伝え、
  知っていることがあれば日記などでこっそり先生だけに教えてほしいことも添える。
  その際、教えてくれたことは決して誰にも口外しないことを、固く約束しておく。


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