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TOSSランドNo: 4064824 更新:2012年12月31日

特別支援を要する子どもへの対応:原則10


原則1 教えて誉める

① 「姿勢を正して読みます」と言う。その後に、「ゆうたろうくんの姿勢がよくなった」とほんの少しの変化を見て誉める。
② 「あの ゆうびんのマークが」の一文字空いているところの読み方を示した後、子どもの読み方をほめる。
③ 「小さい声で読む」ということを確定してから、読ませている。その読み方をほめる。

 「教えて誉める」・・・当たり前のことである。反対が、「教えないで叱る」ことである。ただ、「やりなさい」とだけ言って、叱ることである。
 私はかつて、まさに教えないで叱ってばかりだった。初任の時の子どもたちに対しては、特にそうだった。ひどかった。子どもはこれぐらいやれるものだと思いこみ、叱ってばかりであった。
 マットの前転ができない子どもに、「何で5年生にもなって前転もできないんだ」と言っていた。思い出しただけでも、ぞっとするような指導をしていた。前転のやり方を教えて、少しでもできたら誉めてやればよかったのだ。
 漢字の指導もそうである。絵の描き方もそうである。掃除指導もそうである。かつての私は、ただ「やりなさい。」とだけ言って、叱ってばかりいた。漢字を覚える方法を教えて誉めればいいのである。絵の描き方を教えて誉めればいいのである。掃除の仕方を教えて誉めればいいのである。
 特別支援を要する子どもは特に、やり方がわからないことが多い。「何をやってるんだ!」と叱っても、何をすればいいのか分からなくなるのだ。教えなければならない。教えて少しでもできるようになったら、いや、少しの変化を見つけて誉めることが教師の仕事であると、今なら思う。

原則2 授業のつかみを工夫する。

①「今日、勉強していることはこれです。」学習の全体を一言で示している。(これはサイトで出ている)
②1人1人の席に行って、名前を呼んで握手をする。(名前を覚えておく)
③黒板に教師の名前を一字ずつひらがなで書く。書き方が全部違う。

 授業のつかみを大切にしている。
 私が6年前担任したA君の場合、最初にすうっと授業に入れば、最後まで安定することが多かった。
 国語は「新出漢字の練習」からスタートする、算数は「百玉そろばん」からスタートする、というように、毎時間決まったことをやるようにすると気持ちが安定した。また、子どもが興味を持つようにモノを準備すると、意欲的に学習に入ることが多かった。
 A君の場合、授業のつかみに失敗したら、1時間中、全くやる気にならないこともあった。

原則3「スモールステップ」で行い、「一時に一事」で指示する。

①「はい、そこまでにします。」「鉛筆置いた人」「なおします」と1つずつ指示をしている。
②立つ指示、読む指示、どこを読みのかの指示を一時に一事の原則で示している。
③「あの ゆうびんのマークが」だけに限定して、一字空きを教える。
④「どんな生き物が出てきますか」で、まず「つくつくほうし」のみを扱う。「ゆうびんのマーク」が子どもから出された時に、「後で勉強するよ」と対応している。

 易しいことから、1つずつステップを踏んで問題を解かせていくようにする。
 特に、算数の授業では強く意識している。本時の問題に入る前に、「先生問題」として本時の問題につながる、前学年の問題をしてから解かせるということをした。「エラーレスラーニング」と言うが、子どもに成功体験を積ませながら、学習を1つずつ積み上げていくようにしている。

原則4 マイナスの状態から出発させない。

①水のみに行った子どもの鉛筆を準備しておいてやる。
②鉛筆を1本出しなさい。(誰も間違えない)
③「筆箱を直した人には鳴き声を聞かせます。」という指示で、全員がやりたくなる。ゆえにスタートがそろう。

 特別支援を要する子どもの多くは、教師の指示が聞けずに、授業のスタートが遅れることがある。出だしで遅れた子どもは、最後まですべての行動が遅れてしまう。行動がマイナスにマイナスに回ってしまう。
 例えば、「計算スキルを出しなさい。」と指示をする。早く出した子どもは、日付を書き、コースのチェックをつけ、準備が完了する。
 その頃、特別支援を要する子どもが、教師に言われてやっと計算スキルを出す。教師の「用意。はじめ。」の合図に間に合わない。
 逆に、最初の行動が早ければ、そのペースに乗って遅れないで済む。気持ちよく計算スキルをすることができる。行動がプラスにプスに回るのである。
 例えば、「計算スキルを出しなさい」という指示を出す前に、A君には、事前に準備させておくようにしていた。

原則5 第1に「全体のシステム」。第2に「個別の対応」。

①全体に指示をした後、机間巡視をしながら個別指導をしている。
②シーンとして直写をしている時に、個別に姿勢の指導をしている。
③「自分の速さで読みなさい」一番前の右から2番目の子どもが遅れていたので、この指示を入れたと思われる。

 まず、子どもたちが自分たちで学習できる状態をつくる。それから、個別に対応するようにする。一斉の授業を運営しながら、短い時間で配慮を要する子どもへの個別指導をするようにしている。

原則6「視覚情報」と「聴覚情報」の両方を与える。

①手で読む箇所をなぞって読ませている。
②比喩を教える時に、「ゆうびんのマーク」と「あかとんぼ」を重ねるところまで視覚情報で見せる。さらに、重なったところで手をたたかせている。
③「金色の空」も比喩である。2段階で金色の空を表示している。教室の電気を消してより鮮明にしている。
④なぞるサイトを提示する。

 国語の教科書で新しい文章を学習させる際は、できるだけ範読や追い読みをする。目から文章が入って来ない子どもがいるからである。耳から文章を入れてやるのである。算数の問題文を読む時もまず範読をする。
 子どもたちに意見を黒板に書かせた後、教師が「黒板を見て意見を言いなさい。」と言っても、黒板に書いてあることをすぐに理解できない子どもがいる。
 「黒板に書いた人、はしから読みなさい。」と言って読ませる。このようにして、視覚情報と共に聴覚情報を入れるようにする。また、黒板に何も書かせないで発表させると、視覚情報が入って来ない。
 また、スマートボードを使うと、画像やアニメーションの視覚情報と、教師の声の聴覚情報の両方を子どもに与えることができる。

原則7 雑刺激をカットする。

①「さんはい」・・・やわらかい言い方。
②前の時間の担任の先生が授業をした時は、交番のまわりに余計なものが貼ってあった。それが椿原先生の授業では外してあった。(おそらく指示があったのだろう)

 特別支援を要する子どもの多くは、ワーキングメモリーが少ないため、一度に多くのことを理解することができない。1つの情報に集中しすぎるため、他の情報が入って来ない。
 そのため、教室の前面はすっきりさせておくよういする。雑刺激になる。

原則8 短く小刻みに個別指導をする。時には目線やうなずきで個別指導をする。

① 「誰がはやいかな」全体に顔を向け投げかけながら、まだ書いている一番前の右から2便目の子どもに、手を頭の上に置いて促している。
② 子どもたちが読んでいる間、椿原氏は笑顔とうなずきを絶やさない。
③ 「は~い」という声を手で制する。

 一斉に指示をした後に、個別指導をするようにしている。個別指導を小刻みに何度もするように意識している。教師にとっては、自分と学級の全員の子どもとの授業である。しかし、子どもにとっては、自分と先生との1対1の関係なのである。
 机の間を回れない時は、目線を送るようにする。うなずく。一斉指導の中で、常に個別指導を意識するようにしている。

原則9 言葉を削る。

①はい、ねて。

 授業中の教師の言葉を削るようにする。
 「はい。それでは百玉そろばんをします。1から20までを数えますよ。いちにのさんはい。」
 このように、余計な言葉をだらだらと言うと、子どもが耳から入力できない。「キーワード」が明確でないため、何が大切なのか、子どもは分からなくなる。また、テンポもリズムも悪くなる。まったりとしてしまう。次のように言う。
 「百玉そろばん。数唱。20まで。」
 教師の言葉は、削りに削る。助詞の「てにをは」まで吟味するようにする。

原則10 怒るのではなく、「代案」や「方向性」を示す。

①発表をしぶる子どもに、指差しをさせる。できたことを誉める。
②立ち方の指導をする。音を立てないでさっと立つ。B君見本。
③「もう秋ですよって」という部分でA君に近づいて、小さい声で「もう秋ですよって」をささやく。

 特別支援を要する子どもたちの多くは、行動の選択肢が少ないという特徴がある。
 「こら。なにやってるんだ!」「いい加減にしなさい!」と怒鳴っても、どうしていいか分からない。どうすればいいか分からない。「~するんですよ」と代案や方向性を示すことが大切である。
例えば、授業中、うろうろする子どもがいたとする。
「今は先生がお話しているから、席につきなさい。」
このように、どうすればいいのかを示す。
そうじをしていない子どもがいる。
「ほうきを持ってきてごらん。ここを掃こうよ。」
そうじの仕方を教える。上手にできたら誉める。


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